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ただいま上程されました議案の御説明に先立ち、2点について御報告いたします。
第1点は、財政運営ビジョンと来年度の予算編成についてであります。
本県では、持続可能な財政運営を図るため、累次にわたる財政運営の指針に沿って、各年度の収支均衡はもとより、県債残高の減少や財源対策用基金の取崩し抑制を図るなど、財政健全化に向けた取組みを着実に進めてきました。
一方、原油価格・物価高騰等の影響への対応はもとより、少子化対策をはじめ山積する諸課題にも着実に対応していく必要があり、先の9月定例会において、総合計画の見直しについて御議決いただいたところであります。
こうしたことを踏まえ、中長期を見据えた計画的な財政運営を行うため、今般、来年度から令和10年度までを対象期間とする「財政運営ビジョン」を策定しました。
このビジョンでは、これまで掲げてきた、毎年度、県債残高を減少させる目標を見直し、県の財政力の一つの目安となる、県税収入などからなる標準財政規模に応じた県債残高の管理に切り替えることとしました。
今後は、財政の持続可能性を確保しつつ、県民の豊かなくらしを実現するための未来への投資をはじめ、本県の発展を目指す新たな取組みにより、「経済と財政の好循環」を生み出し、香川の未来を次の世代に繋げてまいりたいと考えております。
令和6年度予算の編成に当たりましては、この「財政運営ビジョン」に沿って、財政運営を行いつつ、総合計画に掲げる基本目標である「人生100年時代のフロンティア県」の実現に向け、安全・安心で住みたくなる香川をつくる「県民100万人計画」、活力に満ち挑戦できる香川をつくる「デジタル田園都市100計画」、多くの人が行き交い訪れたくなる香川をつくる「にぎわい100計画」の3つの基本方針の下、17の重点政策を推進し、本県の将来の発展のために必要な施策に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
第2点は、南米及び北米訪問についてであります。
本年は、ブラジル連邦共和国へ香川県人が移住して110周年、またパラグアイ共和国で香川県人会が創立されて50周年を迎えることから、過般、私は、議長をはじめ県議会の皆様方とともに、南米を訪問し、それぞれの記念式典等に参加し、祝意を表しますとともに、友好親善関係の強化を図り、青少年交流や県内企業の進出、県産品の販路拡大の促進、インバウンド増加に向けた本県のPRなどについて、引き続きご協力いただきますようお願いしてまいりました。
また、アメリカ・ロサンゼルスでは、栗林公園と姉妹庭園協定を締結したハンティントン財団庭園を訪問し、両庭園及び財団と香川県の友好関係の強化を図るとともに、現地県人会を訪問し、関係強化と友好親善に努めたところであります。
さらに、在外公館等の公的機関や日系経済団体などを訪問し、香川県とパラグアイ、ブラジル及びロサンゼルスそれぞれの地域との経済社会の交流が一層深まるよう、今後の協力をお願いしてきたところです。
今後も、長年にわたって培った相互の信頼関係を礎に、本県と海外県人会との友好親善関係の強化を図り、本県出身の方々をはじめ、移住された皆様が築かれた日本に対する信頼を継承し、さらに発展させるとともに、本県と海外との経済社会交流の展開に繋がるよう努めてまいります。
さて、今議会に提案いたしました議案は、令和5年度一般会計補正予算議案など12議案であります。
第1号及び第2号議案は補正予算関係でありまして、その主な内容を御説明いたします。
まず、第1号の一般会計補正予算議案のうち、防災・減災及び地域活性化対策につきましては、県単独の公共等事業として、林道施設の整備や小規模土地改良事業による農業生産基盤の整備に加え、道路の維持修繕や交通安全施設の工事、河川の護岸工事、港湾施設の改良や維持修繕などを実施するとともに、施設の老朽化への対応等として、県有施設の改修や設備・機器の更新を行うことなどにより、災害に強い香川づくりと地域の活性化に努めてまいりたいと考えております。
そのほか、地方自治法の規定に基づく住民訴訟における相手側弁護士報酬の請求に伴い、請求人に必要額を支払うものであります。
以上が歳出の主要なものでありますが、これらにより、今回の一般会計補正予算の総額は51億3,200万円余となっており、財源としては、基金繰入金27億7,000万円余、県債22億3,300万円などとなっております。
併せて、県単独の公共等事業における適切な工期を確保するため、繰越明許費を30億3,700万円余計上するとともに、台風時期の前に工事を完了させることが望ましい広域河川改修事業などについて債務負担行為を設定し、早期に着手することにより、円滑な事業執行を図ってまいりたいと考えております。
また、旅券発行業務や五色台少年自然センター清掃業務の委託、情報通信交流館の指定管理による委託業務に係る債務負担行為を設定しようとするものであります。
次に、第2号議案の特別会計の補正予算につきましては、番町地下駐車場及び玉藻町駐車場の指定管理による委託業務に係る債務負担行為を設定しようとするものであります。
第3号議案は、来年1月から国税として森林環境税が導入されることに伴い、賦課徴収事務を担う市町に対し、森林環境税の課税額に関する報告を義務付けるなどの改正を行うものであります。
第4号議案は、第2期香川県国民健康保険運営方針の策定等に伴い、市町が県に納める納付金の算定についての関係条項を改めるものであります。
第5号議案は、第2期香川県国民健康保険運営方針の策定について、
第6号議案は、第2期香川県健やか子ども支援計画の変更について、
第7号及び第8号議案は、香川県立アリーナに設置する移動式可動席及びバスケットゴール等の財産の取得について、
第9号議案は、県道高松坂出線(五色台工区)道路改築工事(五色台トンネル)坂出側工区の工事請負契約の変更について、
第10号及び第11号議案は、情報通信交流館、番町地下駐車場及び玉藻町駐車場の指定管理者の指定について、
第12号議案は、令和6年度において香川県が発売する宝くじの発売限度額を定めることについて、それぞれ議会の議決を得ようとするものであります。
以上、提案いたしました議案につきまして、その要旨を御説明いたしましたが、議員の皆様方におかれましては、御審議の上、よろしく御議決賜りますようお願いいたしまして、説明を終わります。
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