香川県漆芸研究所
Kagawa Urushi Lacquerware Institute
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2年時の「造形」の実習は、毎週木曜の午後に7階絵画室で実施しています。指導員は辻野栄一先生です。実習はまず辻野先生から出された課題をもとにアイデアスケッチでイメージ展開をして、その中から選んだ1点を粘土で立体に造り原型とします。その原型を見ながらスタイロフォームを削り、パテで表面を覆って滑らかにし、最後に塗装して完成です。時には凹凸をより見やすくするために教室の照明を消し、側面から入る自然光だけで作品を観察し、表面の微妙な歪みをサンドペーパーで研磨して仕上げます。造形実習を通して事象を観察する力、そして漆芸の乾漆技法などで重要となるイメージから美しい形を立体で表現する造形力を身に付けます。
年度初めは人物クロッキーを何枚も描くことで、観察力
と形を線で素早く表現する描写力を身に付けます。
自分の中からいろいろなアイデアを引き出すために、思いつくままに数多くのスケッチを描き、最も気に入った作品を見つけます。
取ったり付けたりできる粘土を使ったモデリング技術、
スタイロフォームを削り取りながら成形していくカービング技術を修得します。
研究生たちは、自分の作品と向き合い、いろいろな方向
から観察しながら心に響く美しい形を追求していきます。
課題「4つのコーナーのある輪の形」から造られた個性
豊かな研究生の作品。
造形実習のほか、辻野先生や同級生とのディスカッションを通して、造形表現に対する見方や考え方などの意識が変わってくるようです。
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