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香川県では、県内での日本脳炎の流行予測を目的として、毎年6月から9月の間に、日本脳炎ウイルスの主たる増幅動物であるブタの日本脳炎ウイルスへの感染状況調査を行っています。
7月1日に採血したブタの検査結果が、ヒトに対する感染危険性の判断基準を超えましたので、県民の皆様に注意喚起のための情報提供を行います。
日本脳炎は東南アジア等に広く分布する病気で、日本脳炎ウイルスの感染によっておこる中枢神経(脳や脊髄など)の疾患です。ブタなどの動物の体内でウイルスが増殖した後、そのブタを刺した蚊が人を刺すことによって感染します。西日本に多く、蚊の発生時期である夏から秋にかけて報告されています。なお、人から人には感染しません。
日本脳炎に感染しても、症状が現れずに経過する場合がほとんどですが、症状が出る場合には、1~2週間の潜伏期間の後に、数日間の高熱、頭痛、嘔吐などで発病し、重症例では、意識障害、けいれん、昏睡がみられます。脳炎を発症した場合の死亡率は20~40%とされており、乳幼児や高齢者では死亡の危険が高く、小児では障害を残すことがあります。
7月1日に採血した10頭のブタについて検査したところ、HI抗体陽性が10頭(100%)確認され、その内HI抗体価40以上の3頭中、1頭から2-ME感受性抗体が検出されました。
(「HI抗体陽性率が50%以上(5頭以上から抗体保有が確認される。)」かつ「2-ME(2-メルカプトエタノール)処理法により新鮮感染抗体を有するブタが1頭でも検出される」場合は、ヒトに対する感染危険性ありと判定されます。)
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