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公開日:2025年3月28日

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知事記者会見 令和7年3月24日(月曜日)

知事記者会見録

  • 日時:令和7年3月24日(月曜日)13時00分から13時45分
  • 場所:香川県庁本館9階 県政記者室
  • 作成:広聴広報課

 


【12分29秒付近の知事の回答を次のとおり訂正します。】
誤)都道府県レベルで5都道府県、それから市町村レベルで19の市が導入を
正)都道府県レベルで6都道府県、それから市町村レベルで19の市町村が導入を

 



報告項目

・「こども図書館船ほんのもり号」の運航開始等について
・前月の交通死亡事故について

 


報告事項

知事:
【「こども図書館船ほんのもり号」の運航開始等について】
まず最初は、「こども図書館船 ほんのもり号」の運航開始でございます。お手元に資料がございますでしょうか。準備をしておりました「こども図書館船 ほんのもり号」ですけれども、4月24日木曜日から運航を開始したいと思います。4月24日には、船の寄贈者であります安藤忠雄氏もお招きしまして、高松港で就航記念式典を行いたいと思います。その後、船は男木島へ初運航しまして、島において保育所、小中学校の子どもたちによる図書館船の利用、そして子どもたちを乗せて、周辺の海をクルーズする予定にしております。詳細については、また発表させていただきます。この4月24日を皮切りに、5月、6月それぞれ、資料の下にございますけれども、男木島の4月24日を除いて、全体10回の運航を考えております。次のこの表がございますけれども、その10回分の船の動きや利用の大まかな内容を書いておりますが、それぞれの回によりまして、停泊をしている場合やそこからクルーズをする場合、いろいろなものがございますので、それぞれの回でお確かめいただきたいということでございます。それから事前に小学校、中学校などに乗船の調整をして、決まっているものがございまして、ここに一般の利用について、バツやマルがありますけれども、このバツがついているところは、停泊中において一般の方が乗れないということでございます。マルがついているところは、それぞれの島の小学校、中学校などの子ども以外でも、一般の方も、たまたまそこにおいでになる方でも利用できるということでございます。1回1回、時間ですとか利用の方法も変わりますので、またそれぞれの回の利用については、お確かめいただきながら、ご利用いただきたいと思います。この6月まで11回が決まっておりますが、秋までの間で年間40回程度を考えておりまして、12の島と本土側の7市町に寄港する予定でございます。今回の安藤忠雄氏からいただいた「ほんのもり号」ですけれども、安藤氏の考え方でもあります、子どもたちが本と出会う、これがその後の人生を豊かにする大きなチャンスであるということでございます。できるだけ香川のお子さんに、この「ほんのもり号」をご利用いただいて、感受性、創造性、そして郷土香川、そういった郷土愛については育てていただければと思います。運航開始前に、図書館船の取材を行っていただく日を別途考えたいと思いますので、またご連絡いたします。ぜひ、ご取材いただいて広報していただければと思います。よろしくお願いいたします。
【前月の交通死亡事故について】
それから2つ目は、前月の交通死亡事故でございまして、お手元にマンスリーレポートがございます。2月の交通死亡事故でございますけれども、残念ながら2件、2人の方が亡くなられました。このお2人とも、夜間に道路で十分な安全確認ができない中、横断中に乗用車に跳ねられたものでございます。このように、高齢者の方を中心に、夜間の横断中の死亡事故が後を絶たない状況でございます。このマンスリーレポートに、ポイントがございますけれども、改めてできるだけ横断歩道の利用をお願いしたいと思いますし、反射材の着用、これもずっとお願いしております。これからも粘り強く、夜間の場合の反射材着用をお願いしたいと思います。亡くなられたお2人も反射材の着用がございませんでした。それから、ドライバーの方には、夜間の特に周辺に明かりがないようなところで、ハイビーム(上向きライト)の徹底を呼びかけていきたいと思います。今回も、両方ともハイビームでないドライバーの方が、残念ながら轢いてしまったということでございますので、ハイビームの利用をお願いしていきたいと思います。このマンスリーレポートをホームページにアップして、また訴えかけていきたいと思います。春の全国交通安全運動が4月6日から15日まで10日間実施しますので、こちらにつきましても、また皆様方にはいろいろな取材、広報をお願いできればと思います。よろしくお願いいたします。
私からは以上です。
 

質問項目

1.あなぶきアリーナ香川について
2.宿泊税について
3.岡山県、愛媛県での山林火災について
4.県立アリーナを活用したプロジェクションマッピングについて
5.東京ガールズコレクションについて
6.県立大学の設置・拡充について
7.スマートシュリンクについて
8.高額療養費制度の見直しについて
9.国スポの在り方提言について
 

質問事項

幹事社:
【1.あなぶきアリーナ香川について】
あなぶきアリーナ香川についてです。アリーナがオープンして1カ月を迎えました。各種公演は大きなトラブルなく行われたと聞いておりますけれども、この1カ月を振り返っての成果と課題等がございましたら教えてください。お願いいたします。
 
知事:大変大きな期待を県民の皆様にもしていただいておりました、あなぶきアリーナが2月24日にオープンをいたしまして、そのあといろいろなイベント等が開催されております。大きく言いますと、いろいろなご心配もありましたけれども順調にスタートができたかなということでほっとしているところでございます。また開館のイベントも含め、サザンオールスターズのコンサートやこの週末もWEST.のコンサートもございましたけれども、大きなメインアリーナの収容力を生かして、多くの方に県内そして県外からもたくさん来ていただいて、非常に新しい香川のにぎわい拠点になるスタートが切れたかなということでございます。それに伴いまして、周辺の中央商店街も含めて売り上げがかなり上がっているというお話も伺っております。この点についても、今後とも大きな経済効果を期待しているところであります。そして3月15、16日には県民の方にご参加をいただくイベントを開催しまして、約1万人の方においでいただきました。初めてアリーナに入られる方も多かったかと思いますけれども、このアリーナは県民の方が今後とも中心になって利用するアリーナですので、開館の後、3月15、16日で見ていただいて、また期待を膨らませていただいたのではないかと思います。それから関連して3月13日から15日までの3日間、この県立アリーナの建物を利用したプロジェクションマッピングを行いました。3日間で約3万3千人の方に訪れていただきまして、夜型観光を楽しんでいただけたかと思います。これらと、まず心配ごとの1つは、周辺の交通のトラブルが起きないかどうかということでございましたけれども、アリーナ周辺については、一時的に車が並ぶというようなことはもちろんありましたけれども、大きな混乱はなかったかなと。フェリーの乗船に大きな支障があるとか、大変長い時間にわたって動けなくなるとか、そういうようなことはなかったのかなと思います。街中の駐車場利用をお願いしておりましたけれども、こちらについてもそういった利用によって、アリーナに来ていただいている方も多く、そういった方の協力のおかげで大きな混乱はなかったのかなと思います。また電車で来られた方がお帰りになるときの、JRとかことでんのホームでの混乱や積み残しのようなこと、これもございませんでした。いろいろな機関の方にご協力をいただいたおかげだと思います。これからも、影響についてはしっかりとよく見て、問題がある部分は改善を図っていきたいと思います。このお問い合わせについては以上でございます。

【2.宿泊税について】
記者:小豆島町と土庄町が宿泊税の来年度から導入の検討を始めるようですが、香川県として宿泊税に関してはどのようにお考えでしょうか。

知事:本県の宿泊税については現時点では未定でございますけれども、小豆島町、土庄町の2町が検討を始めたいということは承知しております。それから全国を見渡してみますと都道府県レベルで6都道府県、それから市町村レベルで19の市町村が導入を実質決めているというような状況でございまして、この宿泊税については、これから市町も一緒に香川県としても勉強をしていきたいと考えております。

記者:今おっしゃるその市町と一緒に勉強というのは、具体的に勉強会を置くとか、いつ頃かというのはお決まりなのでしょうか。

知事:まだいつ頃というのは未定でございますけれども、できるだけ早く市町と一緒に勉強会を作って、宿泊税の導入に向けての課題やそういった意義と言いますか、なぜその税金を設定するかということについても市町としっかり意見交換をしていきたいと思います。

記者:小豆島の2町は令和9年度の実施を目指すという方向性を示しているようですが、県が行う勉強会はいつまでに、ということはお考えなのでしょうか。

知事:それはまだ今の時点ではございません。今ご表明された2町のご意見もよくお伺いしたいと思いますし、やはりこれ県内全体の問題ですので、全体の市町と一緒に勉強して、タイミングも含めて検討していきたいと思います。

【3.岡山県、愛媛県での山林火災について】
記者:今、岡山県それから愛媛県の方で大規模な山林火災が起こっておりますけれども、これについて例えば香川県の方に何かしらの応援ですとか要請があったり、それからする予定とかそういったものはありますか。

知事:今、両県で大きな山林火災が起こっているということで、現在は岡山県の方に香川県から消火も含めて利用できるヘリを今朝から派遣したところでございます。
今、両県とそれぞれの対応をしている課と連絡は常に行っておりまして、これから人のことですとか資機材のことなどで応援する必要があれば、直ちに行けるようにということで常に連絡を密にしております。それから高松市消防局の方にも出動の要請に応じられるように、県下の消防全体に対してスタンバイをしてもらうようにお願いしたところでございます。

記者:県全体にスタンバイするように、県から消防にということですか。

知事:消防はそれぞれ市町の体制ですので、そこにはお願いしております。

【4.県立アリーナを活用したプロジェクションマッピングについて】
記者:アリーナに話を戻したいのですけれども、まずプロジェクションマッピングが3日間で3万3千人が鑑賞と、これは確かにすごいにぎわいを現地で感じたのですけれども、その経済効果というか、いわゆる観光消費額のようなものを計算される予定というのはあるのでしょうか。

知事:経済効果については、開催の前になかなかこのプロジェクションマッピングを県の事業として行ってきたことというのは、かなり事例も少ないのですけれども、やや類似の例として長野県の松本城で行ったケースがありまして、その際の人数なり、かかった費用、これに概ね相当するような金額を持って、1回、ぜひ夜型観光ということでやってみようという判断をして進めたものであります。今回実施をして、アンケートのお願いもして回答もいただいておりますので、来た方がどんな消費行動を取ったのか、こういったことを分析して、いろいろな意味で、中身はこれからですけれども、どういう波及効果があったのかチェックをしたいと思います。

【5.東京ガールズコレクションについて】
記者:あとアリーナの関連で、5月の東京ガールズコレクションについてなのですけれども、高松市議会の方で高松市がTGCで市のPRをする予算を計上していて、今審議なされている最中かと思うのですけれども、市の説明によると県側から市にTGCへの参画を呼びかけられたという経緯があるそうなのですけれども、いつ県から市に、多分高松市以外の自治体にも声をかけていらっしゃるのかと思うのですけれども、いつどういう趣旨で参画を呼びかけられたのか、ご説明いただけますでしょうか。

知事:いつという具体的なところまでは私は今すぐには記憶にないのですけれども、こういったものを企画し始めた昨年だったと思います。昨年の年内後半だったと思いますけれどもお声掛けをしていったということを記憶しております。そして趣旨ですけれども、この東京ガールズコレクションというのは、いわゆるファッションショーの部分と地元のいろいろなPRをする、そういう企画の内容がありますので、多くの全国から注目をされてきたイベントです。特に若い女性を中心にです。この機会に香川県の市としての魅力発信の場として活用していただけるのではないかという思いでお声掛けをしたということでございます。

記者:高松市は予算が計上されているということで、県の方で他にもTGCでPRをしようという自治体というのは把握されていますでしょうか。

知事:あと三豊市と観音寺市が参加を考えていると聞いております。

記者:3市がということですか。

知事:はい。

記者:一応声掛け自体は全市町にされたということでよろしかったですか。

知事:はい。

記者:あくまで、各自治体の判断でそれをPRの機会として使用するかどうかという判断は委ねられているかと思うのですけれども、一方で県民の施設だというようなところもあって、何か全市町のうち3市というところにとどまっているという見方もできるのかなと思うのですけれども、それについて受け止めはいかがでしょうか。

知事:やはりそれぞれの財政力の問題もあると思いますし、いろいろな観光地との関係もあるのではないかと思います。

記者:TGCに限らず、各市町での経済波及効果というかアリーナの利益というか恩恵というのが行き渡るように今後していくためには、どのような方策が必要とか知事のお考えがありましたらお聞かせください。

知事:やはりアリーナに来られた方が滞在して、香川県のいろいろなところに周ってもらう。それから逆に、アリーナは非常にJRの駅の直近なので、県内のいろいろなところで観光してお泊まりになって、そしてJRに乗ってアリーナに来るということも大いにあると思っておりますので、ぜひ今後の観光商品の造成なり観光プランの企画なりの際にアリーナとセットで売り出していく。そういったことを各市町、もうすでに考えておられると思いますし、そういったものを県としても一緒にやっていきたいと思いますし、観光協会の方も一緒にそういったものを取り込んで進めていきたいと思います。

【1.あなぶきアリーナ香川について】
記者:アリーナと先ほどの山火事に関連して伺わせてください。アリーナの方なのですが、まず1ヶ月というところで、今後、アリーナの利用について、例えば県外のイベントを呼ぶということですとか、県の観光協会ですとかと連携していくような、今後の広報、呼び込みについては何か方策はありますでしょうか。

知事:1つはいわゆる大型のビッグアーティストとか大きなスポーツイベント、これは基本は今、運営をお任せしている指定管理者の方に、ぜひ次々と注目されるものを呼んでいただけるように常にお願いもしておりますし、これからも大いに期待をしたいと思っております。そのほか特に、ああいったものが活用されるものとして、MICEといわれているいろいろな国際会議ですとか、大きな会議、見本市、こういったものを呼んでくるということが大型のアーティストのものだけだと、どうしても飛び飛びになりますから、その間をうまくこのMICEが埋めていくというようなことが安定した運営にも繋がるし、エリアのにぎわい創出にも繋がるので、そこは観光協会とも、また、特に県が主になって、国際会議は外務省とかありますし、医学関係の会合も多いので医師会とも連携をしたり、いろいろな関係団体、MICEの主催に関係する団体にこれまで以上に働きかけてアリーナの利用を呼びかけていく、この辺が一番力の入れどころかと思っています。

記者:イベントについては、指定管理者などにお願いして、会議的なものは県が主導で進めていきたいというようなお考えですか。

知事:イベントと言いますか、特にメインアリーナで行うようなサザンのような大きいものについては、やはり指定管理者にとにかく頑張って誘致をしてもらうと考えております。イベントというものでいえば、先日のスポーツイベントもありましたけれども、県下の大小さまざまな、そういうスポーツイベントのようなもの、これは秋をねらって、ぜひアリーナの利用は考えていきたいと思います。それとやはりMICE。MICEをどれだけもってこられるか、これは県がやっぱり一番力を入れて、先ほど言いました市町や関係団体と連携して、たくさん呼んでいきたいと思います。

【4.県立アリーナを活用したプロジェクションマッピングについて】
記者:あわせてプロジェクションマッピングについては、今回3日間で行いましたが、また令和7年度にも予算を計上しているところかと思います。今回見えた課題と、もしこの今回実施したことの経験を踏まえて、令和7年度どのようなプロジェクションマッピングを実施していきたいとお考えでしょうか。

知事:なかなか事例のない中で、この夜型観光へのチャレンジとしてトライをいたしました。結果としては、3万3千人という多くの方においでいただき、この内容についても非常にすばらしい内容ではなかったかという声が多かったかと思います。今後、予算を取っていますけれども、今回のことを踏まえて、内容についても時間の設定の仕方とかインターバルの置き方とか、そういうようなことでいろいろな振り返りもありますし、色の面も、やはり夜に映える色もやってみてわかったこともありますし、それから周辺の交通への影響についても注意をしないといけない面も少なからずありましたので、改善しながら次の企画、実施を考えていきたいと思っています。

記者:時期等はまだ決まってはいないですか。

知事:まだ時期は決まっていません。

【3.岡山県、愛媛県での山林火災について】
記者:最後に山火事の件で、県内でも昨日、林野火災ですとか下草火災などが警察、消防によると確認されております。改めて香川県でもそうした火災を起こさないために県民への呼びかけがございましたらお願いします。

知事:乾燥ということ、強風ということは、香川県でも、今火災が起こっている両県と同様な条件であるかと思います。まず、こういう火を出さないということについて、もう一度県民の皆様にもお願いしたいと思います。

【4.県立アリーナを活用したプロジェクションマッピングについて】
記者:プロジェクションマッピングの当初予算の方に計上された件で伺います。今、3月に行われたイベントの課題を洗い出し、それを踏まえた上でというお話ではありましたけれども、この当初予算に計上された分の複数回分のイベント実施について、例えば時期を夏秋冬とかに分けてやるとかそのスケジュール的なもの、今お考えのことがあれば伺ってよろしいでしょうか。

知事:これがアリーナのそもそもの利用との兼ね合いもあります。そういったことがありますので、ちょっと今の時点では、具体的なものがまだ決まっておりません。そういう中で、今後、ああいうものが見る方にとって、非常に興味を持っていただけるような時期、1つはクリスマスとかはあるのかなと思いますけれども、具体的にはこれからでございます。

記者:もう1点、広報の関係でお伺いします。今回のプロジェクションマッピングの主な目標が県内外の観光客の夜型観光の推進というところにあると思います。3月の件ですと、広報周知の関係が基本的に新聞折り込みがメインの集客だったかなと。要するに県内向けですよね、基本的には。それがメインになっていたかとは思うのですが、今後、県外ないし国外の観光誘客のための情報発信の点で今お考えのことあれば伺えますでしょうか。

知事:今回の実施によりまして、ドローン映像も含め、船からの映像も含め、いろいろな角度から映像も取れました。これをぜひ全国、そして国外にも発信をしたいと思います。そして観光商品の造成にもつなげたいと思いますし、それとあわせて、このアリーナ自身の外観のユニークさ、壮大さが世界レベルと言いますか、世界でもまれなので、これ自身が大きな観光コンテンツになるのではないかというようなご指摘を有識者からもいただいておりますので、それのPRにも今回の実施の際の映像などは使って、アリーナ自身のPRにも使っていきたいと思っています。

【6.県立大学の設置・拡充について】
記者:先日、県立大学の新設であったり、既存大学の拡充の検討をする方針を示されたと思うのですけれども、改めてねらいと背景について教えていただければと思います。

知事:やはり一番の今回の設置のねらいは、県内にいかに定住をしていただくかということでございます。長い県の発展を考えると、今、香川県はどうしても高校を出て大学に行くときに京阪神そして首都圏にも出ていくケースが多い。これは県内の大学のキャパシティが足らないということも要員の1つであります。そういうことからも、そうして出て行くと、戻ってくる人ももちろんいらっしゃいますけれども、なかなか戻ってこないケースも多いということでありまして、ここの部分をやはり解決していかないと、長い将来にわたって、地元の産業などに携わりながら地元で生きていく、こういう人が増えてこない、そういう問題意識の中で、今回、この県立大学を設けて、地域産業を担う人材を育成していく、こういう趣旨で考えております。


【7.スマートシュリンクについて】
記者:もう1点、高知県の方で、当初予算のところでスマートシュリンクについて、人口減少に対応して賢く縮むという考え方を取り入れたというところがあるのですけれども、香川県についてはそのシュリンク、賢く縮むと人口減少に対応していくというところについてはどうお考えでしょうか。

知事:人口減少というのは今の人口ピラミッドから見て、しばらくはやむを得ないところがあります。だからこの人口減少しても経済が縮小しない、維持、できれば発展する、こういうことを考えるというのが私が目指している香川県の政策でございます。

記者:あくまで縮小しない方向を目指していくと。

知事:経済をです。経済を縮小しない方向で考えていく、これがこれからみんなで取り組んでいく大きなポイントかと。そのためにはやはり1つは、いわゆる、ものを作る、農林水産業を含めて、ものを作る部分というのは、今、AIもありますしロボットもありますし、いろいろな合理化の中で、少ない人数でもものはつくれる。ものをつくれば海外でまだまだマーケットが多いことを考えると、やはり人口が少ない中で経済を維持発展するには、そういうものを作る部分をしっかりしないといけないということと、やはり人の動きに経済は比例するということはかなり実証されてきているところですので、人の動きを活発にする、それは観光であったり、県内の中でもそうですけれども、人の動きをできるだけ活発にする。これによって、少数精鋭で経済を維持拡張していける、そういうところをベースとして、具体にいろいろ考えないといけないのですけれども、進めていくことかと思っています。

【4.県立アリーナを活用したプロジェクションマッピングについて】
記者:先ほどのアリーナの話に少し戻るのですが、開館1ヵ月でさまざまなサザンオールスターズをはじめとしたビッグイベントがあって、県民の方はもちろんのこと、県外からもたくさん来場者がおいでになったなという、取材の中での印象があるのですけれども、その中で宿泊施設の周辺の確保が難しいといった声もちらほら聞こえてくるところで、実際こうしたアリーナができたことでの宿泊施設であったりとか観光客の受け入れ体制について何か受け止めがございましたらお願いします。

知事:まずは今おっしゃっていただいた宿泊施設ですけれども、やはり今回でも、不足気味だというお話を聞きます。これからこの今の動きを見て、民間事業者が積極的にホテルの出店を考えていただければと大いに期待しておりますので、そういったことに、いろいろな局面でアプローチをしていきたいと思います。それと受け入れ体制という意味では、香川もそうですし、日本全体の課題でもあるのでしょうけれども、東京には、はとバスというのがあって、はとバスに乗れば東京観光ができるというのがありますけれども、地方部においてはそういうものがなかなかできてこない。これは何でかと思うと、地方の場合、やっぱり土日はお客さんがいるけど、その他はいないとかというのでビジネス的にやっぱり厳しいというのがあると伺っています。そして、香川にも、島もありますし県内いろいろな見どころのあるところはありますけれども、こういうふうに回ったらいいですよという観光のルーティングは、いろいろなもので発信していますけれども、現実に外から来た人がそこを回ろうと思うと、船に乗るというけど、どうやって乗るのかとか、ここは駅から遠いけどどうやっていくのだろうかということで、なかなか回れると言っても難しいと思うのです。だからやっぱりどうしてもそういう、いわゆるはとバス的なものがあったらいいなと思います。先ほどのところへぶつかって戻ってくるのですけれども、そこを何とか乗り越えていけるようなことを官民一緒になったような、はとバスみたいなもの、そういったものを考えていければ、島の場合バスというわけにいかないですけれども、そういうような方向を考えていきたいと思っています。

【6.県立大学の設置・拡充について】
記者:県立大の新設拡充等々について伺います。全国的に見ても公立大学は多分30年くらいでかなり増加していて、裏を返せば、公立大学、私立も含めてですけれども、受験生の取り合いが生じます。有識者の中にも少子化が進んでいく中での大学新設のリスクを指摘する声もある中で、この学生を引き止めるための新設ですとか拡充というのを有効な手段だとおっしゃられているその根拠と言いますか、どういうロジックでそうお考えなのか、もう一度伺ってもよろしいですか。

知事:今、香川県の高校卒業生が大学に行く場合に、県外にたくさん行かれている、そして京阪神なり首都圏に行っておられる学生の方を、ぜひこの香川の県立大学に、そっちへ行かずに県内の大学に行ったらどうかと、そして学生がそういうふうに考えられる選択肢になるような大学を作る、これによって、今の学生の流れを変えるという、そういう考えの中で、この県立大学を考えていきたいと思っています。

記者:県内に私学もあるわけですので、有識者の中に入れるのかという気もしますけれども、こことの兼ね合いについては、どういう手段で解決するというか乗り越えていこうと考えていらっしゃるか伺いたいです。

知事:今のようなことで、県外に行っている人を県内の大学に戻すということが目的ですから、この中で食い合ったら意味がないので、そこは今の県内の大学に行っている方とまた違う学問の学科であったり、そういうものを考えていきたいと思っています。

【8.高額療養費制度の見直しについて】
記者:少しお話、少しと言うかかなり変わるのですけれども、高額療養費制度についてお伺いさせていただきたいと思います。2週間ぐらい前になりますが、国会で議論される中で強い反発などもありまして、患者負担の上限額引き上げの方針が、8月の方針が見送りになりましたが、これに関して知事はどのようにお考えかお聞かせください。

知事:やはり医療という問題ですから、受けなければならない人が受けられなくなるような、そういう見直しはあってはならない見直しだと思います。そういう上で政府の方も言っていますが、一方で制度自身が続かないと全体として、そういう受けられる人、受けるべき人が受けられることができなくなれば元も子もないという、これも一方で大事なことなので、その両立をできるかどうかということなのだと思います。今、まだその両立というところに絶対的な自信がないと言いますか、まだ進めていく段階にないということで、今回1度立ちどまってその両立について考えようという段階になったのかなということで、ぜひ、その両立できる制度を国の方でしっかり作ってほしいと思います。

【9.国スポの在り方提言について】
記者:私もちょっと全国的な動きの中で、国民スポーツ大会の、今進められている提言案について伺わせてください。3月10日に取りまとめがあった中では、地方の開催について、通年化でしたり、あとは実際に行う施設の固定化といったような形で、負担の軽減というのが示されているかと思いますが、改めて都市部でなく地方で開催するというところに関しまして、この負担の軽減という点については、この今回の提言案について、どのように受け止めていらっしゃるか伺わせてください。

知事:この開催県に負担が偏っているということについては、私も同感であります。これを見直していかなければならない中で、今回の通年開催とか種目によっては使う施設の固定化とか、こういうことが盛り込まれていると思いますので、開催県の負担軽減という中で、1つのメニューになっているのではないかと思います。一方で、国民スポーツ大会自身は、参加されている方も非常にこれを目標にしながらスポーツに励まれる、そして、それがスポーツ振興につながっている、これも、県下を見てみますと、私もそのように思いますので、国民スポーツ大会は継続する方向で県の負担をできるだけ減らして、ずっと継続してできるようなことをこれからも常に見直しながらやっていく、こういうことが大切かと思います。

記者:主に負担につきましては、例えば、金銭面だったり場所の確保だったりとか、どういったところを負担と感じますか。

知事:やっぱり金銭面です。金銭面の負担が非常に大きいと思います。ほぼ都道府県の負担で、いろいろなものを準備しないといけないという状況になっていますので、ちょっとこのままだとなかなか継続することが難しくなってきているのかなと思います。
 

以上

 

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