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イノシシやニホンザルなどの有害鳥獣による農作物の被害は、過疎化・高齢化の進展等による耕作放棄地の増加や集落コミュニティの脆弱化に伴い、中山間地域はもとより平野部においても拡大するなど、全国各地で深刻化している。
このため、地方自治体は、侵入防止施設の整備や有害鳥獣捕獲に取り組んでいるところであり、こうした対策の充実・強化は重要であるが、それだけでは限界があり、積極的な捕獲による個体群管理が不可欠となっている。
このような中、平成26年の法改正により、指定管理鳥獣捕獲等事業が創設され、指定管理鳥獣にニホンジカとイノシシが指定されたことで都道府県が主体となって捕獲を行うことが可能となったが、ニホンザルを指定管理鳥獣に追加することで、事業の効果の拡大を図る必要がある。
また、市街地における人身被害も全国的に問題となっていることから、人身被害防止を目的とした侵入防止施設の整備、市街地に出没した個体や市街地周辺に生息する個体を捕獲するために必要な資機材の購入等に対する補助制度を創設するなど、新たな支援が必要である。
よって、国におかれては、鳥獣による被害防止対策を推進するため、次の事項について、格別の措置を講じられるよう強く要望する。
記
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成30年10月12日
香川県議会
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