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令和8年度県政知事トークの第16回目は、知事がまんのう町で県民の皆さんと意見交換を行いました。皆さんからは、日々の生活や活動において感じられている課題や県政に対するご意見、ご要望等をいただき、非常に有意義な意見交換会となりました。

まんのう町から推薦された県民14名が参加
【知事】今日は、皆さまお忙しい中、この意見交換会にお越しいただきありがとうございます。皆さま方にはそれぞれの分野、立場で、まんのう町の発展、県政の様々なことにご協力、ご尽力をいただいていることに、心より感謝を申し上げます。今日は、皆さま方が日頃それぞれの分野で活動をしていただいている生の声をお聞かせいただきたいと思ってまいりました。ぜひ忌憚のない意見を遠慮なくご発言いただければありがたいです。
大まかに活動の内容で3つのグループに分けさせていただきました。お一人ずつ日頃感じておられる課題や提案をお話しいただけたらと思います。
【参加者からのご意見】
1. 自治会員の減少は全国的な課題で、単に「入ってください」と呼びかけるだけでは限界があります。大事なのは、自治会に入る意味やメリットを分かりやすく示すことです。防災、防犯、子育て支援、高齢者の見守りなど、生活に直結する役割を見える化し、「入ると安心できる」「困った時に頼れる」と感じてもらえるようにすることが重要です。あわせて、役員の負担が大きいことが敬遠される原因なので、任期の短縮や役割の分担、回覧板やLINEなどの活用で、無理なく参加できる仕組みに変える必要があります。お試し参加やイベント参加だけでもよい形にするなど、参加のハードルを下げる工夫も必要です。地域の実情に合わせて柔軟に見直しながら、特に高齢者にとって負担が少なく、役に立つ自治会にしていくことが、加入促進につながると考えています。
2. 民生委員は全国的に担い手不足が課題ですが、まんのう町では昨年6月に県内で最も早く62名の定数が埋まり、皆さんが真面目に地域福祉の向上に取り組んでいます。私は、民生委員は住民の最初の相談窓口として、子どもから高齢者まで幅広い困りごとに対応する役割があると考えています。自治会加入率の低下で支援が見えにくくなる中、日頃の見守りや声かけで、困っていても一歩を踏み出せない方をつないでいくことが大切です。災害ボランティアや地域共生の取組も含め、孤立を防ぎ、誰もが安心して暮らせる地域をつくるため、まんのう町でもこうした仕組みをさらに進めてほしいと思います。加えて、交通弱者への配慮や地元企業の育成も地域を支える大切な課題だと考えています。
3. 社協は、県や町の行政機関、町内・県内の社協、社会福祉法人、さらに各自治会から選任された福祉委員の協力を得ながら地域福祉を進めています。職員数が限られる中、住民の共助と地域のつながりが活動の基盤であり、会費を通じた協力会員制度もその支えとなっています。しかし、会員数は合併当初の約5,000戸から令和7年度には約4,200戸へ減少し、支部交付金の減少にもつながっています。要因は高齢化・少子化だけでなく、自治会離れや未加入世帯の増加も大きな要因であると感じています。今後は、社協の事業を見える化して魅力を高めるとともに、自治会や地域コミュニティを維持・活性化し、顔の見える関係づくりを進めることが重要だと考えています。
4. 少子高齢化の中で高齢者の医療費や生活費の負担が増していることに強い不安を感じています。年金だけで暮らす高齢者にとっては、窓口負担の増加は大きな重荷です。その分を補うためにも、75歳以上のバスや電車の無料化など、移動支援を県として進めていただきたいと思います。特にまんのう町は交通の便が悪く、免許返納後の通院や買い物に困っている方が多いのが現状です。山間部も含め、住み慣れた地域で安心して暮らせる交通手段を整える必要があると思います。また、自治会の減少も大きな課題で、「香川県民の日」を地域活動の日として、小地区のつながりや地域の絆を深める取組を進めてほしいです。
5. 消防車両や可搬ポンプが老朽化し、故障も増えているので、更新だけでなく修繕費にも補助を拡充していただきたいです。町の予算だけでは維持が難しく、特に財政の厳しい自治体ほど負担が重いと感じています。
また、消防団員の高齢化も深刻で、70歳を超えて後方支援などで活動を続ける方も多い中、現行の補償制度では80歳以降に空白が生じる不安があります。年齢上限の見直しや、高齢団員でも安心して活動できる保険制度への柔軟な対応をお願いします。
6. 小学校の通学見守りをしていますが、私たちの地区では子どもの数が18人から5人にまで減り、少子化の深刻さを実感しています。卒業生も約50人のうち地元に残るのは4人ほどで、多くが町外や県外へ出ており、若者の流出をどう食い止めるかが大きな課題だと考えています。町内、県内に若い世代を引き留めるための対策をぜひ進めていただきたいと思います。また、私はまんのう大学の学長をしており、講師の確保に苦労しています。県の講師の方々をご紹介いただければ、大変ありがたいです。

【知事(第1グループ)】
・自治会、民生委員、社協それぞれの組織で一人一人に寄り添い、高齢になっても安心して暮らしていけるよう活躍していただいていることに感謝申し上げます。
・自治会加入率の低下は県全体の課題であり、時代の流れとして諦めるのではなく、県として加入促進に取り組んでいきたいと思っています。参加しやすさを高めるため、防犯・防災・子ども向け行事の充実、役員任期の短縮や役割の細分化、オンライン化やお試し参加など、負担軽減の工夫は非常に重要であり、県内に横展開したいと思います。また、自治会は生活に必要な場面や、子どもや家族の楽しい思い出づくりにもつながります。そうした「入ってよかった」と思える魅力をどう広げるかが大切であり、引き続き地域のリーダーとして協力していただきますようお願いします。
・孤独死の問題はすでに100人を超えており、今後も独居高齢者が増えることでさらにリスクが高まるため、県も市町と連携して早急に対策を進めていきたいと思います。特に、ヘルパーなどが入っていない方は異変に気づきにくいため、そうした方を把握し、地域の皆さんの協力も得ながら早めに異常を察知できる体制をつくります。まずは琴平町と綾川町で先行実施しますが、できるだけ早く全県に広げたいと考えています。また、独居の方には終活ノートの活用も重要であり、財産や亡くなった後の手続を早めに整理していただけるよう、書きやすい工夫をしながら進めていきたいと思います。
・高齢者の移動手段の確保は非常に重要な課題であり、民間のバス・タクシー・鉄道だけでは限界があるため、今後は公共が支え、民間と連携する官民一体の仕組みで進めていきたいと考えています。デマンド交通など、地域ごとの実情に合った多様な方法を町長とも連携しながら検討していきたいと思います。
それから、「香川県民の日」は、各地域での活動を盛り上げる日として位置づけ、市町に県から助成を行い、既存のイベントに加えて地域活動を後押ししたいと思います。楽しみながら、自分たちの地域に思いを寄せる日としていただければと思います。
・老朽化した消防資機材は、物価高騰や資材費・維持費の上昇で更新や修繕の負担が大きくなっており、これまでの「助成がなくても当たり前」という考え方から切り替え、必要な経費をきちんと支援すべきだと考えています。消防の現状を改めて確認し、必要な対策を講じたいと思います。
また、80歳以上が活動する場合に保険対象外となる問題についても、労災的な補償を含め、早急に改善できるよう取り組みたいと思います。
・県内定着は今最も重要な課題であり、香川県で活躍し続ける人を増やしていかなければならないと考えています。昔と違い、少子化で全体の人数が減る中、県外に出る人の絶対数も増え、県内に残る人が大きく減っているため、従来以上に定着対策が必要になっています。すでに県内就職者の奨学金返済を軽減する制度を始めていますが、今後も様々な支援策を通じて、県内で働き、活躍する人を増やしていきたいと思います。
まんのう大学の講師の件については、承りまして、検討させていただきます。
【参加者からのご意見】
7. 少子高齢化や人口減少、物価高騰が続く中で、地域の小規模事業者が非常に厳しい経営環境に置かれていると感じています。地域経済を支えるには、新たな創業を増やすことが欠かせませんが、実際には初期費用や設備投資の負担が大きく、県の支援制度も小規模な飲食業やサービス業には使いづらい面があります。なので、もっと身近で使いやすい創業支援制度の充実をお願いします。また、事業承継も大きな課題であり、商工会として巡回診断や専門家派遣などで支援していますので、引き続きご協力をお願いします。さらに、求められる役割が広がる中で、商工会が地域の身近な支援機関として機能し続けるためにも、人員体制の充実対策をぜひお願いします。
8. 私は徳島県との県境で暮らしていますが、住民が最も困っているのは飲料水です。町水道も県水道も通っておらず、各家庭が山や谷の水を引いていますが、大雨や台風で水源が詰まり、断水が頻発します。高齢化で水元の掃除や復旧作業も大きな負担になっています。買い物も高齢者には大変で、土日に家族がまとめ買いをしてしのいでいるのが現状です。また、島ヶ峰では原風景を守る会の活動が実を結び、そばや加工品の販売、来訪者も増えて地域が活性化していますが、山上への道路が狭く駐車場も不足しています。今後は道や駐車場の整備、さらに干しそばの6次産業化についても、町・県のご指導をいただきたいです。
9. 私どもの協議会は、ひまわりで町おこしを進めています。ひまわりは、見て楽しめるだけでなく、種から搾る健康食品のオイルや搾りかすは飼料・肥料まで活用できる、環境にもやさしい作物です。7月の満開期には県内外から多くの方が訪れ、町のにぎわいづくりや地域経済、農業振興にもつながっています。一方で、近年は鳥害が深刻で収穫量が落ち、加えて米価高騰の影響で栽培農家が米作へ戻り、原料確保も難しくなっています。県には鳥害対策の助言をお願いしたいです。ひまわり事業は若者定住や人口減少対策でもあり、まんのう町の魅力向上に役立つ取り組みなので、県の周遊ツアーの一環として、7月のひまわり満開ツアーもぜひ検討していただきたいと思います。
10. かりんは弘法大師ゆかりの歴史を持ち、かつては町おこしの一環として各農家に苗を配布して広めてきましたが、加工・販売の仕組みが続かず、会員の高齢化や後継者不足で一時は存続も危ぶまれました。そんな中、3年前からロッテと町が連携し、子どもたちへの体験活動も含めて若い世代にかりんを知ってもらう取り組みが進み、栽培面積も安定してきました。今は販売先も確保され、ロッテが使用するかりんは、全国の約3割をまんのう町で担っているとも聞いていますが、今後の課題はやはり後継者づくりです。県には、これまでの補助事業への支援にも感謝しており、引き続き力をお貸しいただきたいと思います。
11. まんのう町農業委員会として、農業委員・推進委員とともに農地利用の最適化や地域計画の実現に取り組んでいます。県庁や中讃農業改良普及センターには、日頃から営農指導などで大変お世話になっており、感謝しています。県の農林水産業重点政策にも、担い手確保や安定供給、需要拡大など重要な課題が盛り込まれており、私たちも責任を感じています。一方で、中東情勢の影響によるナフサ調達の不安定化で、農業用資材の値上がりや不足が起き、農家から不安の声が上がっています。農業用ビニールやマルチなど不可欠な資材の高騰は営農に直結するため、県には迅速に対応できる体制と必要な予算確保をお願いします。

【知事(第2グループ)】
・スタートアップを含む中小企業の設備投資支援を続けてきた結果、香川県の設備投資水準は四国でも高い水準にあり、この流れを失速させず継続したいと思っています。一方で、現行の支援が新産業や一部の企業に偏り、飲食業など一般的な事業者には使いづらい面がないか、改めて点検したいと思います。新しい挑戦だけでなく、昔からある商売に取り組む人も大切であり、そうした方々が増えるよう、商工会とも連携しながら起業意欲を後押しし、幅広い事業者を応援できる支援策を進めていきたいと思います。
・山間部の飲料水の課題は初めて伺いましたので、町と連携し、水源の詰まりなどで断水が起きないよう改善に取り組みたいと思います。また、買い物難民の問題は中山間地域共通の課題であり、特に厳しい地域では生活支援が必要です。生協の訪問販売など既存の取り組みに加え、公民館への定期的な出張販売のような他県の取り組みも参考にしながら、県として実効性のある対策を考えていきたいと思います。
・まんのう町のそば、かりん、ひまわりは大変特徴的な地域産業であり、様々な苦労があることは承知していますが、町独自の大切な財産として、今後も成長できるよう県としてしっかり支援したいと思います。県庁内でもまんのう町の取り組みを共有し、特にひまわりの鳥害対策については早急に状況を確認して対応を考えたいと思います。また、7月の満開ひまわりツアーについても、旅行会社につないで、実現に向けて前向きに動いていきたいと思います。
・中東情勢の影響によるナフサ不足で、農業資材、特にマルチの確保が難しくなっていることは理解しました。収束の見通しが立ちにくい中、今後も資材の供給状況をしっかり注視し、国の補正予算の動きも踏まえながら、県としてもナフサ不足の影響を受ける農家への支援や助成の在り方を検討していきたいと思います。
【参加者からのご意見】
12. 佐文自治会で継承している綾子踊は、130戸足らずの集落で、裏方を含め約100人が協力し、2年に一度公開しています。今年は公開の年で、小踊に出る小学生6人を何とか確保できましたが、少子化の影響で、今後も子どもの担い手を集めるのが大きな課題です。また、道具や衣装の保管場所も手狭で、町と相談しながら集約できる場所の確保を進めたいと考えています。今回はユネスコ登録後初めての公開でもあり、多くの来場者に雨乞踊としての綾子踊の魅力を知っていただける機会にしたいと思っています。地域で心を一つに守っているこの伝統が、災害など有事の際の団結力にもつながると感じています。
13. 昔は琴南地区に4,900人いた人口も、今は大きく減っており、地域の祭りや神社の踊りを守る担い手確保が非常に難しくなっています。小踊を務める小学生も各学年10人いるかどうかで、3~6年生から体力を見ながら選んでいるのが現状です。お囃子の担い手も高齢化しており、山車を引いて神社へ向かう負担も大きく、今後の継続に不安があります。私は45年この念仏踊りに関わってきましたが、子どもも高齢者も減る中、少人数で支えているのが実情で、伝統行事をどう保存していくかが最大の課題だと考えています。
14. まんのう町でスポーツ少年団の活動に取り組んでおり、子どもの数は減っていますが、地域の方々、指導者、そして保護者の皆さんの協力のおかげで、今年も5月に合同入団式を無事行うことができました。スポーツ少年団は、スポーツを通じて健全な心と体を育てることを目的に活動しており、今後もその理念を大切に続けていきたいと思っています。また、満濃中学校のスポーツ後援会の会長として、地域や企業の皆さんから寄付をいただき、体育器具の整備や県外大会に出る子どもたちへの支援も行っています。まんのう町では、スポーツ振興に対する地域の協力が非常に厚いと感じています。

【知事(第3グループ)】
・綾子踊や大川念仏踊りは、香川ならではの雨乞いの民俗芸能として大変重要な文化財であり、保存・振興のためにご尽力いただいていることに感謝申し上げます。特に担い手、なかでも踊る子どもの確保が大きな課題で、地元の皆さんが守ってこられたからこそ今があると感じています。今後は、町と連携して県としてもしっかり保存に取り組むとともに、必要に応じて外部の力も取り入れるなど、柔軟な発想で継承の方法を考えていきたいと思います。何より大切なのは残していくことなので、そのためにできる支援を引き続き相談しながら進めていきたいと思います。
・スポーツは、時代を超えて人に大きな力を与えるものであり、特に子どもにとっては、体を鍛えるだけでなく、相手を意識する力や社会性、感動する心、思い出を育む大切な機会だと考えています。だからこそ、今後も子どもたちのスポーツ振興に力を入れていただきたいし、県としても町と連携しながら、子どものスポーツ活動をしっかり支援し、サポートしていきたいと思います。
【参加者からのご意見】
13-2. 私たちが一番困っているのは、後継者の選び方です。地元で踊るのは男の子でなければならないなど、いろいろな決まりがあり、担い手の確保が難しくなっています。私は、女の子にも門戸を広げれば、もう少し後継者を選びやすくなるのではないかと考えていますが、一方で、町はそうした現状を前提に指定文化財にしているため、簡単に変えてよいものかという問題もあります。今後は、こうした点も含めて相談しながら考えていく必要があると思っています。
【知事】
伝統芸能を守る上では、男の子が踊るという本来の形を大切にしつつ、継承のために必要であればそれ以外の方法も柔軟に取り入れていくことが大事だと思います。個別の判断にはなりますが、少し視野を広げて一緒に相談していきたいと思います。県庁には芸能保存を担当する部署もありますので、ぜひ連携しながら進めていきたいと思います。
【知事】
今日は様々なご意見をいただきましてありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
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