ここから本文です。
「米」という字は「八十八」の組み合わせ。実るまでに88回も手をかけるといわれています。
お米の品種や作型によって、それぞれの作業を行う時期がだいたい決まっています。
生育相 水管理
※香川県で最も一般的な普通期栽培(6月中旬植)ヒノヒカリの例です。
いね かんりさぎょう
稲の管理作業
1.種もみの準備
種もみが芽を出すためにはたっぷりの水分と酸素、適当な温度(適温32℃)が必要です。乾いた籾の1.2倍位の重さになるまで水を吸わせます。水の温度にもよりますが、1週間程度は必要です。
くふう
工夫
良い稲の基本は良い種もみ。塩水につけて沈む実がつまって重い種もみを選びます。
2.育苗期(苗作り)
苗を育てる専用の箱に土を入れ、種もみをまき、芽が出て、小さな苗になるまでビニールハウスの中などで育てます。
じょうぶで健康な苗を育てればお米づくりの半分が成功したのと同じと言われています。太くてじょうぶな苗をつくるため、箱の中にまく種もみの量を減らします。乾いた籾で1箱当たり150gが適当です。
3.田植
田植えをする前に田んぼに肥料をまき、「しろかき」をして表面を均一にしておきます。
株もとまでたっぷりと太陽の光が当たりじょうぶな苗に育つよう1株当たりの植付本数を減らします。1株当たり3~5本の苗を植え付けるのが適当です。また、植える深さは2~3cm。あまり深くならないように。
4.除草
田んぼの表面に生えた雑草をかります。今ではほとんどが、草の生える前に除草剤を散布するようになっています。
新しい根がどんどん伸びて肥料をよく吸収するよう雑草をこまめにとります。
5.水管理(中干し)
イネの根に酸素補給するため、また、これ以上に必要のない分けつが出ないように田んぼの水を落として乾かします。
中干しは田植え後30日頃から始め、穂が出る25日~20日前まで行います。田んぼの表面に1cm程度の亀裂が入るくらいが適当です。
水管理(間断灌水)
根に酸素が行き届いたら、また、水を入れる。そして、また水を落とす。この作業を繰り返して、根ぐされを防ぎ、活力を保ちます。
穂ができる時期には稲は水分を必要としています。あまり乾かさないようにしましょう。
7.落水
稲刈り30日前くらいになったら、田んぼの水を落とします。
水を早く落としすぎるとお米が実りにくく、やせて色つやのないお米になったりします。
8.刈取り
葉や茎も黄色になり、田んぼ一面が黄金色になるといよいよ収穫。コンバインで稲を刈り取り、穂からもみを取ります。(脱穀)
穂が出てから収穫までの日数は6月に田植えをした場合、コシヒカリで35日~37日、ヒノヒカリで44日~46日程度です。刈り遅れると、お米が割れたり色つやが悪いお米になります。
9.乾燥・籾摺
刈り取った籾を乾燥機に入れ、乾燥させ、籾がらをむいて玄米にします。
低い温度でゆっくり乾燥させると品質の良いおいしいお米ができます。
コシヒカリ(早植え)
↓
4月 苗作り
↓
5月 田植え
↓
6月 草取り
コシヒカリ(普通植え)
↓
5月 苗作り
↓
6月中旬 田植え
↓
7月 草取り
ヒノヒカリ
↓
6月 苗作り
↓
6月中旬 田植え
↓
7月 草取り
穂が出る・花が咲く・穂ができる
8月中旬~9月上旬 収穫
↓
9月中旬 乾燥
9月中旬 収穫
↓
9月下旬 乾燥
10月中旬 収穫
↓
10月下旬 乾燥
このページに関するお問い合わせ