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公開日:2020年12月10日

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性犯罪に関する刑法規定の見直しを求める意見書

性犯罪は、被害者の人格や尊厳を著しく侵害し、心身に重大な後遺症を残す深刻な犯罪である。その悪質性、重大性に対して、これまでの刑法の規定では不十分であるという声が高まったため、平成29年6月の刑法改正において、性犯罪に関する規定の見直しが行われた。

しかし、平成31年3月には、被害者の同意のない行為だと認定されながらも無罪とされる判決が相次ぐなど、現行の規定でも不十分であることが指摘されている。

平成29年の刑法改正においては、改正の目的を実現するために政府及び最高裁判所に格段の配慮を求める附帯決議が衆参両院で採択され、また改正法の附則においても「施行後3年を目途として」施策の在り方を検討し、必要があると認めるときは所要の措置を講ずることとされている。

よって、国においては、この趣旨を尊重し、速やかに被害の実情を踏まえた性犯罪に関する刑法規定等の見直しについて、下記の事項に取り組まれるよう強く要望する。

  • 1 脅迫や不利益を示唆しての強要などによる不同意の性行為を客観的に類型化して刑法に位置付けること
  • 2 前回の改正により新設された監護者わいせつ・性交等罪の加害者の範囲を拡大し、地位・関係性を利用した性犯罪について、処罰規定を設けること
  • 3 現行では軽犯罪法又は迷惑防止条例等によって対応されている盗撮行為について、刑法に位置付けること
  • 4 子どもや障害者など、社会的弱者が被害者となった事案について、司法面接制度を関連法に位置付けること
  • 5 被害届の即時受理の徹底や、ワンストップ支援センターの体制強化に対する財政措置を拡充し、被害申告・相談しやすい環境整備を行うこと
  • 6 性犯罪により有罪判決が確定した者に対する矯正プログラムの拡充や、GPS機器の装着等の新たな手法により、性犯罪の繰り返しをゼロにする取り組みを行うこと

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和2年10月9日

香川県議会

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