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公開日:2024年12月20日

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令和6年度 第2回「ONE STEP TOGETHER 県政知事トーク」(令和6年10月29日)

  • 日時:令和6年10月29日(火曜日)13時30分から14時30分
  • 場所:香川県庁本館12階 会議室
  • 参加者:かがわ海ごみリーダー
  • 「かがわ海ごみリーダー」は、香川県知事が委嘱する「香川県海岸漂着物対策活動推進員」の愛称です。海ごみに関する高い意識と知識を持って、清掃活動を行う団体などへの協力や県民の皆さんの理解を深めるための活動などを行っています。

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全体集合

 

 

 

 

 

 

 

 

 

意見交換の概要

知事1029_1204差替知事:日頃から、海ごみリーダーとして活動していただいている中で感じていること、課題や要望などについて、ご意見をお聴かせください。

 

 

 

 

参加者A
私は昔から活動をやっていたんですが一人でやっているところがあって、10年ほど前に自分がやっているだけじゃ全然活動の広がりがないなという思いもありましたので、県の環境管理課と相談する中で、人材育成をやったらどうだろうかということで、海ごみリーダーの前身が始まるときに一緒に始めさせていただいたんです。当時は友人、知人、家族を動員して、何とか15人ぐらい集めてやったのを覚えています。
それから考えると、今は多くの海ごみリーダーが活躍して毎週のように香川県内の海岸で清掃活動が行われていたり、子どもたちへの環境教育も海ごみリーダーが中心になって行ったりということで、同じ日にあっちでもこっちでもやって参加者も集まってという状況が、ここ3、4年続いているんじゃないかと思います。そんなこともあって、海岸に行ってもきれいでごみがないから今日はマイクロプラスチック拾いにしようとか、そんなこともあるぐらいなんです。
そこで、今は中間支援的なところで人材育成・発生抑制や一般の人が行きにくい離島・危険なところ、立ち入りが制限されているとか、そういう他の団体がなかなかできないことを中心にやっています。発生抑制はマイボトル推進などいろいろやっているんですが、そういう頼もしい海ごみリーダーが今本当に増えているので、みんなのスキルアップや困ったこと、行政に言いにくいことの相談を受ける係なんかをさせていただいてます。特に何か今すぐ要望とかはないんですが、また話の中でいろいろと出てきたらアイデアを出したいと思います。

参加者B
私も2017年からNPO法人で海ごみを減らす活動を一緒にさせていただいてます。それと今、海ごみリーダーということでも活動しています。私は高松出身なんですが、九州の大学に行きまして、そこで河川の環境活動や流域住民をつなぐ活動をしておりました。2016年にこちらに帰ってきたものの地元ながら知らないことが多くありまして、そのときにちょうどAさんとかいろんな方とつながりを持ちまして今の活動につながっております。
海も私が子どものころは、釣りが趣味で父に連れて行ってもらってよく遊んでましたし、今も釣りをするので、このビーチクリーンの活動とか里海づくりの活動とか釣りなんかで年間150日ぐらい海に行っていて、本当に海が好きで活動しているんです。その中で、どういったごみが多いとか、瀬戸内海から出ていくごみが実は遠い海に流れていってそこの生き物に悪影響を及ぼしていることを知りまして、瀬戸内海をきれいにすることによって他の海をきれいにしていくことができるんだと気づきまして、より力を入れて活動していきたいなと思っているところです。
2050年には魚の重さより海ごみの量が増えると言われているんですが、自分の子どもが大きくなったときに海で遊べないとか、今のような環境がないとなると非常に残念ですので、次世代にうまく今のきれいな海、豊かな海を残していきたいという思いで活動しております。

参加者C
私は三豊市の荘内半島で生まれました。とても海岸がきれいで、子どものころはシーグラスや貝殻拾いをすることが趣味でした。その趣味が大人になっても続いていたんですが、大人になるにつれてすごく海のごみが目立つようになって、好きな貝殻拾いをしているのにごみが嫌だなあと感じて海ごみに着目するようになりました。
自分はごみ拾いなんてできないと思ってたんですが、海ごみリーダー養成講座に出たり、Aさんと出会ったことが踏み出せる一歩になって、今ではDさんと2020年5月30日ごみゼロの日から小さなグループをつくってビーチクリーン活動を行っています。活動は2カ月に一度、20名ぐらい募集して、近くは三豊市や高松市、遠くでは徳島や愛媛、兵庫県からも参加してくれる人がいます。
活動については、学び担当と遊び担当に分かれていて、学び担当は海ごみのことを伝える、遊び担当は海ごみのカードゲームを使ったりして、遊びながら海ごみのことを学ぶ手法を取り入れて活動しています。5年間やっているんですけど、よく続けられるね、頑張ってるねっていう声が多くて、海ごみの問題が自分ごとではなく他人ごととなっているんじゃないかなと思いながら活動しています。

参加者D
Cさんと二人で活動しております。私の方は約10年ぐらいになろうかと思うんですが、初めはAさんと出会って、そこから海ごみのことを知り勉強させていただいたり、お手伝いさせていただく中で私も何かできないかなと思っていたときに、ちょうどCさんがやりたいんだというのを聞いたのが始まりで、はや5年がたとうとしています。
今ではいろいろな方が集まってくださって毎回楽しく活動させていただいております。ときには依頼をいただいて、人前でお話をさせていただくこともありますし、最近では施設の方でも社会復帰支援の一環として一緒にごみ拾いをしたりなどの機会もいただいております。

参加者E
私がビーチクリーンに出会ったのは10年ぐらい前になるんですけれども、Aさんがされているビーチクリーン&ビーチコーミングに参加して海でいろいろ探したり、そういったことが楽しいなと思いまして、県の里海大学のいろんなイベントに子どもと一緒に参加したりしました。そういうものに参加して、海ごみリーダー養成講座も含めて子どもと一緒にいろんなところに行ったときに昔の自分が育った頃とはちょっと違うよねって、はたと気づきまして。例えば水路であったり、池であったり、海であったり、自分が子どもの頃遊んだ景色とはちょっと違うのが嫌だなと思っておりました。
それで、ビーチクリーンの活動を会社のCSR活動でもやるようになったり、そのうちコロナがあって会社でもやりづらい点があって、Cさん、Dさんが2020年からビーチクリーンの活動を主催されるようになったのに影響を受けて、任意団体を結成して2020年から活動するようになりました。
おもしろいおじさん、私を含めて4人で運営しているんですけれども、庵治半島を中心に年に4回から5回ぐらい主催した活動をやっています。活動としては、海をきれいにする清掃活動はもちろんなんですけれども、それプラス何か気づきを得られることだったり、人と人がつながるみたいなことだったり、やっぱりおもしろいっていうことが続く要素になるかなと思っていますので、そういったところを意識しながらやっています。具体的には清掃活動をした後、里山ウォーキングをセットにするとか、海外とつないで同時にビーチクリーンをやったり、11月9日には海ごみとアートをテーマにとか、そういったことをやっております。
こういうことをやってみて気づいたことなんですけれども、今いらっしゃるみんなと出会ったのは海がつながりでしたし、そのきっかけをくれたのは県の環境管理課がずっとやってくれていた里海大学だったので、そこに非常に感謝しておりますし、それによって自分の人生変わったなという、大げさですけれども本当にそんなふうに思っております。なので、今後もそういった形で地道に続けていけたらなと思っています。

参加者F
昨年度までは高校で教員として勤務をしておりました。私は2年前に環境管理課と縁がありまして講座をもつようになり、そこで海に少し出向く中で海ごみが少しあるなっていうことも感じていたんですが、Aさんの活動を知ったのがきっかけで海ごみに興味を持って活動を始めました。
私は昨年度から活動を始めているので、皆さんと比べたら新米なんですけれども団体を勝手に立ち上げて、昨年度まで高校の生徒を対象に授業の中で呼び掛けをしながら生徒を集めてビーチクリーンをする活動をしておりました。当初、私も授業の中で海のことをよく話していたんですけれども生徒の興味もそこまではなく、どうなるのかなと思いながら活動を始めたんですが、初回から50人の生徒が集まってくれまして、今までに18回行っているんですが、延べ500人以上の生徒が参加してくれています。
活動してみて、子どもたちは非常に世の中のいろんな課題に敏感であると思いました。ただ、そういう活動の場を提供する機会があまりないっていうことがありまして、その中で教諭という立場で生徒たちに呼び掛けながら一緒にやろうという形で活動しているんですけれども生徒は精力的に取り組んでくれました。印象的だったのが生徒が一度ビーチクリーンをすると、もう見方が変わってしまうというか、今まではきれいな海だと思っていたんですけどごみが気になると。通学路を歩いていても今まで何回通っても何も気付かなかったんですが、ごみが落ちてることに気が付くようになったという生徒の声をいっぱいもらいました。生徒たちは本当に生の本物に触れることによってどんどん成長していくなということをとても感じているので、今後もそういう活動を続けていきたいなと思っております。
 

知事2知事:ありがとうございました。いろいろなお話を聴かせていただきました。やはり活動の中で、Cさんからお知り合いに話したら他人ごとの部分がどうしてもあるなど、仲間を広げていく面での苦労や課題があったり、非常にうちの環境部局の取り組みとうまく連携していただいている話を聴いてほっとしたんですけれども、皆さんの活動においては、仲間づくりと行政機関との関わりが重要であると思います。そこで、まずは仲間づくりで課題になっていることやうまくいったこと、今Fさんから生徒の方との関係が非常に良かったというお話もありました。学校のメリット、取りあえず先生が声を掛けて一緒に1回やってみると成功体験ができるということで、学校という場はこういうことをやるには非常に適しているということも感じました。大人同士だとそうもいかない部分はあろうかと思いますが、その辺りについてご意見をお聴かせください。

参加者A
仲間づくりでの苦労は正直、環境管理課が仲間づくりの大切さを理解していただいてて、里海大学の修了生たちを集めたサークル的なノリをつくっていただいたり、いろいろ配慮いただいているのもあって一定のコアな海ごみリーダーや仲間たちが増えていて、それぞれが高校生や地域のことが大好きな人に広げていってくれている最中だと思うので、うまくいってるんじゃないかと考えています。
ただ、岡山のNPO団体との交流があるんですけど、非常に数年前まで感じていたのが香川県では活動熱心なゾーンが65歳以上の人たちが中心の会が結構多く、現役世代、子育て中とかそういう人たちがリーダーをやっているという意味では特異な感じだったんですが、岡山県では現役世代とその子どもたちみたいな集まりだったのが正直なところなんですね。
何が言いたいかというと、岡山は高校生や大学生がすごく上がっているんです。特に高校生とか。そういうのを見ているとうらやましいなというか、何とかして高校生とか大学生とつながりができないものかとずっと考えていたのが3、4年前までなんですね。ところが、最近は大学の先生などが頑張られてESDのことを言う、考える、海ごみもやる学生サークルが誕生して何となく交流が生まれて、大学生たちとの連携も始まったりして非常にいい循環になっています。
それに加えて今度はFさんとか他の高校の先生とか、個人のつながりからちょっとずつ、ちょっとずつ高校の先生たちがおもしろいからやりたいっていうことで、生徒たちを巻き込んで動いておられるので、最近は香川県もネクストステージに入ったんじゃないかなと感じていますね。これをどう本当の意味で強いアクティブな仲間たちにしていくかっていうのはこれからだとは思うんですけど。

参加者B
苦労した点でお話しさせていただきますと、一つがやはりアクセスしやすい海岸とか安全な海岸は人が集まり易くて、海ごみを拾う活動をされる方が増えてきてかなりきれいになってきていると感じています。
そこで、Aさんも先ほど話していたように、島やアクセスが悪いところに行くクリーンアップを最近やっております。そのときに、島に行く船の運賃であったり、島の場合でいうとごみの処理施設を持っているのが直島と小豆島しかないので、他の島は集めたごみを搬出しなければいけないということで、そこの活動資金を自分たちで準備しなければいけなくなってきます。それも工夫しながら助成金の申請をやったりして集めているんですが、そのときに評価として回収量を求められることが多くて。我々もあるものは回収していかなければいけないと感じているんですが、もうそれだけではなくて発生抑制という新たな気づきを得て、ごみを出さない仕組みをどのように作っていくかということも大切にしていますので、そういった発生抑制にももっと力を入れるようにしていきたいなと思っているところです。
それと発生抑制のところで、苦労というよりは工夫しながらうまくいっているなと感じたところは、単にがっつり拾うだけではなくて、どこから来たごみかっていうのを調べながらごみを拾うことによって新たな気づきがあるところです。先ほどEさんなんかも言われてましたけど、その気づきがあることによってやはり生活の中のごみがあるっていうことを実感していただいて、ごみを減らそうとか、新たなごみを出さないようにしようと考えていただいたり、先ほどFさんが言っていたように、海に来て気付いたら、やはり行動変容につながっていますので、たくさん拾うだけではなくて新たな気づき、そこからの発生抑制ということを同時にやっていくことが本当に必要だと感じているところです。

参加者C
仲間づくりで苦労していることは今のところはないです。なんでかなって考えたときに海ごみっていうことだけじゃなくて里海づくり、子どもたちに海のごみもどうにかしなきゃならないけど、海で遊ぶのも楽しいよって伝えているからか家族連れの参加者も多くて、和気あいあいとした中で活動を行えているので、コミュニティづくりが大変だなと思ったことはないです。
施設に海ごみ講座で行ったときに、「海ごみとか清掃は労働だと思っていた。でも一緒にしたおかげで海ごみって趣味とか楽しく拾える活動ができるんだなって意識が変わった」っておっしゃってくれた方がいたんですね。なので、これからも私たちは海で遊ぶのが楽しいよとか、そういうことを伝えたいなと考えています。

知事:楽しくするためにどういう工夫をされているんでしょうか。

参加者C
カードを作って、このごみを見つけてビンゴにしたら貝殻のプレゼントをあげるとか。

参加者D
子どもたち用に手づくりでいろんな工夫をしています。

参加者C
自分が本当に地元が大好きで、そこから海を守りたいってなったので、そういう子どもたちが増えていったらいいなって思いながら活動しています。

参加者D
仲間づくりに関して言うと、私たちのグループはCさんが積極的にSNSを使って発信をしてくれています。なので、初めは参加者のほとんどがSNSを見て来られた全く知らない方、初めましての方が集まってきた状態で、会を重ねるごとに初めて参加していただいた方がまた来られたり、参加者がまた次の人を連れてきてくれたりっていう連鎖があって今に至っています。それぞれの知り合いが知り合いに声をかけて、口コミで仲間づくりをしたこともあるんですけど、今ではSNSからつながって広がったネットワークで人が人を呼んで来てくれているような状態になっています。
我々がいつも活動をやっていく中で心掛けているところは、場づくり、雰囲気づくりと対話です。難しい話じゃなくて、来てくれた人とどれだけ関われるかということに重きを置いて、やっぱり直接じゃないと伝わらないことがあるので、そういうことを積極的にやっています。
なので、最初の紹介で今20人ぐらい集めてるって言ってましたけど、最初は募集の枠を決めてなくてコロナ禍のときにスタートしたもんですから、ちょっと外に出ていいよって言われたときにとんでもない人数が集まったことがあって、記念撮影したときにはすごく見栄えがいいんですけど、実際運営している方は来た人の顔も覚えられてない。そういうのが嫌だねっていうことで、人数制限をしてちゃんとフェイス トゥ フェイスで来てくれた人に声を掛けて、そうやって心が通じるというか、そういうアクションをしないといかんよねっていうことで、今人数も敢えて制限をかけてやってるような状態ですね。
あと、繰り返しになりますけど、Cさんが言ったようにやっぱりただごみ拾いだけじゃなくて、Cさんのきっかけがそうだったように海が好き、自分の好きなところを守りたいっていう気持ちを育んでいくことが、結局、自発的に拾わないかんのじゃないかなということにつながるような気がして、その思いで今継続してやっています。

知事:ありがとうございます。人がたくさん集まった方がいいという発想になりがちなので、意外な感じがしましたけれど、会話はどのようにされているんでしょうか。

参加者D
一緒に拾いながら、参加した人のところに行って話を聞きます。今日どこから来たとか、今日何で来てくれたんですかとか、初めての人にはその動機とか、実際海を見てどう思いましたかとか。実際に、ここなんでこんなにごみがあるんですかっていう方もいるので、そういう方にはやっぱり直接伝えることによって響くなっていうのは手応えとしてあります。

参加者E
私も海を通して人がつながるというところが重きを置いているポイントで、Dさん、Cさんと全く一緒です。そうなるようにやっていく方法としては、例えば、ちっちゃいことですけど名札を作って名前を呼びやすくするとか、我々の場合は4人でやっているので、四つのチームに分けて、その中で最初に自己紹介をするとか、なるべくそういうファシリテートみたいなことを気をつけるようにはしております。
今どきだとやっぱりSNSとかそういったもので参加者同士がつながったりといったこともできますし、さっきDさんがおっしゃったみたいに何で来てくれたんですか、どこで知りましたみたいな、そういうところからその人のことがちょっとわかったら、そこから会話をつなぐことを意識してやるようにはしております。

参加者F
仲間づくりという面では、自分が生徒と一緒に海に行くようになって感じたことは、同じような視点を持ちながら海を楽しむ仲間というか、海に行くと教員と生徒ではなくて同じように海ごみを拾ったり、海を楽しむ仲間という感じがするなっていう気がします。
実際私も海ごみリーダーの立場にならせていただいて、それで自分が海ごみリーダーとして活動してる様子なんかを紹介したんですが、生徒の方から私もしたいっていう声が結構上がってきまして、海ごみリーダー養成講座にも昨年度、高校からたくさん参加をしたんですけれども、同じように今まで教員と生徒ではあったんですが、海を通して同じ志を持つ仲間として何かつながっていってるな、広がっていってるなっていうのはとても感じています。
もう一つ苦労している点としては、学校現場に居たときには生徒も含め先生方にも良かったらいっしょに参加しませんかってことで声を掛けてみたんですが、実際来てくれた方は本当に数名で興味がないわけではないんだけどそれどころじゃないという。部活動もありますし、忙しいっていうところもあってなんですけれども、そういったところでは大人を巻き込んでいきづらいなというのは感じていました。
先ほど、Dさんのお話にもあったんですが、私も初めは広く生徒に周知して一人でも多くの生徒にこの海を経験してほしいなっていうのがあって生徒50人ぐらい呼んではいたんです。で、実際運営は私一人でやっているのでなかなか大変な部分もあったんですが、現場を離れまして宣伝が全くできない。同僚の先生にチラシだけ貼っていただいて、後はもう来るか来ないかわからないような状態でやっていて、今10人ぐらいまで減っています。
少しショックを受けていたんですが、逆にこの前、少人数でやってみて思ったのが、本当おっしゃる通り密に会話ができるんですよね。だから、本当に海の生き物を一緒に観察しておもしろさを一緒に経験したり、ちょっと波打ち際に入ってみて一緒に遊んでみたりとか、逆に人数が少なくなったことで、より自分の伝えたいメッセージがコアに伝わる生徒が出てくるなっていうことを最近感じているので、現場に戻るまでしばらくは少人数でやりながら、ちょっとコアな仲間をつくっていって、またそういうコアなメンバーを中心に現場に戻れたら、広げていけたらなということを感じたりしています。

 

知事3知事:ありがとうございます。私も観音寺に行ったり、大束川で拾ったり、海ごみの回収に参加させてもらったんですけれども、そのときも大人数でやったということがあって海ごみは大勢でやるイメージが勝手にあったものですから、今、話をお聴きして違う側面を教えてもらった感じがしました。
特に小人数とか人数制限ということがありましたけれども、そういう顔が見えて心が通じ合うグループでやって、それが続くし楽しいし、そういう小グループがたくさんできてくるということが今後の展開としてあるのではないかと思いました。それから高校生、大学生の話もAさんなどからありましたし、最初の話でFさんから生徒とやっている成功体験もありました。学校の先生も部活動などがあるので皆さんがやるのは難しいと思いますけれども、やはり学校の方でやってくださる方が関わってきていただけると、周りの生徒さんや学生さんに声が掛け易い面もありますし、日頃から教育現場を通じた縁があるとコミュニケーションも非常に取りやすい面がありますので、これからの方向性として学校の方にもう少し入ってきてもらえるような声掛けがあると、この小グループが広がりやすいのではないかとお聴きしながら自分なりに思ったところがございます。
それと、今、学校の話で言うとPTA活動などがなくなってきているようなんですね。私も子どもが小さかったときのことを考えてみると学校でバザーをするとか、ちょっとしたイベントをするとか、そういうものをやっていて子どもも楽しんでいるし、親同士も仲が良くなる、先生とそこでコミュニケーションもできて、いい面もたくさんあると思うんですけれども、今はそんな感じではなくなってきているということで、何かそういうものの題材として、みんなでちょっと近くの海に行ってごみ拾いをしてみようということが、PTAに代わる活動の材料というか、コンテンツになったらいいんじゃないかと日頃の問題意識と重ね合わせて今そんなことを感じたところでございます。
そうしましたら、先ほどBさんから助成金の話もございましたけれども行政や公的機関との関係で、さらに前向きな意味でこういうこともあったらいいんじゃないかというご発言があればいただければと思います。

参加者A
私も全国の海ごみ対策、海洋プラスチックごみ対策の活動をしている団体と交流があるんですけど、よく出る言葉が山形、神奈川、香川っていいまして、その三つの県は行政がものすごく市民側とうまくやっているということでうらやましがられることが非常に多いんです。実際他県で活動しているメンバーなんかは、何かこういうのがほしいんだけどっていうのが中々実現しないので、先週も香川県の海ごみリーダー養成講座にメンバーが来ていたり、そんな感じでうらやましがられているっていうのが正直なところだと思っています。
ただもちろん、財政的にも限りがあるところだと思いますので、何でもかんでも要求っていうのはもちろんできないと思うんですが、今、知事がおっしゃっていたそういうPTA活動とか地域行事に代わるもので一部機能しているのが香川県の里海大学のオーダー講座です。今は年に17回ぐらいで推移しているんですけど、その講師は海ごみリーダーやかがわ里海ガイドが担っている状況になっていて、外部講師というのがなくなっているんですよね。すごく好評で、その中には子ども会のようなところがオーダーしてきたり、それから企業が子どもたちも参加できるような企業の週末の活動に講師派遣を依頼してくるとかいうことも起きているので、まさにその代替機能みたいなところが出てきているんだと思うんですね。
ただ、予算に限りがあることですので、例えば安全管理ができるような海ごみリーダー、かがわ里海ガイドをもっと増やして、3人でやっていたところを2人でできるとか、2人でやっていたところを1人でできるような活動にしていって、もっと県民側のニーズに応えられるような講座の仕組みにしていけばものすごく幅が広がるんじゃないかなと思っています。

参加者B
先ほどのオーダー講座の話なんですけど、普段我々が参加者を集めてやっている方たちとまた違った方たちにつながれるっていうのが非常にあるのかなと感じています。小学生から高校生であったり企業の方であったり、つい先日は自治会関係の衛生組合の方に話をさせていただいたんですが、やはりなかなかつながらない人たちに海ごみの活動をやっていることを話すことによって、知らなかった、初めて参加したという方や、海ごみにこういった需要があるんだということに気付いてくれる方が非常に多くありますので、ぜひ機会がもっと増えていったらいいと感じています。
それと、我々と一緒に調整していただきながらなんですが、先方の要望などを綿密に詰めてから実施すると当日の満足度とか、終わった後の理解度が非常に上がっていますので、そういった事前のつなぎ役をやっていただいていると感じております。海ごみリーダーも初めての人はなかなかハードルが高いんですが、いろんな方と一緒にやることによって、やる内容を海ごみリーダーもスキルアップしていきながら、そして、我々も他の人とやることによって新たな気づきっていうのがあって、そしてまた次の活動につなげていけてるという瞬間があると感じております。

参加者C
私たちはビーチクリーンをしたいと思ったら団体を組んでるからすぐできるんですけど、自分が個人のときはボランティアをしたいと思ってもごみを捨てる場所がなかったり、自分で分別して捨てないといけなかったんですね。なので、気軽にボランティアできて、気軽にごみを回収してくれるような場所ができたらいいなと思っております。

参加者D
一個の気づきとして思うのは、あまりごみのことについて知らない世代がまだいるので、何かしらの教育が大事なのかなと感じています。ただ、それをどういうふうに伝えるのかっていうのは漠然としているんですが、Fさんとかいろんな教員の方が独自でやっていたり、最近では小中高いろんな学校でクリーンアップとかオーダー講座とかもあるんですけれども、何かもっと仕組みとして小さな世代から海洋環境問題について学んでいくことが非常に大事なことかなと感じております。

参加者E
二つ今思っていることがあります。一つは人材育成が大事だと思っています。この前も海ごみリーダー養成講座にまた参加させていただいたんですけれども、行く度に違った発見や気づきがあったりしますし、人材育成は1回やったからってできるものでもなくて、やり続けていくっていうことが大事だろうと思いますし、この前も徳島から来られている方とか神戸から来られていたりとか、香川県がやっている今のこの仕組みっていうのは、すばらしいんだろうなと見ておりました。よそにはないものなので、ぜひ続けていただけたらなと思っているのが1点目です。
もう一つは、私たちができることとして、地域の中でいろいろな海を使って交流できる場づくりができたらいいなと思っています。PTAの話や多世代交流について、今なかなかそういう場がなくなってきていると思いますので、そういうものに代わる場にちょっとでもなれればいいなと思っています。例えば、この前、秋祭りでエコステーションを作ってみたんですけれども、そういう場づくりをすることでちょっと関心を持ってくれる人が出てきたらなと思っています。

参加者F
私は普段、丸亀市と坂出市の海岸で活動しているんですが、環境管理課も含めていつも困ったときには親身になって対応してくださって、最近では市役所に電話したら要件を言わなくても「わかりました」って要件が通って、書類の方もやっときますって言ってくださるのでとても感謝しております。
要望というか、生徒の言葉で印象に残ったものがありまして、海ごみリーダー養成講座に参加した生徒から未成年でも海ごみリーダーになれると思って来たのに駄目なのかとクレームがきまして。私の子どもも私の影響か海ごみリーダーにとってもなりたがってるんですけど、大学生にならないとなれないんだっていうことにとてもがっかりしていました。
多分いろいろ責任問題などもあると思いますので、形の上でもジュニアリーダーみたいなものをつくっていただけたら、一人では活動できなくても例えばビーチクリーンの現場に行ったらジュニアリーダーとして他の子たちに説明ができるような体験ができるとか、海ごみリーダー見習い的な感じで、できればちょっとした腕章みたいなかっこいいものをいただけたら生徒たちもすごくうれしいのかなということはとても感じています。
思った以上に話が違うじゃないかと生徒からクレームをくらいまして、環境管理課に問い合わせたら未成年は駄目なんですって言われて生徒もがっかりしていたんですが、生徒はそういうものに興味があるみたいなので、ジュニアリーダー的な制度をつくっていただけたらとてもうれしいなと思います。

 

知事4

知事:いろいろ具体的なご提案をいただきましてありがとうございます。Aさんから企業というのが一つのアプローチ策としてお話がありました。企業などで講習会とかイベントなどの行事をやっていますので、その中で海ごみの話を聞いてみようということも出る機会があるように思います。私からもいろいろなところへ声掛けをしてみたいと思います。
また、Cさんのごみの捨て場とか回収の話は、活動支援とは離れてちょっとしたハードの物があれば単独でもごみ拾いがやれるということですよね。そういう観点は今まであまりないんじゃないかと思いますので、どういうことができるのか考えてみたらいいなと思いました。
子どもさんを中心に小さいころから意識を高めていくということは本当に大事なことだと思います。最後のFさんからのジュニアリーダーみたいなものも考えてみたいと思います。
それから、海を使って交流をするという話がEさんからありました。これも私のちょっとした思いなんですけれども、冒頭で小さいころからよく釣りに行かれていた話がBさんからありましたけれど、私もそういう思い出が結構あって、津田の松原や女木島の海水浴場、小さいころ海で泳いだとか釣りをした思い出というのはやっぱり今でもすごく残っているんですよね。なので、香川で生まれたらこれだけ瀬戸内っていうものがありますので、香川の子どもには将来は離れようが残ろうが、海の思い出が日本中で一番多いっていうような、そういうものがすごく大事なことなんじゃないかと思っているんです。
その一方で、浜に行って夏のハイシーズンにほとんど海水浴している子が見当たらないということがあって、何とか海に引っ張り出せないかなという思いがあるんですけれども、そういうものの一つのメニューとして、遊びに行ったら海ごみに関心がいくとか、誘われて海ごみ拾いに行ったら海はやっぱりいいなと思ってまた行くようになるとか、いろいろなパターンがあるでしょうけれど、行ってみたら楽しくてきっと思い出に残ると思いますので、そういう海に行く用をつくって、海とごみ問題の両方を子どものころから意識づけができればいいなと今お話を聴きながら思いました。

本日はありがとうございました。

 

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