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公開日:2025年1月1日

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地震による火災には「感震ブレーカー」が有効です

「画像提供:東北地方整備局震災伝承館」

「画像提供:東北地方整備局震災伝承館」

1 地震火災とは

大規模地震発生時には、多くの地点で同時に出火した場合、消火活動が困難な状態となり、住宅密集地などでは大規模な火災につながる危険性があります。
過去に発生した阪神・淡路大震災や東日本大震災では、電気器具の転倒による火災や、停電後の電気復旧時の通電火災など、電気を原因とする火災が数多く発生しました。

(出火事例)
・地震により、使用中の電熱器具等が転倒し、可燃物と接触して出火
・地震直後に停電し、電熱器具等の使用状況を確認できないまま避難し、その後電気が復旧した際に、可燃物と接触して出火

このような地震火災対策に効果的とされるのが「感震ブレーカー」です!

 

2 感震ブレーカーとは

感震ブレーカーは、一定以上の地震の揺れを感知すると、自動的にブレーカーを落とし、電気を遮断する機能を持つ装置です。
地震時の電気火災を防止するためには、避難時にブレーカーを落として電気を遮断することが有効です。
しかし、大規模地震の際は、緊迫した状況の中、自分でブレーカーを落とすのが難しい場合があります。また、自ら避難することが困難な避難行動要支援者の場合や、外出時に地震が発生した場合など、電気を遮断できない状況も考えられます。
このため、感震ブレーカーの設置が有効となるのです。

 

3 感震ブレーカーの種類と特徴

分電盤タイプ

(1)分電盤タイプ(内蔵型)
分電盤に感震遮断機能が内蔵されています。
分電盤に内蔵されたセンサーが揺れを感知し、電力供給を遮断します。
※電気工事が必要です。

 

 

 

 

 

分電盤タイプ(後付)

(2)分電盤タイプ(後付型)
既設の分電盤に後から設置できる後付型もあります。
揺れを感知することで一定時間後に電気を遮断します。
分電盤タイプの感震ブレーカーの外付けタイプで、漏電ブレーカーが設置されている場合に設置が可能です。
※電気工事が必要です。

 

 

 

 

コンセントタイプ(3)コンセントタイプ
埋込型と差込型があります。
コンセントに内蔵されたセンサーが揺れを感知し、当該コンセントからの電力供給のみを遮断します。
特に出火の危険性の高い電熱器具が接続されているコンセントを中心に設置すると効果的です。
電気工事が必要なタイプと、コンセントに差し込むだけのタイプがあります。

 

 

簡易タイプ
(4)簡易タイプ
地震の振動で主幹ブレーカーをOFFに切り替えるものです。
地震によりおもりが落下したり、バネの力が作動することで、重力やバネの力で物理的にブレーカーを落とします。
他にも、アース付きのコンセントに接続するタイプのものもあり、揺れを感知すると疑似的な漏電を発生させ、分電盤に内蔵されている漏電ブレーカーを作動させることで電気を遮断します。

 

 

 

 

4 感震ブレーカー等の認証・推奨マーク

感震ブレーカー等の性能評価ガイドライン(平成27年2月大規模地震時の電気火災の発生抑制に関する検討会)に基づく、感震ブレーカー等の認証・推奨マークについては、以下のものがあります。
認証又は推奨された感震ブレーカー等の具体的な製品名、型式等については、それぞれの団体の関係URL又は問い合わせ先にてご確認下さい。

 

(1)感震機能付住宅用分電盤認定制度
団体名:一般社団法人日本配線システム工業会

認証マーク

認証マーク
主な関係規程:日本配線システム工業会規格JWDS0007付2感震機能付住宅用分電盤
関係URL:http://www.jewa-hp.jp/index.html
問い合わせ先:東京都中央区日本橋久松町13-4第11村上ビル
電話:03-5640-1611

 

(2)消防防災製品等推奨制度
団体名:一般財団法人日本消防設備安全センター
推奨マーク

推奨マーク
主な関係規程:消防防災製品等推奨規程(平成18年9月1日消安セ規程第14号)
関係URL:http://www.fesc.or.jp/05/index3-b.html
問い合わせ先:東京都港区西新橋3-7-1ランディック第2新橋ビル3階
電話:03-5422-1492(企画研究部)

 

5 その他の対策

夜間の地震時の停電に備えて、非常用照明器具を常備しましょう!


地震の揺れを感知してすぐに電気を遮断するタイプの感震ブレーカーの場合、自宅の照明が消えてしまうことがあります。
夜間に地震が起きた場合、たとえ自宅であっても暗闇の中での避難は非常に難しく、転倒した家具や割れたガラス・陶器などで怪我をする可能性があります。また、地震の恐怖と不安によって、パニック状態に陥ることも考えられます。
停電時に点灯する非常用照明器具をあらかじめ設置しておくと、感震ブレーカーにより照明が消えても、安全に避難することが可能になります。


地震による火災を防ぐことは、自分の家を守るだけではなく住んでいる街を火災から守ることにもつながりますので、事前にしっかりと対策をしましょう。

 

関連リンク

今、備えよう。大規模地震時における電気火災対策(PDF:2,019KB)

地震火災15のポイント(PDF:1,811KB)

住宅における電気火災に注意(PDF:2,394KB)

このページに関するお問い合わせ

危機管理総局危機管理課

電話:087-832-3190

FAX:087-831-8811