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・香川県立アリーナの内覧会の開催について
知事:最初に私から、今度オープンする香川県立アリーナ内覧会の開催についてお知らせをいたします。2月24日の開館に向けまして、今、最終の準備を進めているところですけれども、この開館に先立ちまして、完成しましたアリーナを県民の皆さんに、実際にどんな施設なのか見ていただくことを考えておりまして、この内覧会を2月16日日曜日に開催をすることといたしました。この内覧会ではメインアリーナ、サブアリーナ、武道施設などアリーナの中を見ていただくということでございます。募集人数は700名でありまして、多数になった場合には、抽選ということにさせていただきたいと思っております。本日1月14日から募集を開始いたします。ぜひ県民の皆様には、奮ってご参加をいただければと思います。教育委員会の方から報道発表資料をこの後提出させていただきます。また、詳細につきましては、教育委員会新県立体育館整備推進課にお聞きをいただければと思います。私からは以上です。
1.阪神淡路大震災から30年を迎えるにあたって
2.昨夜(1月13日)発生した地震について
3.インフルエンザ警報について
4.救急搬送の増加に伴う対応ついて
幹事社:本日、質問1点ございます。阪神淡路大震災から30年を迎えるにあたってということで1点質問させていただきます。今月17日に阪神淡路大震災から30年を迎えます。知事は年頭の会見でも防災対策、課題ともおっしゃっておりましたけれども、発災30年を迎えての所感、改めて大地震への備えや課題見解がありましたらお伺いできればと思います。
【1.阪神淡路大震災から30年を迎えるにあたって】
知事:阪神淡路大震災から今年でちょうど30年を迎えます。私も国土交通省時代、大阪で勤務をしておりまして、この1月17日の慰霊の式典には2度ほど参加をさせていただきました。今回この30年を迎えるにあたりまして改めてお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りいたします。また、復旧復興に多くの方が尽力をされたということだと思います。このような多くのご苦労に対しまして心より敬意と感謝を申し上げたいと思います。そして、昨日の夜の地震、それに伴う南海トラフ地震臨時情報の発表など、地震については、いつ起きてもおかしくないということを改めて感じましたし、また、風水害においても、昨年は香川県で初めて線状降水帯も発生するなど、油断のできない状況だということを常々感じております。災害への備えを着実に、日頃からの備えを確実にしていく必要があると感じているところでございます。そして、この地震への備えということでありますけれども、ハード面においては、海岸や河川の堤防の強化、そして、香川県に多いため池の耐震改修の促進、それから自主防災組織を各地域で作っていただいておりますけれども、これの充実強化、こういったことに着実に取り組む必要があると感じております。特に能登半島地震を踏まえまして、住宅の耐震化、香川県も南海トラフ地震では震度7が想定されるエリアもございます。この揺れに備えた未耐震住宅の耐震化が急がれます。昨年から2,000戸を超える住宅に対しまして、特に重点的に県庁の職員と市町の職員が一緒になって訪問をして、耐震化の働きかけをしております。所有者の負担もあることから、簡単ではありませんけれども、実績も上がってきております。今年は、この2,000を超える住宅の全戸を訪問し、耐震化に向けた努力を続けたいと思います。
それからもう1つ、阪神淡路大震災のときからの課題でありますけれども、避難所の生活環境の改善であります。能登半島地震でもいろいろな指摘がありました。香川で万一という場合に備えた避難所の備え、特にトイレについては、毎回、課題として浮き上がってきますけれども、このトイレへの対応、これについてしっかりと取り組んでまいりたいと思います。また、日頃からの心構え、一番はやはり訓練を重ねることであります。明後日の16日にも、災害対策本部の運営訓練を県庁内そして、県内の市町にも一緒に参加していただいて実施をすることにしております。このようなハード、ソフト両面から、大規模地震に対しての備えを今年も着実にしてまいりたいと思います。
【2.昨夜(1月13日)発生した地震について】
記者:昨夜の地震の関連について伺わせていただきます。まず、昨日最大で震度5弱の地震となりましたが、県内での対応について伺わせてください。また2点目として、南海トラフ地震臨時情報が去年8月に続いて2回目が出ました。去年8月の南海トラフ地震臨時情報での県内の影響の検証などは、県としては進めているのでしょうか。この2点よろしくお願いします。
知事:まず、昨夜の件でありますけれども、地震発生後、気象庁から南海トラフ地震臨時情報の「調査中」という発表がありました。この発表を受けまして直ちに香川県庁内に危機管理連絡室を設置いたしまして、国から提供される情報の収集、そして市町との連絡体制の確保などを行ったところでございます。幸いにも県内での被害は、今のところ確認はされておりません。その後、23時45分にこの南海トラフ地震臨時情報の調査が終了したということでございまして、現時点においては、通常の南海トラフ地震に対しての備えの継続ということに至っているところでございます。それから夏には、この南海トラフ地震臨時情報を受けまして、「巨大地震注意」という段階に移ったところでございます。一週間の間にいろいろな対応が求められたわけですけれども、その際に、実際にどのような対応がそれぞれの市町で行われ、また、民間企業でありますとか住民でありますとか、そういったところでどんなことが発生したかということについて、それぞれの市町において振り返りがされているところであります。全般的にそれを集約した上で、新たな何か対応をとるということには至っていないところですけれども、引き続き今回の発表を機に、この点についても、市町とよく共有をして、必要十分な対応がとられるように、もう一度、市町とも対応について進めてまいりたいと思います。
記者:今いただいた必要な対応というところで、重ねて1点だけ伺いたいのですけども、例えばその夏は特に他県で言えば、観光の真っ盛りだったり、対応していきたい方針といたしましては、例えばキャンセルになったホテル事業者への対応ですとか、もしくはそのより綿密な自治体との連絡といったような形で、どういった方面への対応を検討していきたいと考えていますか。
知事:夏のときに1つ問題になりましたのは、そういった今お話が出た旅行のキャンセルのようなものがあったかと思います。夏は「巨大地震注意」の段階に入って、しばし時間があった後、政府からもそのキャンセルをするような必要は必ずしもないというような発表もされました。そういったものを1つの経験値として、次の発表時に対して、利用者に向けての適切な情報発信、こういったものをやれるように準備をしていくということがあるのかなというふうに考えております。
【3.インフルエンザ警報について】
記者:話題は変わるのですが、インフルエンザのことについてお伺いしたいと思います。香川県の方でも先週木曜日に、インフルエンザの流行警報が発表されたと思います。1定点当たり50人を超えていまして、これが久しぶりのことだと思うのですが、今の県内の医療の状況であるとか、何か課題とかは見つかっているのでしょうか。
知事:年末から年始にかけまして、多数のインフルエンザの患者さんが現れて、病院の方にも来院されるということでございます。病院の方も特に年末の救急病院と、大変な対応であったということは聞いておりますけれども、現時点において、患者さんを診られなくなっているという、そういういわゆる逼迫しているような状況については、現状としても聞いていることはございません。それから、薬が少し足らないのではないかということが報道でも出ております。これも、今、県内の医療機関から薬が不足して、インフルエンザの患者さんに対して、薬が提供できない、処方できないというような声は、今の時点ではございません。品目によってかなり品薄になって、すべての注文に対応できないというような状況はあると聞いておりまして、厳しい状況に一部ありますけれども、この種類を問わない中では、その患者さんに対しての供給はできる状況であると聞いております。引き続きしっかり医療機関との連絡を密にして、適切に対応できるようにしていきたいと思います。
記者:ということは今のところは県として、連絡を密にしてということですけれども、何かこう対策を講じるということは、今のところはまだそういう段階ではないということでしょうか。
知事:今のところはございません。
【4.救急搬送の増加に伴う対応について】
記者:ちょっと話題がまた変わるのですけれども、全国の自治体で、救急搬送事案というものが非常に増加しているというような状況があります。その中で既存の選定医療費制度の運用の見直し、具体的には救急搬送された方のうち、緊急性が認められない場合に、選定医療費というものを支払ってもらうような運用をしているところが、例えば茨城県でありますとか、三重県の松阪市であるとか、そういう救急搬送の需要の増加に対応するために、そういう追加といったあれですけれども、お金を支払ってもらうというような制度を取り入れているところが出てきています。香川県でも実際に管轄されている病院があるかと思いますけれども、そういったところで、こういう制度を実施されるお考えがあるかどうか、あるいはその制度そのものについての知事のお考えをお聞かせください。
知事:今のご質問の中で、いわゆる有料にするということについては現時点では考えておりません。救急搬送の逼迫といいますか、少し病院にたどり着くまでの時間が以前より長くなっている、こういう状況は県内にもございます。これは大変改善が求められる状況になってきていると思います。1つには、やはり必要な人が利用していただくために、いきなり119番するという場合も当然必要な場合はありますけれども、迷った場合に、別の相談のところに、まずは相談してもらった上でというようなことも、粘り強く広報したいと思いますし、医療機関の中の情報共有、これもかなり進んできておりますけれども、引き続き、良い情報共有ができて、受け入れられるところへ早いタイミングで到達できるようにということ、こういったことには積極的に今年も、県としても取り組みたいと思います。それによって少しでも、搬送時間の短縮が図られるようにしてまいりたいと考えております。
記者:特に有料、いわゆる有料化、これについて現在でお考えというのは特にありますでしょうか。
知事:1つの方法ではあるとは思いますけれども、私自身は今のところ、そういうものを導入するという考えはございません。
【2.昨夜(1月13日)発生した地震について】
記者:地震の話にちょっと戻ります。改めてお伺いしますが、短い期間で南海トラフ地震臨時情報という「南海トラフ」という名称がついた注意情報が2回出ていることについて、知事はどんなふうに感じられましたか率直に教えてください。
知事:やはりこの向こう30年間の発生確率が、7割だ、8割だというような、いろいろな見解がずっと示されておりますけれども、そういう中で、今回続けて、南海トラフ地震臨時情報が発表されたということについては、まさにこの南海トラフ地震についての発生に対する心構えが、いよいよ求められているなという、そういう思いを強くしたところでございます。
記者:改めて今回は「調査終了」ということで、とりあえず注意報自体はおさまった状態なのですけども、明後日もう早速南海トラフ地震を想定した防災訓練が行われますけれども、今回の件、あるいは前回の8月の件を、急遽踏まえてどういう形かで明後日に反映させるようなことは何かあるのでしょうか。
知事:南海トラフ地震臨時情報との関係において、特にこの臨時情報への対応というものは、明後日の訓練には盛り込まれておりません。地震が発生をして、被害が出ている、まずは被害が出れば、被害状況の把握というのが何はともあれ大切になりますので、そこにどれだけ迅速に入れるようにするか、それから、その上で何を今、求めているのか、人、資機材ですけれども、そういったものをそれぞれの市や町から県に要請をする、こういったところが、発生後1日レベルで非常に大事なわけですけれども、そこのところの訓練に明後日も重点を置いております。
記者:最後なのですけど、去年の正月からこう数えると、能登半島の大きい地震があって、8月に南海トラフ地震の臨時情報が初めて出て、今回もそれに準ずるような地震が起こって、臨時情報が出たという形になるわけですけども、かなり地震というものに関して、エリアにかかわらず全国かなりシビアになっている時期だと思います。なおさら今、阪神大震災の30年目というところもありますから、かなり話題になっているところに今回の地震が起こったという状況なわけです。その危機感みたいなものも含めて、知事が今回の地震を受けて、今後どういうふうに対策等々に関して、進めていきたいかというところのお気持ちを聞かせていただきたいです。
知事:阪神淡路大震災でもたくさんの倒壊によって亡くなられました。能登半島地震もそういう状況でございました。そして、香川でも場所によっては、震度7、あるいは6強というところが県内にあります。そういったところにある未耐震の住宅にお住まいの方については、南海トラフ地震が万一発生すれば、住宅の倒壊の危険があります。そうすると命の危険があります。そういった方々の命を守るためには、何としても、そういう倒壊の可能性が高い地震のときに、家屋の倒壊をなくしていくということが、命を守る意味で最も大切なことだと思っておりますので、そのスピードを上げたいという思いでございます。
記者:今のお話の関連で、昨日、南海トラフ地震臨時情報の発表というのがあって、県民の方の関心も今、防災面にすごく強くなっていると思います。こういう機会に県民の方に改めて防災面の呼びかけがございましたらお願いできますでしょうか。
知事:まずは揺れると、昨日の高松は震度2でしたけれども、マンションの上層階の方だとかなり揺れたと思います。揺れると家具が転倒する、あるいは家具の上にあるものが落ちる、その横でお休みになっていると思わぬ事故に繋がるということがありますので、今こういったことが続いたこの機に、揺れる実績が少ない香川県ですけれども、揺れることがあるという前提に立って、家具の転倒防止、それから、家具の上にあるものをどける、あるいはそういうところでお休みにならない、こういったことをぜひ、皆さん一人一人、この機に点検していただきたいと思います。
以上
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