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公開日:2022年9月29日

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令和4年9月県議会定例会提出議案知事説明要旨「県政運営に当たっての所信について」

本日は、知事就任後初めての県議会定例会でありますので、議案の説明に先立ちまして、県政運営に当たりましての私の所信の一端を申し述べさせていただきたいと存じます。

人口減少と少子化・超高齢化社会の進行、世界的規模での経済活動の変質、新型コロナウイルス感染症による人々の価値観の変容、激甚化する風水害や巨大地震の発生確率の高まり、AI技術等の急速な進展など、私たちが暮らす地域を取り巻く社会経済環境は大きく変化しています。

このような時にあたり、県政は、県民の安全な暮らしを守り、県経済を発展させ、香川県の未来を、次の世代に繋ぐ実践が強く求められていると考えています。

そのため、私は、「大事なものを守る」、「新しいものをつくる」、「誰一人取り残さない」という理念のもとで、県民本位、県民目線の政策を、県民の皆様とともに推進したいと考えております。

本県は、戦後の混乱期を経て、先人のたゆみない努力と情熱により、県勢発展の礎が築かれてきました。「世界の宝石」といわれる瀬戸内海、緑あふれる讃岐の山脈(やまなみ)などの豊かな県土、温暖な気候、四国の玄関口ともなる地理的な優位性、そして楽観視はできないものの災害が少ない県でもあります。また、讃岐うどん、高品質な農林畜産物、瀬戸内の恵みである魚介類など、農林水産資源も豊富であります。さらに、水の安定供給のための基盤、道路、港湾機能の充実、空港の整備と利便性の向上など、産業基盤や都市機能も強化されてきました。

私は、先人が築き発展させてきた礎の下、他県にはない本県の持つ様々な財産を活かして、人口減少への対応、地域活力の向上に向け、県議会の皆様との緊密な連携はもとより、県内各市町や地域で活躍される方々などとも連携し、地域の課題に正面から向き合い、自らが先頭に立ち政策の実践に取り組み、そのことにより他をも牽引する地域としたいと考えております。そして、あらゆる世代が、一人一人、その個性と能力を発揮し活躍し続けることができ、豊かで幸せな暮らしが送れ、「人生100年時代のフロンティア県」の実現を目指します。まずは、喫緊の課題である新型コロナウイルス感染症対策と原油価格・物価高騰対策への取組みを進めながら、次の3つの柱を中心とする施策を推進してまいりたいと考えております。

第1の柱は、安全・安心で住みたくなる香川を目指す「県民100万人計画」であります。

私は香川県の未来のためには、人口減少、少子高齢化への対応を着実に進めることが最も重要であると考えており、まずは県外に住み香川県で社会経済活動をする方、いわゆる関係人口を増加させること、及びそれを通じた、移住・定住人口の増加を図ります。さらに、若い世代が香川で住みたくなるよう、出産時のサポートや出産育児に伴う離職者の復職支援、病児保育・求職中保育の充実などを進め、安心して子供が育てられる、子育てしながら働ける環境を整えたいと思います。また、経済的に困窮している児童・生徒が安心して学べるよう、学校給食費の負担軽減や子ども食堂の支援などを進めます。そして、県民の命を守る地域医療体制や介護・福祉サービスの充実に併せ、各市町とも連携し、ICT技術なども活用し、高齢者や障害者の方をはじめ誰もが住み慣れた地域で、社会的・経済的に一層活躍できる社会づくりに取り組んでまいりたいと思います。

また、南海トラフ地震や近年多発する豪雨災害などに備え、公共施設の耐震化・老朽化対策や中小河川の浚渫・堤防強化、ため池の安全性強化などの整備を着実に進め、県土の強靭化を図ります。また、身近な犯罪防止と交通安全対策などによる安全なまちづくりを進め、住みよい県土づくりを進めてまいります。

第2の柱は、経済発展に向けた活力に満ち挑戦できる香川を目指す「デジタル田園都市100計画」であります。

大平正芳元総理の提唱した「田園都市国家構想」は、地方の活力が日本全体の活力につながる、地方を元気にする政策が重要との考えに基づくものですが、今後の香川の未来、香川の成長のためには、生産性や利便性を向上させるデジタル技術なども活用しながら、香川県の経済を発展させることが必要です。まず、その地域で生活していく糧を得るための手段としての、雇用の確保・拡大のため、アイディア溢れる、社会的に意義ある起業の促進のための公的サポートを強化いたします。また、県内の成長産業の育成や新たな企業誘致を通じて、若者にとって魅力のある働く場の創出を目指してまいります。

また、高品質な農林水産物に恵まれております。農林水産業を振興し、農山漁村地域の活性化に努めます。その高品質な農林水産物を含む県産品について、Eコマースなどを活用して、全国や世界に販路の拡大を図ります。さらに、地域資源を活かした元気で特色ある地域振興を進め、各種の産業を振興いたします。

また、地理的な優位性から香川県が果たしてきた、四国の玄関口、あるいは物流・人流の要衝の地としての役割をこれからも発展させていくために、四国の新幹線の整備促進に向けた取組みの継続、港湾・空港機能の一層の強化、広域道路ネットワークの着実な整備を進めてまいります。

第3の柱としては、多くの人が行き交い、訪れたくなる香川を目指す「にぎわい100計画」であります。

香川のにぎわいの振興のためには、本県が持つ内在的なポテンシャルを更に高められるよう、国内外からの入込客の増大を図るとともに、その持続性の確保のためにも、コロナ禍で落ち込んだ県内観光について、豊かな瀬戸内海などに訪れるきっかけづくりを進めます。さらに、文化・芸術やスポーツの積極的な振興などにより、地域活力の向上や多くの人が訪れる観光立県を目指してまいります。

また、風光明媚な瀬戸内の海に隣接した都市空間であるサンポート地区を、歩行者が安全で快適に歩ける、香川のシンボルとなるにぎわいエリアとするとともに、市町とも連携しながら、街全体の美化の推進や、トイレなどで不便を感じない香川県を目指す取組みを進めてまいります。このような取組みにより、訪れる方が安心して快適に過ごせる地域づくりに努めてまいります。

「雲上快晴」。私の好きな言葉であります。「どんなに嵐でも雲の上には青空が広がり、いつでも太陽が輝いている」という状況を指していると思います。「常に発展のチャンスはある」と、このように私は考えております。

現在は、国内外において課題が山積し、非常に難しい地域経営が求められているとの認識でありますが、一方、香川県には発展できる潜在力がたくさんあると考えております。私は、先ほど申し述べた柱に沿った施策を推進し、職員とともに、一歩前に進もうとする気概を胸に、新しい香川の発展に向け、全力を尽くしてまいる所存であります。

今後の県政運営に当たりましては、県民の代表である県議会との緊密な連携のもと、議員各位をはじめ、県民各界各層の御意見を十分拝聴しながら、全力を挙げて対処してまいりたいと思います。

議員の皆様方におかれましては、何とぞ格別の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。

また、これらの施策の推進に当たりましては、既存の施策をしっかりと点検するとともに、新たな施策については、今後、さまざまな意見を拝聴しながら、順次実施してまいりたいと考えております。一方で、既に具体化いたしております施策は、必要に応じて継続して実施するなど、県政の継続性にも配慮してまいります。池田知事署名

 

 

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