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公開日:2017年3月1日

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整備基準

別表第2(第4条関係)

1 建築物に関する整備基準(抄)

整備項目 整備基準
1 利用円滑化経路
  • (1)アからウまでに掲げる場合には、それぞれアからウまでに定める経路のうち1以上を、障害者、高齢者等が円滑に利用できる経路(以下「利用円滑化経路」という。)とすること。
    • ア 公共的施設に、多数の者(公共的施設を利用し、当該施設においてサービス等の提供を受ける者に限る。以下同じ。)が利用し、又は主として障害者、高齢者等が利用する室及び改札口(以下「利用居室等」という。)を設ける場合 道又は公園、広場その他の空地(以下「道等」という。)から当該利用居室等までの経路
    • イ 公共的施設又はその敷地に車いすを使用している者(以下「車いす使用者」という。)が円滑に利用することができるよう十分な空間が確保され、かつ、腰掛便座、手すり等が適切に配置されている便房(以下「車いす使用者用便房」という。)を設ける場合 利用居室等(当該公共的施設に利用居室等が設けられていないときは、道等。ウにおいて同じ。)から当該車いす使用者用便房までの経路
    • ウ 公共的施設又はその敷地に車いす使用者が円滑に利用することができる駐車施設(以下「車いす使用者用駐車施設」という。)を設ける場合 当該車いす使用者用駐車施設から利用居室等までの経路
  • (2)利用円滑化経路は、次に定める構造とすること。
    • ア 当該利用円滑化経路上に階段(学校等及び工場並びに共同住宅等の共用部分にあるものを除く。)又は段を設けないこと。ただし、傾斜路(その踊場を含む。以下同じ。)若しくはエレベーターその他の昇降機を併設する場合又は用途面積2,000平方メートル未満の建築物であって上下階をつなぐ階段に人的補助等の手段が講じられている場合は、この限りでない。
    • イ 当該利用円滑化経路を構成する出入口は、次に定める構造であること。
      • (ア)幅(内法(のり)をいう。以下「有効幅」という。)は、80センチメートル(直接地上へ通じる出入口にあっては、90センチメートル)以上とすること。
      • (イ)戸を設ける場合には、自動的に開閉する構造その他の車いす使用者が容易に開閉して通過できる構造とし、かつ、その前後に高低差がないこと。
    • ウ 当該利用円滑化経路を構成する廊下等(廊下その他これに類するものをいう。以下同じ。)は、2の項に定めるところによるほか、次に定める構造であること。
      • (ア)有効幅は、120センチメートル以上とすること。
      • (イ)廊下等の末端の付近の構造は、車いすの回転に支障のないものとし、かつ、区間50メートル以内ごとに車いすが転回することができる構造の部分を設けること。
      • (ウ)戸を設ける場合には、自動的に開閉する構造その他の車いす使用者が容易に開閉して通過できる構造とし、かつ、その前後に高低差がないこと。
    • エ 当該利用円滑化経路を構成する傾斜路(階段に代わり、又はこれに併設するものに限る。)は、4の項に定めるところによるほか、次に定める構造であること。
      • (ア)有効幅は、階段に代わるものにあっては120センチメートル以上、階段に併設するものにあっては90センチメートル以上とすること。
      • (イ)勾(こう)配は、12分の1を超えないこと。ただし、高さが16センチメートル以下のものにあっては、8分の1を超えないこと。
      • (ウ)高さが75センチメートルを超えるものにあっては、高さ75センチメートル以内ごとに踏幅が150センチメートル以上の踊場を設けること。
      • (エ)縁端部には、高さ5センチメートル以上の立ち上がり又は側壁を設けること。
    • オ 当該利用円滑化経路を構成するエレベーター(カに定めるものを除く。)及びその乗降ロビーは、次に定める構造であること(用途面積の合計が2,000平方メートル以上の建築物(学校等及び工場並びに共同住宅等の共用部分を除く。)に限る。)。
      • (ア)かご(人を乗せ昇降する部分をいう。以下同じ。)は、利用居室等、車いす使用者用便房又は車いす使用者用駐車施設がある階及び地上階に停止すること。
      • (イ)かご及び昇降路の出入口の有効幅は、80センチメートル以上とすること。
      • (ウ)かごの奥行き(内法(のり)をいう。以下同じ。)は、135センチメートル以上とすること。
      • (エ)乗降ロビーは、高低差がないものとし、その有効幅及び奥行きは、それぞれ150センチメートル以上とすること。
      • (オ)かご内及び乗降ロビーには、車いす使用者が利用しやすい位置に制御装置を設けること。
      • (カ)かご内に、かごが停止する予定の階及びかごの現在位置を表示する装置を設けること。
      • (キ)乗降ロビーに、到着するかごの昇降方向を表示する装置を設けること。
      • (ク)かごの有効幅は、140センチメートル以上とすること。
      • (ケ)かごは、車いすの転回に支障がない構造とすること。
      • (コ)かご内には、かご及び昇降路の出入口の戸の開閉状況を確認することができる鏡を設けること。
      • (サ)かご内には、手すりを設けること。
      • (シ)多数の者が利用し、又は主として視覚障害者が利用するエレベーター及び乗降ロビーにあっては、(ア)から(サ)までに定めるもののほか、次に定める構造であること。ただし、エレベーター及び乗降ロビーが主として自動車の駐車の用に供する施設に設けるものである場合は、この限りでない。
        • a かご内には、かごが到着する階並びにかご及び昇降路の出入口の戸の閉鎖を音声により知らせる装置を設けること。
        • b かご内及び乗降ロビーに設ける制御装置(車いす使用者が利用しやすい位置及びその他の位置に制御装置を設ける場合にあっては、当該その他の位置に設けるものに限る。)は、13の項の(4)に掲げる方法により視覚障害者が円滑に操作することができる構造であること。
        • c かご内又は乗降ロビーには、到着するかごの昇降方向を音声により知らせる装置を設けること。
    • カ 当該利用円滑化経路を構成する特殊な構造又は使用形態の昇降機(以下「車いす使用者用特殊構造昇降機」という。)は、次に定める構造であること。
      • (ア)エレベーターにあっては、次に定める構造とすること。
        • a 平成12年建設省告示第1413号第1第9号に規定するものとすること。
        • b かごの有効幅は、70センチメートル以上とし、かつ、奥行きは、120センチメートル以上とすること。
        • c 車いす使用者がかご内で方向を変更する必要がある場合にあっては、かごの有効幅及び奥行きが十分に確保されていること。
      • (イ)エスカレーターにあっては、平成12年建設省告示第1417号第1ただし書に規定するものとすること。
    • キ 当該利用円滑化経路を構成する敷地内の通路は、15の項に定めるところによるほか、次に定める構造であること。
      • (ア)幅員は、120センチメートル以上とすること。
      • (イ)50メートル以内ごとに車いすの転回に支障がない場所を設けること。
      • (ウ)戸を設ける場合には、自動的に開閉する構造その他の車いす使用者が容易に開閉して通過できる構造とし、かつ、その前後に高低差がないこと。
      • (エ)傾斜路は、次に定める構造とすること。
        • a 幅員は、120センチメートル(段を併設する場合にあっては、90センチメートル)以上とすること。
        • b 勾(こう)配は、12分の1(傾斜路の高さが16センチメートル以下の場合にあっては、8分の1)を超えないこと。
        • c 高さが75センチメートルを超える傾斜路にあっては、高さ75センチメートル以内ごとに踏幅が150センチメートル以上の踊場を設けること。
        • d 縁端部には、高さ5センチメートル以上の立ち上がり又は側壁を設けること。
  • (3)(1)アに定める経路を構成する敷地内の通路が地形の特殊性により(2)キに定めるところによることが困難である場合における(1)及び(2)の適用については、(1)ア中「道又は公園、広場その他の空地(以下「道等」という。)」とあるのは、「当該公共的施設の車寄せ」とする。
2 廊下等
  • (1)表面は、粗面とし、又は滑りにくい材料で仕上げること。
  • (2)階段又は傾斜路(階段に代わり、又はこれに併設するものに限る。)の上端に近接する廊下等の部分(多数の者が利用し、又は主として視覚障害者が利用するものに限る。)には、点状ブロック等(視覚障害者に対し、段差又は傾斜の存在の警告を行うために床面に敷設されるブロックその他これに類するものであって、点状の突起が設けられており、かつ、周囲の床面との色の明度、色相又は彩度の差が大きいこと等により容易に識別できるものをいう。以下同じ。)を敷設すること。ただし、階段又は傾斜路の上端に近接する廊下等の部分が次のいずれかに該当するものである場合並びに学校等及び工場並びに共同住宅等の共用部分にある場合にあっては、この限りでない。
    • ア 勾(こう)配が20分の1を超えない傾斜がある部分の上端に近接するもの
    • イ 高さが16センチメートルを超えず、かつ、勾(こう)配が12分の1を超えない傾斜がある部分の上端に近接するもの
    • ウ 主として自動車の駐車の用に供する施設に設けるもの
3 階段(その踊場を含む。以下同じ。) 多数の者の利用に供し、かつ、直接地上へ通ずる出入口がない階に通ずる主たる階段は、次に定める構造(学校等及び工場並びに共同住宅等の共用部分にある場合にあっては、(1)から(5)までに定める構造)とすること。
  • (1)手すりを設けること。
  • (2)回り階段でないこと。ただし、建築物の構造上回り階段でない構造とすることが困難な場合においては、この限りでない。
  • (3)表面は、粗面とし、又は滑りにくい材料で仕上げること。
  • (4)踏面の端部とその周囲の部分との色の明度、色相又は彩度の差の大きいものとすること等により段を識別しやすいものとし、かつ、つまずきにくい構造とすること。
  • (5)側面が壁でない場合にあっては、立ち上がりを設置すること。
  • (6)階段の上端に近接する踊場の部分(多数の者が利用し、又は主として視覚障害者が利用するものに限る。)には、点状ブロック等を敷設すること。ただし、当該部分が次のいずれかに該当するものである場合は、この限りでない。
    • ア 主として自動車の駐車の用に供する施設に設けるもの
    • イ 段がある部分と連続して手すりを設けるもの
4 階段に代わり、又はこれに併設する傾斜路 多数の者が利用する傾斜路(階段に代わり、又はこれに併設するものに限る。)は、次に定める構造(学校等及び工場並びに共同住宅等の共用部分にあるものにあっては、(1)から(3)に定める構造)とすること。
  • (1)勾(こう)配が12分の1を超え、又は高さが16センチメートルを超える傾斜がある部分には、手すりを設けること。
  • (2)表面は、粗面とし、又は滑りにくい材料で仕上げること。
  • (3)傾斜がある部分と当該部分に近接する踊場の部分との色の明度、色相又は彩度の差の大きい色とすること等により識別しやすいものとすること。
  • (4)傾斜がある部分の上端に近接する踊場の部分(多数の者又は主として視覚障害者が利用するものに限る。)には、点状ブロック等を敷設すること。ただし、傾斜がある部分又はその上端に近接する踊場の部分が次のいずれかに該当するものである場合は、この限りでない。
    • ア 勾(こう)配が20分の1を超えない傾斜がある部分の上端に踊場が近接するもの
    • イ 高さが16センチメートルを超えず、かつ、勾(こう)配が12分の1を超えない傾斜がある部分の上端に踊場が近接するもの
    • ウ 主として自動車の駐車の用に供する施設に設けるもの
    • エ 傾斜がある部分と連続して手すりを設けるもの
5 便所(共同住宅等の共用部分に設けられるものを除く。)
  • (1)多数の者の利用に供する便所を設ける場合においては、次に定める基準に適合する便所を1以上(男子用及び女子用の区分があるときは、それぞれ1以上)設けること。
    • ア 車いす使用者用便房が設けられていること。
    • イ 車いす使用者用便房の出入口及び車いす使用者用便房のある便所の出入口の有効幅は、80センチメートル以上とすること。
    • ウ 車いす使用者用便房の出入口又は車いす使用者用便房のある便所の出入口に戸を設ける場合においては、当該戸は、自動的に開閉する構造その他の車いす使用者が容易に開閉して通過できる構造とすること。
    • エ 車いす使用者用便房の出入口及び車いす使用者用便房のある便所の出入口には、車いす使用者が通過する際に支障となる段を設けないこと。
    • オ 床は、濡れても滑りにくい材料で仕上げること。
    • カ 次に定める基準に適合する水洗器具が設けられていること。
      • (ア)車いす使用者の利用に配慮した高さとし、かつ、下部に車いす使用者が利用しやすい空間を設けること。
      • (イ)両側に手すり又はこれに類するものが適切に配置されていること。
      • (ウ)水栓器具は、容易に操作することができるものとすること。
    • キ 車いす使用者用便房を設置している旨を、当該便房のある便所の出入口付近に見やすい方法で表示すること。
  • (2)公共的施設の利用者の利用に供する男子用小便器のある便所を設ける場合においては、当該便所に、床置式の小便器又は壁掛式の小便器(受け口の高さが35センチメートル以下のものに限る。)で、かつ、両側に手すりが適切に配置されているものその他これらに類する小便器を1以上設けること。
  • (3)集会場等、博物館等、国及び地方公共団体の事務の用に供する建築物、病院等、飲食店、百貨店等(卸売市場を除く。)、劇場等、展示場、ホテル等並びに体育館、水泳場、ボーリング場その他のスポーツ施設の用途に供する建築物並びに2の表で定める公共交通機関の施設に附属する建築物(当該用途に供する部分の床面積の合計が2,000平方メートル未満のものを除く。)内には、次に定める構造の便所を1以上(男子用及び女子用の区分がある場合は、それぞれ1以上)設けること。
    • ア 乳幼児を座らせることができる設備(以下「乳幼児用いす」という。)のある便房を1以上設けること。
    • イ 乳幼児用ベッドを設けること(便所以外の場所に設ける場合を除く。)。
    • ウ 乳幼児用いす又は乳幼児用ベッドを設けた便房及び便所の出入口には、その旨の表示を行うこと。
  • (4)集会場等、博物館等、国及び地方公共団体の事務の用に供する建築物、病院等、飲食店、百貨店等(卸売市場を除く。)、劇場等、展示場並びに体育館、水泳場、ボーリング場その他のスポーツ施設の用途に供する建築物並びに2の表で定める公共交通機関の施設に附属する建築物(当該用途に供する部分の床面積の合計が2,000平方メートル未満のものを除く。)内には、次に定めるオストメイト(人工肛門又は人工ぼうこうを使用している者をいう。)のための設備を設けた便房を1以上(男子用及び女子用の区分がある場合にあっては、それぞれ1以上)設けること。
    • ア オストメイト対応の洗浄装置付汚物流し
    • イ 給湯設備
    • ウ 2以上の衣服を掛けるための金具
    • エ 立位の状態で上半身程度を映すことのできる鏡
    • オ 衣服又は器具を置くことのできる移動台又は洗面カウンターその他これらに類する台
    • カ アからオまでに掲げる設備のほかオストメイトに対応した設備
    • キ オストメイト対応の設備を設けた便房及び便所の出入口には、その旨の表示を行うこと。
6 浴室 児童福祉施設等、公衆浴場及びホテル等の利用者の利用に供する浴室(寝室又は客室の内部に設けられるものを除く。)のうち、1以上(男子用及び女子用の区分があるときは、それぞれ1以上)の浴室は、次に定める基準に適合するものとすること。
  • (1)脱衣場及び洗い場の出入口の有効幅は、80センチメートル以上とすること。
  • (2)脱衣場及び洗い場の出入口には、車いす使用者が通過する際に支障となる段を設けないこと。
  • (3)戸を設ける場合においては、自動的に開閉する構造その他の車いす使用者が容易に開閉して通過できる構造とすること。
  • (4)脱衣場、洗い場及び浴槽には、手すり等を適切に配置すること。
  • (5)1以上の水栓器具は、容易に操作することができるものとすること。
  • (6)床面は、濡れても滑りにくい材料で仕上げること。
  • (7)洗い場の床面から浴槽の上端までの高さは、車いす使用者等の円滑な利用に配慮した高さとすること。
7 更衣室及びシャワー室 体育館、水泳場、ボーリング場その他のスポーツ施設の利用者の利用に供する更衣室及びシャワー室を設ける場合においては、次に定める基準に適合する更衣室及びシャワー室を1以上(男子用及び女子用の区分があるときは、それぞれ1以上)設けること。
  • (1)出入口の有効幅は、80センチメートル以上とすること。
  • (2)出入口には、車いす使用者が通過する際に支障となる段を設けないこと。
  • (3)戸を設ける場合においては、自動的に開閉する構造その他の車いす使用者が容易に開閉して通過できる構造とすること。
  • (4)車いす使用者が利用することができる床面積が確保され、かつ、手すり等が適切に配置された1以上の更衣用の区画及びシャワー用の区画が設けられていること。
  • (5)(4)の更衣用の区画及びシャワー用の区画に設けられる水栓器具は、容易に操作することができるものとすること。
  • (6)床面は、濡れても滑りにくい材料で仕上げること。
8 客室 ホテル等の客室のうち、客室の総数に100分の1を乗じて得た数(その数に1未満の端数があるときは、その端数を切り上げた数)以上の客室は、次に定める基準に適合するものとすること。
  • (1)出入口の有効幅は、80センチメートル以上とすること。
  • (2)出入口には、車いす使用者が通過する際に支障となる段を設けないこと。
  • (3)戸を設ける場合においては、自動的に開閉する構造その他の車いす使用者が容易に開閉して通過できる構造とすること。
  • (4)車いす使用者用便房を設けること。ただし、客室の外部にその客室の利用者の利用に供する車いす使用者用便房が設けられた便所を設ける場合においては、この限りでない。
  • (5)浴槽、シャワー、手すり等が適切に配置され、かつ、車いす使用者が円滑に利用することができる十分な空間が確保されている浴室を設けること。ただし、客室の外部にその客室の利用者の利用に供する6の項に定める構造の浴室を設ける場合においては、この限りでない。
  • (6)室内は、車いす使用者が円滑に利用できる床面積を確保すること。
9 客席 集会場等、劇場等及び体育館、水泳場、ボーリング場その他のスポーツ施設に客席を設ける場合においては、次に定める基準に適合する席を1以上設けること。
  • (1)有効幅85センチメートル以上、奥行き110センチメートル以上の車いす使用者用の席が設けられていること。
  • (2)客席の1の項に定める構造の出入口から(1)の車いす使用者用の席に至る経路のうち、1以上の経路においては、通路を次に定める構造とすること。
    • ア 有効幅は、120センチメートル以上とすること。
    • イ 高低差がある場合においては、次に定める構造の傾斜路を設けること。
      • (ア)有効幅は、120センチメートル(段を併設する場合にあっては、90センチメートル)以上とすること。
      • (イ)勾(こう)配は、12分の1(傾斜路の高さが16センチメートル以下の場合にあっては、8分の1)を超えないこと。
      • (ウ)表面は、粗面とし、又は滑りにくい材料で仕上げること。
10 改札口及びレジ通路 集会場等、博物館等、百貨店等、公衆浴場、劇場等、展示場及び体育館等に改札口及びレジ通路(商品等の代金を支払う場所における通路をいう。以下同じ。)を設ける場合においては、それぞれ1以上の改札口及びレジ通路は、次に定める構造とすること。
  • (1)有効幅は、80センチメートル以上とすること。
  • (2)車いす使用者が通過する際に支障となる段を設けないこと。
11 カウンター及び記載台 多数の者の利用に供するカウンター及び記載台を設ける場合においては、1以上のカウンター及び記載台を車いす使用者の利用に配慮した高さとし、その下部に車いす使用者が利用しやすい空間を設けること。
12 公衆電話台
  • (1)複数の公衆電話台を設ける場合においては、1以上の台を車いす使用者の利用に配慮した高さとし、その下部に車いす使用者が利用しやすい空間を設けること。
  • (2)(1)の公衆電話台に通ずる出入口を設ける場合においては、次に定める構造とすること。
    • ア 有効幅は、80センチメートル以上とすること。
    • イ 車いす使用者が通過する際に支障となる段を設けないこと。
13 案内設備等
  • (1)利用円滑化経路を構成する出入口のうち直接地上へ通ずるもの又は道等から当該出入口までの敷地内の通路の付近には、障害者、高齢者等の移動又は施設の利用に係る身体の負担を軽減することにより、その移動上又は施設の利用上の利便性及び安全性を向上させる措置(以下「移動等円滑化の措置」という。)がとられたエレベーターその他の昇降機、便所若しくは駐車施設(以下「利用施設」という。)又は利用居室等の配置を表示した案内板、公共的施設の利用者を音声その他の方法により誘導する設備その他の設備(以下「案内設備」という。)を設けること。ただし、次のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
    • ア 主として自動車の駐車の用に供する施設の場合
    • イ 利用施設又は利用居室等の配置を容易に視認できる場合
    • ウ 建築物の内にあり、当該建築物を管理する者等(以下「管理者等」という。)が常時勤務する案内所又は事務室(以下「案内所等」という。)から当該出入口を容易に視認でき、かつ、当該管理者等が公共的施設の利用者を常時誘導することが可能である場合
    • エ 当該出入口又は当該敷地内の通路の付近に、管理者等が常時勤務する案内所等に通ずるインターホン等の通信設備(以下「通信設備」という。)を設置しており、かつ、当該管理者等が公共的施設の利用者を常時誘導することが可能である場合
  • (2)移動等円滑化の措置がとられた利用施設又は利用居室等の付近には、次に定めるところにより、当該利用施設又は利用居室等があることを表示する標識をそれぞれ設けること。
    • ア 障害者、高齢者等の見やすい位置に設けること。
    • イ 当該標識に表示すべき内容が容易に識別できるもの(当該内容が日本工業規格Z8210に定められているときは、これに適合するもの)とすること。
  • (3)建築物又はその敷地に設置する案内板、室名標示、標示板その他これらに類する標示(以下「案内板等」という。)の高さ、文字の大きさ等は、障害者、高齢者等に配慮したものとし、必要に応じて図、記号又は外国語による表示を行うこと。
  • (4)案内板等には、必要に応じて次に掲げる方法により視覚障害者に配慮した設備を設けること。
    • ア 文字等の浮き彫り
    • イ 音声による案内
    • ウ 点字及び前2号に類するもの
  • (5)避難用の誘導灯を設ける場合においては、点滅型誘導音装置付誘導灯その他の視覚障害者及び聴覚障害者に配慮した誘導灯を設けること。
  • (6)公共的施設の利用者が使用する通信設備を設ける場合においては、当該通信設備の操作面前方に車いす使用者が接近できる水平スペースを確保すること。
14 駐車場(共同住宅等の共用部分に設けられるものを除く。)
  • (1)多数の者の利用に供する駐車場には、車いす使用者用駐車施設を設けること。
  • (2)車いす使用者用駐車施設は、次に定める基準に適合するものとすること。
    • ア 1の項の(1)のウに定める経路の距離ができるだけ短くなる位置に設けること。
    • イ 幅は、350センチメートル以上とすること。
    • ウ 車いす使用者用である旨を立看板等の見やすい方法により表示すること。
15 敷地内の通路 多数の者の利用に供する敷地内の通路は、次に定める構造とすること。
  • (1)表面は、粗面とし、又は滑りにくい材料で仕上げること。
  • (2)段を設ける場合においては、当該段は、3の項の(1)から(5)までに定める構造に準じたものとすること。
  • (3)排水溝を設ける場合においては、溝ぶたは、つえ、車いす等の使用者の通行に支障のない構造とすること。
  • (4)傾斜路のうち、勾(こう)配が12分の1を超え、又は高さが16センチメートルを超え、かつ、勾(こう)配が20分の1を超える傾斜がある部分には、手すりを設けること。
  • (5)傾斜路は、その踊場及び当該傾斜路に接する敷地内の通路との色の明度、色相又は彩度の差の大きい色とすること等によりこれらと識別しやすいものとすること。
16 視覚障害者利用円滑化経路
  • (1)道等から案内設備までの経路(多数の者が利用し、又は主として視覚障害者が利用するものに限り、学校等及び工場並びに共同住宅等の共用部分にあるものを除く。)のうち1以上を、視覚障害者が円滑に利用できる経路(以下「視覚障害者利用円滑化経路」という。)とすること。ただし、次のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
    • ア 主として自動車の駐車の用に供する施設の場合
    • イ 13の項の(1)のイに該当する場合にあっては、道等から主たる利用居室等までの経路が(2)に定める基準に適合するものである場合
    • ウ 13の項の(1)のウに該当する場合にあっては、道等からウの出入口までの経路が(2)に定める基準に適合するものである場合
    • エ 13の項の(1)のエに該当する場合にあっては、道等からエの通信設備までの経路が(2)に定める基準に適合するものである場合
  • (2)視覚障害者利用円滑化経路は、次に定める構造とすること。
    • ア 線状ブロック等(視覚障害者の誘導を行うために床面に敷設されるブロックその他これに類するものであって、線状の突起が設けられており、かつ、周囲の床面との色の明度、色相又は彩度の差が大きいこと等により容易に識別できるものをいう。以下同じ。)及び点状ブロック等を適切に組み合わせて敷設し、又は音声その他の方法により視覚障害者を誘導する設備を設けること。ただし、進行方向を変更する必要がない風除室内においては、この限りでない。
    • イ 視覚障害者利用円滑化経路を構成する敷地内の通路の次に掲げる部分には、点状ブロック等を敷設すること。
      • (ア)車路と交差する部分に近接する部分
      • (イ)段又は傾斜がある部分の上端に近接する部分。ただし、次に掲げる部分については、この限りでない。
        • a 勾(こう)配が20分の1を超えない傾斜がある部分の上端に近接する部分
        • b 高さが16センチメートルを超えず、かつ、勾(こう)配が12分の1を超えない傾斜がある部分の上端に近接する部分
        • c 段又は傾斜のある部分と連続して手すりが設けられている踊場の部分
      • (ウ)通信設備を設ける場合にあっては、当該通信設備に近接する部分
    • ウ 視覚障害者利用円滑化経路を構成する敷地内の通路のうち、(ア)及び(イ)に掲げる部分は、それぞれ(ア)及び(イ)に定める視覚障害者の安全に配慮した構造とすること。
      • (ア)敷地内の車路又は駐車施設(以下「車路等」という。)に近接する部分 次のいずれかに該当する方法により、当該敷地内の通路を通行する者と車が交錯するおそれのない構造とすること。
        • a 敷地内の通路と車路等の境界上に境界ブロック、植栽帯又は手すりその他これらに類する構造物を設置する方法(当該敷地内の通路から他の部分への経路として通過するため構造物を設置できない部分を除く。この場合においては、視覚障害者を安全に誘導するため、必要に応じ当該部分に点状ブロックを敷設すること。)
        • b 敷地内の通路を、車路等の部分と仕上げの材料により区別する方法
        • c a又はbに掲げる方法に類する方法で視覚障害者が安全に通行できるものとして知事が認めるもの
      • (イ)(ア)以外の部分 必要に応じ、(ア)のaからcまでのいずれかに掲げる方法とすること。
    • エ (1)の案内設備には、移動等円滑化の措置がとられた利用施設又は利用居室等の配置を13の項の(4)に掲げる方法により視覚障害者に示すための設備を設けること。ただし、点字触知板、音声による案内その他の当該利用施設又は利用居室等の配置を視覚障害者に示すための設備を当該案内設備の付近に別に設置した場合を除く。
    • オ 視覚障害者利用円滑化経路又はその付近に通信設備を設置する場合にあっては、エの案内設備に当該通信設備の位置を、当該通信設備の付近において当該通信設備の位置及び当該通信設備がある旨を、13の項の(4)に掲げる方法により視覚障害者に示すための設備をそれぞれ設けること。
17 授乳場所 集会場等、博物館等、国及び地方公共団体の事務の用に供する建築物、病院等、百貨店等(卸売市場を除く。)、劇場等、展示場並びに体育館、水泳場、ボーリング場その他のスポーツ施設の用途に供する建築物並びに2の表で定める公共交通機関の施設に附属する建築物(当該用途に供する部分の床面積の合計が5,000平方メートル未満のものを除く。)においては、円滑に授乳及びおむつ替えができる次に掲げる設備を有する場所を設けるものとする。
  • (1)授乳用のいす及び乳幼児用ベッド
  • (2)授乳場所の出入口又はその付近に、授乳場所が設けられている旨の適切な表示をすること。
18 券売機 券売機を設ける場合(2の表で定める公共交通機関の施設に附属する建築物内に設けるものに限る。)においては、次の基準に適合する券売機を1以上設けること。

2 公共交通機関の施設に関する整備基準

整備項目 整備基準
1 障害者、高齢者等が円滑に利用できる経路(以下「公共交通移動等円滑化経路」という。)
  • (1)公共用通路(旅客施設の営業時間内において常時一般交通の用に供せられている一般交通用施設であって、旅客施設の外部にあるものをいう。以下同じ。)と公共輸送車両等の乗降口との間の経路のうち1以上を、公共交通移動等円滑化経路とすること。
  • (2)公共交通移動等円滑化経路は、次に定める構造とすること。
  • ア 当該公共交通移動等円滑化経路上に段を設けないこと。ただし、次のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
    • (ア)傾斜路又はエレベーターその他の昇降機を併設する場合
    • (イ)旅客施設に隣接しており、かつ、旅客施設と一体的に利用される他の施設の傾斜路(エに定める基準に適合するものに限る。)、エレベーター(オに定める基準に適合するものに限る。)又はエスカレーター(カに定める基準に適合するものに限る。)を利用することにより、障害者、高齢者等が旅客施設の営業時間内において常時公共用通路と公共輸送車両等の乗降口との間の移動を円滑に行うことができる場合
    • (ウ)管理上の理由によりエレベーターその他の昇降機を設置することが困難な場合
  • イ 当該公共交通移動等円滑化経路を構成する出入口は、次に定める構造であること。
    • (ア)有効幅は、90センチメートル以上とすること。
    • (イ)戸を設ける場合には、自動的に開閉する構造その他車いす使用者が容易に開閉して通過できる構造とし、かつ、その前後に高低差がないこと。ただし、傾斜路を併設する場合は、この限りでない。
  • ウ 当該公共交通移動等円滑化経路を構成する通路は、2の項に定めるところによるほか、次に定める構造であること。
    • (ア)幅員は、140センチメートル以上とすること。ただし、構造上の理由によりやむを得ない場合は、通路の末端の付近の構造を車いすの転回に支障のないものとし、かつ、区間50メートル以内ごとに車いすが転回することができる構造の部分を設けた上で、幅員を120センチメートル以上とすることができる。
    • (イ)戸を設ける場合には、イの(イ)に定める構造とすること。
    • (ウ)照明設備が設けられていること。
  • エ 当該公共交通移動等円滑化経路を構成する傾斜路は、3の項に定めるところによるほか、1の表の1の項の(2)のエに定める構造に準じたものとすること。ただし、構造上の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。
  • オ 当該公共交通移動等円滑化経路を構成するエレベーター及びその乗降ロビーは、次に定める構造であること。
    • (ア)1の表の1の項の(2)のオの(イ)から(シ)まで又は同項の(2)のカの(ア)に定める基準に適合するものとすること。
    • (イ)かご及び昇降路の出入口の戸にガラスその他これに類するものがはめ込まれていること又はかご外及びかご内に画像を表示する設備が設置されていることにより、かご外にいる者とかご内にいる者が互いに視覚的に確認できる構造とすること。
  • カ 当該公共交通移動等円滑化経路を構成するエスカレーターは、4の項に定めるところによるほか、次に定める構造であること。ただし、(キ)及び(ク)については、複数のエスカレーターが隣接した位置に設けられる場合は、そのうち1のみが適合していれば足りるものとする。
    • (ア)上り専用のものと下り専用のものをそれぞれ設置すること。ただし、旅客が同時に双方向に移動することがない場合については、この限りでない。
    • (イ)踏み段の表面及びくし板は、滑りにくい材料で仕上げること。
    • (ウ)昇降口において、3枚以上の踏み段が同一平面状にあること。
    • (エ)踏み段の端部の全体がその周囲の部分と色の明度、色相又は彩度の差が大きいことにより踏み段相互の境界を容易に識別できるものとすること。
    • (オ)くし板の端部と踏み段の色の明度、色相又は彩度の差が大きいことによりくし板と踏み段との境界を容易に識別できるものとすること。
    • (カ)エスカレーターの上端及び下端に近接する通路の床面等において、当該エスカレーターへの進入の可否が示されていること。ただし、上り専用又は下り専用でないエスカレーターについては、この限りでない。
    • (キ)有効幅は、80センチメートル以上とすること。
    • (ク)踏み段の面を車いす使用者が円滑に昇降するために必要な広さとすることができる構造であり、かつ、車止めが設けられていること。
2 通路その他これに類するもの(敷地内の通路を除く。以下「通路等」という。) 通路等は、次に定める基準に適合するものとすること。
  • (1)表面は、粗面とし、又は滑りにくい材料で仕上げること。
  • (2)段を設ける場合においては、当該段は、5の項に定める構造に準じたものとすること。
3 階段に代わり、又はこれに併設する傾斜路 傾斜路は、次に定める基準に適合するものとすること。
  • (1)両側に手すりを設けること。
  • (2)表面は、粗面とし、又は滑りにくい材料で仕上げること。
  • (3)傾斜がある部分と当該部分に近接する踊場及び通路の部分との色の明度、色相又は彩度の差の大きい色とすること等により識別しやすいものとすること。
  • (4)側面が壁でない場合にあっては、立ち上がりを設置すること。
4 エスカレーター エスカレーターの行き先及び昇降方向を音声により知らせる設備を設けること。
5 階段 階段は、次に定める構造とすること。
  • (1)両側に手すりを設けること。
  • (2)手すりの端部の付近には、階段の通ずる場所を示す点字をはり付けること。
  • (3)回り階段でないこと。ただし、構造上の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。
  • (4)表面は、粗面とし、又は滑りにくい材料で仕上げること。
  • (5)踏面の端部とその周辺部分との色の明度、色相又は彩度の差の大きいものとすること等により段を容易に識別できるものとし、かつ、つまずきにくい構造とすること。
  • (6)側面が壁でない場合にあっては、立ち上がりを設置すること。
  • (7)照明設備が設けられていること。
  • (8)高さが300センチメートルを超える階段にあっては、高さ300センチメートル以内ごとに踏幅150センチメートル以上の踊り場を設けること。
6 視覚障害者が円滑に利用できる経路(以下「視覚障害者公共交通移動等円滑化経路」という。)
  • (1)通路その他これに類するものであって、公共用通路と公共輸送車両等の乗降口との間の経路を構成するものを、視覚障害者公共交通移動等円滑化経路とすること。
  • (2)視覚障害者公共交通移動等円滑化経路は、次に定める構造とすること。
    • ア 線状ブロック等及び点状ブロック等を適切に組み合わせて床面に敷設し、又は音声その他の方法により視覚障害者を誘導する設備を設けること。ただし、視覚障害者の誘導を行う者が常駐する2以上の設備がある場合であって、当該2以上の設備間の誘導が適切に実施されるときは、当該2以上の設備間の視覚障害者公共交通移動等円滑化経路については、この限りでない。
    • イ アの視覚障害者公共交通移動等円滑化経路から1の項の(2)のオに定める構造の乗降ロビーに設ける制御装置、7の項の(3)に定める構造の設備(音によるものを除く。)、便所の出入口及び9の項に定める構造の乗車券等販売所までの経路には、それぞれ線状ブロック等及び点状ブロック等を適切に組み合わせて床面に敷設すること。
    • ウ 階段、傾斜路及びエスカレーターの上端及び下端に近接する通路等には、点状ブロック等を敷設すること。
7 案内設備
  • (1)公共輸送車両等の運行(運航を含む。)に関する情報を文字等により表示するための設備及び音声により提供するための設備を備えること。ただし、電気設備がない場合その他技術上の理由によりやむをえない場合は、この限りでない。
  • (2)エレベーターその他の昇降機、傾斜路、便所、乗車券等販売所、待合室、案内所若しくは休憩設備(以下「移動等円滑化のための主要な設備」という。)又は(3)に定める基準に適合する案内板その他の設備の付近には、当該設備があることを表示する標識(日本工業規格Z8210に適合するものに限る。)を設けること。
  • (3)公共用通路に直接通ずる出入口(鉄道駅にあっては、当該出入口又は改札口。(4)において同じ。)の付近には、移動等円滑化のための主要な設備(エレベーターその他の昇降機を設けない場合にあっては、旅客施設に隣接しており、かつ、旅客施設と一体的に利用される他の施設のエレベーター(1の表の1の項の(2)のオに定めるものに限る。)を含む。以下この項において同じ。)の配置を表示した案内板その他の設備を設けること。ただし、移動等円滑化のための主要な設備の配置を容易に視認できる場合は、この限りでない。
  • (4)案内板等は、1の表の13の項の(3)及び(4)に定める基準に適合するものとすること。
  • (5)避難用の誘導灯を設ける場合においては、1の表の13の項の(5)に定める基準に適合するものとすること。
8 便所
  • (1)便所の出入口付近に、男子用及び女子用の区分(当該区分がある場合に限る。)並びに便所の構造を音、点字その他の方法により視覚障害者に示すための設備を設けること。
  • (2)多数の者の利用に供する便所を設ける場合においては、1の表の5の項の(1)に定める基準に適合する便所を1以上(男子用及び女子用の区分があるときは、それぞれ1以上)設けること。
  • (3)多数の者の利用に供する男子用小便器のある便所を設ける場合においては、1の表の5の項の(2)に定める基準に適合する小便器を1以上設けること。
9 乗車券等販売所、待合所及び案内所(以下「乗車券等販売所等」という。)
  • (1)乗車券等販売所等を設ける場合においては、次に定める基準に適合する乗車券等販売所等を1以上設けること。
    • ア 公共交通移動等円滑化経路と乗車券等販売所等との間の経路における通路のうち1以上は、1の項の(2)のウに定める構造であること。
    • イ 出入口を設ける場合においては、1の項の(2)のイに定める構造の出入口を1以上設けること。
    • ウ カウンターを設ける場合においては、1以上のカウンターを車いす使用者の利用に配慮した高さとし、その下部に車いす使用者が利用しやすい空間を設けること。ただし、常時勤務する者が容易にカウンターの前に出て対応できる構造である場合は、この限りでない。
  • (2)乗車券等販売所又は案内所(勤務する者を置かないものを除く。)に聴覚障害者が文字により意思疎通を図るための設備を備えること。この場合においては、当該設備を保有している旨を当該乗車券等販売所又は案内所に表示すること。
10 券売機 券売機を設ける場合においては、1の表の18の項に定める基準に適合する券売機を1以上設けること。ただし、乗車券等の販売を行う者が常時対応する窓口が設置されている場合は、この限りでない。
11 休憩設備 障害者、高齢者等の休憩の用に供する設備を1以上設けること。ただし、旅客の円滑な流動に支障を及ぼすおそれのある場合は、この限りでない。
12 改札口 改札口は、次に定める構造とすること。
  • (1)鉄道駅において公共交通移動等円滑化経路に改札口を設ける場合においては、1以上の改札口は、有効幅が80センチメートル以上とすること。
  • (2)車いす使用者が通過する際に支障となる段を設けないこと。
  • (3)鉄道駅において自動改札機を設ける場合においては、当該自動改札機又はその付近に、当該自動改札機への進入の可否を容易に識別できる方法で表示すること。
13 プラットホーム

鉄道駅のプラットホームは、次に定める構造とすること。

  • (1)プラットホームの縁端と鉄道車両の旅客用乗降口の床面の縁端との間隔は、鉄道車両の走行に支障を及ぼすおそれのない範囲において、できる限り小さいものとすること。この場合において、構造上の理由により当該間隔が大きくなるときは、旅客に対しこれを警告するための設備を設けること。
  • (2)プラットホームと鉄道車両の旅客用乗降口の床面とは、できる限り平らであること。
  • (3)プラットホームの縁端と鉄道車両の旅客用乗降口の床面とのすき間又は段差により車いす使用者の円滑な乗降に支障がある場合は、車いす使用者の円滑な乗降のために十分な長さ、幅及び強度を有する設備を1以上備えること。ただし、構造上の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。
  • (4)排水のための横断勾(こう)配は、1パーセントを標準とすること。ただし、プラットホームにホームドア若しくは可動式ホームさくが設けられた場合又は構造上の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。
  • (5)表面は、粗面とし、又は滑りにくい材料で仕上げること。
  • (6)発着するすべての鉄道車両の旅客用乗降口の位置が一定しており、鉄道車両を自動的に一定の位置に停止させることができるプラットホーム(鋼索鉄道に係るものを除く。)にあっては、ホームドア又は可動式ホームさく(旅客の円滑な流動に支障を及ぼすおそれがある場合にあっては、点状ブロック(床面に敷設されるブロックであって、点状の突起が設けられており、かつ、周囲の床面との色の明度、色相又は彩度の差が大きいことにより容易に識別できるものをいう。以下同じ。)その他の視覚障害者の転落を防止するための設備)を設けること。
  • (7)(6)以外のプラットホームにあっては、ホームドア、可動式ホームさく、点状ブロックその他の視覚障害者の転落を防止するための設備を設けること。
  • (8)プラットホームの線路側以外の端部には、旅客の転落を防止するためのさくを設けること。ただし、当該端部に階段が設置されている場合その他旅客が転落するおそれのない場合は、この限りでない。
  • (9)列車の接近を文字等により警告するための設備及び音声により警告するための設備を設けること。ただし、プラットホームにホームドア若しくは可動式ホームさくが設けられた場合又は電気設備がない場合その他技術上やむを得ない場合は、この限りでない。
  • (10)照明設備が設けられていること。
  • (11)列車に車いす使用者が利用することができる部分を設ける場合は、当該部分に通ずる旅客用乗降口が停止する位置をプラットホーム上に表示すること。ただし、当該位置が一定していない場合は、この限りでない。
14 バスターミナルの乗降場 バスターミナルの乗降場は、次に定める構造とすること。
  • (1)表面は、粗面とし、又は滑りにくい材料で仕上げること。
  • (2)乗降場の縁端のうち、誘導車路その他の自動車の通行、停留又は駐車の用に供する場所(以下「自動車用場所」という。)に接する部分には、さく、点状ブロックその他の視覚障害者の自動車用場所への進入を防止するための設備を設けること。
  • (3)当該乗降場に接して停留する自動車に車いす使用者が円滑に乗降できる構造とすること。
15 旅客船ターミナルにおいて船舶に乗降するためのタラップその他の設備(以下「乗降用設備」という。) 乗降用設備を設置する場合においては、当該乗降用設備は、次に定める構造とすること。
  • (1)車いす使用者が持ち上げられることなく乗降できる構造であること。ただし、構造上の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。
  • (2)有効幅は、90センチメートル以上であること。
  • (3)手すりが設けられていること。
  • (4)表面は、粗面とし、又は滑りにくい材料で仕上げること。
  • (5)視覚障害者が水面に転落するおそれのある場所には、さく、点状ブロックその他の視覚障害者の水面への転落を防止するための設備を設けること。
  • (6)乗降用設備その他波浪による影響により旅客が転倒するおそれがある場所及び着岸する船舶により経路が一定しない部分については、6の項の定めにかかわらず、視覚障害者誘導用ブロックを敷設しないことができる。
16 航空機の客室内への銃砲刀剣類等の持込みを防止するため、旅客の身体及びその手荷物の検査を行う場所(以下「保安検査場」という。)及び航空旅客ターミナル施設と航空機の乗降口との間に設けられる設備であって、当該乗降口に接続して旅客を航空旅客ターミナル施設から直接航空機に乗降させるためのもの(以下「旅客搭乗橋」という。)
  • (1)航空旅客ターミナル施設の保安検査場において門型の金属探知機を設置して検査を行う場合は、当該保安検査場内に、車いす使用者その他の門型の金属探知機による検査を受けることのできない者が通行するための通路を別に設けること。
  • (2)(1)の通路の有効幅は、90センチメートル以上とすること。
  • (3)保安検査場には、聴覚障害者が文字により意思疎通を図るための設備を備えること。この場合においては、当該設備を保有している旨を当該保安検査場に表示すること。
  • (4)航空旅客ターミナル施設の旅客搭乗橋は、次に掲げる構造とすること。
    • ア 有効幅は、90センチメートル以上とすること。
    • イ 旅客搭乗橋の縁端と航空機の乗降口の床面とのすき間又は段差により車いす使用者の円滑な乗降に支障がある場合は、車いす使用者の円滑な乗降のために十分な長さ、幅及び強度を有する設備を1以上備えること。
    • ウ 勾(こう)配は、12分の1以下であること。
    • エ 手すりが設けられていること。
    • オ 表面は、粗面とし、又は滑りにくい材料で仕上げること。
  • (5)各航空機の乗降口に通ずる改札口のうち1以上の改札口の有効幅は、80センチメートル以上とすること。

3 道路に関する整備基準

整備項目 整備基準
1 歩道又は自転車歩行者道(以下「歩道等」という。)
  • (1)舗装は、平たんで、滑りにくく、かつ、水はけの良い仕上げとすること。
  • (2)排水溝を設ける場合においては、溝ぶたは、つえ、車いす等の使用者の通行に支障のない構造とすること。
  • (3)有効幅員は、歩道については2メートル以上、自転車歩行者道については3メートル以上とすること。
  • (4)形式はセミフラット形式を基本とし、次に定める構造とすること。
    • ア 歩道等には、車道若しくは車道に接続する路肩がある場合の当該路肩(以下「車道等」という。)又は自転車道に接続して縁石線を設けること。
    • イ 歩道等(車両乗入れ部及び横断歩道に接続する部分を除く。)に設ける縁石の車道等に対する高さは、15センチメートル以上とすること。
    • ウ 歩道等(縁石を除く。)の車道等に対する高さは、5センチメートルを標準とすること。ただし、横断歩道に接続する歩道等の部分にあっては、この限りでない。
  • (5)横断勾(こう)配は、2パーセントを標準とすること。ただし、透水性舗装の採用等により排水が図れる場合には、1パーセント以下とすること。
  • (6)縦断勾(こう)配は、5パーセント以下とすること。ただし、沿道の状況等によりやむを得ない場合には、8パーセント以下とすることができる。
  • (7)歩道等の巻込部及び横断歩道に接続する歩道等の部分には平たんな区間を設けることとし、次に定める構造とすること。
    • ア 歩道等と車道等との段差は、2センチメートルを標準とすること。
    • イ 当該区間の延長は、1.5メートル程度とすること。
  • (8)必要に応じ、視覚障害者誘導用ブロックを敷設し、その色は、黄色その他の周囲の路面との輝度比が大きいこと等により当該ブロック部分を容易に識別できる色とすること。
  • (9)車両乗入れ部の有効幅員のうち、平たん部の幅員は、1メートル以上とすること。
2 横断歩道 横断歩道箇所における分離帯は、車道と同一の高さ(分離帯で滞留させる必要がある場合には、その段差は2センチメートルを標準)とすること。
3 横断歩道橋及び地下横断歩道(以下「横断歩道橋等」という。) 横断歩道橋等を設ける場合においては、次に定める基準に適合するものとすること。

4 公園に関する整備基準

整備項目 整備基準
1 園路及び広場

多数の者の利用に供する出入口及び5の項に定める基準に適合する駐車場に通ずる主たる園路及び広場は、次に定める基準に適合するものとすること。

  • (1)出入口は、次に定める基準に適合するものとすること。
    • ア 有効幅は、120センチメートル以上とすること。
    • イ 車止めを設ける場合は、当該車止めの相互間の間隔のうち1以上を、90センチメートル以上とすること。
    • ウ 出入口からの水平距離が150センチメートル以上の水平面を設けること。ただし、地形の状況等によりやむを得ない場合は、この限りでない。
    • エ 車いす使用者が通過する際に支障となる段を設けないこと。ただし、傾斜路を併設する場合は、この限りでない。
    • オ 表面は、粗面とし、又は滑りにくい材料で仕上げること。
  • (2)通路は、次に定める基準に適合するものとすること。
    • ア 幅員は、180センチメートル以上とすること。ただし、地形の状況等によりやむを得ない場合は、通路の末端の付近の広さを車いすの転回に支障のないものとし、かつ、50メートル以内ごとに車いすが転回することができる広さの場所を設けた上で、幅員を120センチメートル以上とすることができる。
    • イ 車いす使用者が通過する際に支障となる段を設けないこと。ただし、傾斜路を併設する場合は、この限りでない。
    • ウ 縦断勾(こう)配は、4パーセント以下とすること。ただし、地形の状況等によりやむを得ない場合は、8パーセント以下とすることができる。
    • エ 3パーセント以上の縦断勾(こう)配が30メートル以上続く場合は、途中に150センチメートル以上の水平部分を設けること。
    • オ 横断勾(こう)配は、1パーセント以下とすること。ただし、地形の状況等によりやむを得ない場合は、2パーセント以下とすることができる。
    • カ 路面は、粗面とし、又は滑りにくい材料で仕上げ、かつ、平たんであること。
    • キ 排水溝を設ける場合においては、溝ぶたは、つえ、車いす等の使用者の通行に支障のない構造とすること。
    • ク 縁石の切下げ部分は、有効幅員120センチメートル以上とし、縁石と園路面との段差を2センチメートル以下とし、すりつけ勾(こう)配を8パーセント以下とすること。
    • ケ 必要に応じて手すりを設けること。
  • (3)階段は、次に定める基準に適合するものとすること。
    • ア 手すりが両側に設けられていること。ただし、地形の状況等によりやむを得ない場合は、この限りでない。
    • イ 手すりの端部の付近には、階段の通ずる場所を示す点字をはり付けること。
    • ウ 回り段がないこと。ただし、地形の状況等によりやむを得ない場合は、この限りでない。
    • エ 踏面は、粗面とし、又は滑りにくい材料で仕上げること。
    • オ 踏面の端部とその周辺の部分との色の明度、色相又は彩度の差の大きいものとすること等により段を識別しやすいものとすること。
    • カ 段鼻の突き出しその他のつまずきの原因となるものが設けられていない構造のものであること。
    • キ 階段の両側には、立ち上がり部が設けられていること。ただし、側面が壁面である場合は、この限りでない。
  • (4)階段を設ける場合は、傾斜路を併設すること。ただし、地形の状況等により傾斜路を設けることが困難である場合は、エレベーターその他の昇降機であって障害者、高齢者等の円滑な利用に適した構造のものを併設すること。
  • (5)傾斜路(階段又は段に代わり、又はこれに併設するものに限る。)は、次に定める基準に適合するものとすること。
    • ア 幅員は、120センチメートル以上とすること。
    • イ 縦断勾(こう)配は、8パーセント以下とすること。
    • ウ 横断勾(こう)配を設けないこと。
    • エ 路面は、粗面とし、又は滑りにくい材料で仕上げること。
    • オ 高さが75センチメートルを超える傾斜路にあっては、高さ75センチメートル以内ごとに踏幅150センチメートル以上の踊場を設けること。
    • カ 手すりが両側に設けられていること。ただし、地形の状況等によりやむを得ない場合は、この限りでない。
    • キ 傾斜路の両側には、高さ5センチメートル以上の立ち上がり部が設けられていること。ただし、側面が壁面である場合は、この限りでない。
    • ク 傾斜路は、その踊場及びその周辺の部分との色の明度、色相又は彩度の差の大きいものとすること等によりこれらと識別しやすいものとすること。
  • (6)障害者、高齢者等が転落するおそれのある場所には、さく、点状ブロック等及び線状ブロック等を適切に組み合わせて床面に敷設したもの(以下「視覚障害者誘導用ブロック」という。)その他の障害者、高齢者等の転落を防止するための設備が設けられていること。
  • (7)2の項から7の項までに掲げる施設のうちそれぞれ1以上及び当該公園の設置目的を踏まえ重要と認められる公園施設に接続していること。
2 屋根付広場 多数の者の利用に供する屋根付広場を設ける場合においては、次に定める基準に適合する屋根付広場を1以上設けること。
  • (1)出入口は、次に定める基準に適合するものであること。
    • ア 有効幅は、120センチメートル以上とすること。ただし、地形の状況等によりやむを得ない場合は、80センチメートル以上とすることができる。
    • イ 車いす使用者が通過する際に支障となる段を設けないこと。ただし、傾斜路を併設する場合は、この限りでない。
  • (2)車いす使用者の円滑な利用に適した広さが確保されていること。
3 休憩所及び管理事務所
  • (1)多数の者の利用に供する休憩所を設ける場合においては、次に定める基準に適合する休憩所を1以上設けること。
    • ア 出入口は、次に定める基準に適合するものであること。
      • (ア)有効幅は、120センチメートル以上とすること。ただし、地形の状況等によりやむを得ない場合は、80センチメートル以上とすることができる。
      • (イ)車いす使用者が通過する際に支障となる段を設けないこと。ただし、傾斜路を併設する場合は、この限りでない。
      • (ウ)戸を設ける場合においては、当該戸は、障害者、高齢者等が容易に開閉して通過できる構造とすること。
    • イ カウンターを設ける場合においては、1以上のカウンターは、車いす使用者の円滑な利用に適した構造とすること。ただし、常時勤務する者が容易にカウンターの前に出て対応できる構造である場合は、この限りでない。
    • ウ 車いす使用者の円滑な利用に適した広さが確保されていること。
    • エ 多数の者の利用に供する便所を設ける場合においては、6の項の(2)から(6)までに定める基準に適合する便所を1以上設けること。
  • (2)多数の者の利用に供する管理事務所は、(1)に定める基準に適合するものとすること。
4 野外劇場及び野外音楽堂

多数の者の利用に供する野外劇場及び野外音楽堂を設ける場合においては、次に定める基準に適合するものとすること。

  • (1)出入口は、2の項の(1)に定める基準に適合するものであること。
  • (2)出入口と(3)の車いす使用者用観覧スペース及び(4)の便所との間の経路を構成する通路は、次に定める基準に適合するものであること。
    • ア 有効幅は、120センチメートル以上とすること。ただし、地形の状況等によりやむを得ない場合は、通路の末端の付近の広さを車いすの転回に支障のないものとした上で、有効幅を80センチメートル以上とすることができる。
    • イ 車いす使用者が通過する際に支障となる段を設けないこと。ただし、傾斜路を併設する場合は、この限りでない。
    • ウ 縦断勾(こう)配は、4パーセント以下とすること。ただし、地形の状況等によりやむを得ない場合は、8パーセント以下とすることができる。
    • エ 横断勾(こう)配は、1パーセント以下とすること。ただし、地形の状況等によりやむを得ない場合は、2パーセント以下とすることができる。
    • オ 路面は、粗面とし、又は滑りにくい材料で仕上げること。
    • カ 障害者、高齢者等が転落するおそれのある場所には、さく、視覚障害者誘導用ブロックその他の障害者、高齢者等の転落を防止するための設備が設けられていること。
  • (3)当該野外劇場及び当該野外音楽堂の収容定員が200以下の場合は当該収容定員に50分の1を乗じて得た数以上、収容定員が200を超える場合は当該収容定員に100分の1を乗じて得た数に2を加えた数以上の車いす使用者が円滑に利用することができる観覧スペース(以下「車いす使用者用観覧スペース」という。)を設けること。
  • (4)多数の者の利用に供する便所を設ける場合においては、6の項の(2)から(6)までに定める基準に適合する便所を1以上設けること。
  • (5)車いす使用者用観覧スペースは、次に定める基準に適合するものとすること。
    • ア 有効幅は90センチメートル以上であり、奥行きは120センチメートル以上であること。
    • イ 車いす使用者が利用する際に支障となる段がないこと。
    • ウ 車いす使用者が転落するおそれのある場所には、さくその他の車いす使用者の転落を防止するための設備が設けられていること。
5 駐車場
  • (1)多数の者の利用に供する駐車場を設ける場合においては、1以上の駐車場には、当該駐車場の全駐車台数が200以下の場合は当該駐車台数に50分の1を乗じて得た数以上、全駐車台数が200を超える場合は当該駐車台数に100分の1を乗じて得た数に2を加えた数以上の車いす使用者用駐車施設を設けること。ただし、専ら大型自動二輪車及び普通自動二輪車(いずれも側車付きのものを除く。)の駐車のための駐車場については、この限りでない。
  • (2)車いす使用者用駐車施設は、次に定める基準に適合するものとすること。
    • ア 車いす使用者用駐車施設へ通ずる1の項の(1)の出入口又は同項の園路及び広場から当該車いす使用者用駐車施設に至る経路((3)に定める構造の通路を含むものに限る。)の距離ができるだけ短くなる位置に設けること。
    • イ 幅は、350センチメートル以上とすること。
    • ウ 車いす使用者用駐車施設又はその付近に、車いす使用者用駐車施設の表示を、立看板等の見やすい方法により表示すること。
  • (3)車いす使用者用駐車施設へ通ずる出入口又は1の項の園路及び広場から当該車いす使用者用駐車施設に至る通路は、次に定める構造とすること。
    • ア 表面は、粗面とし、又は滑りにくい材料で仕上げること。
    • イ 段を設ける場合においては、当該段は、1の表の3の項の(1)から(5)までに定める構造に準じたものとすること。
    • ウ 排水溝を設ける場合においては、溝ぶたは、つえ、車いす等の使用者の通行に支障のない構造とすること。
    • エ 幅員は、120センチメートル以上とすること。
    • オ 50メートル以内ごとに車いすの転回に支障がない場所を設けること。
    • カ 高低差がある場合においては、次に定める構造の傾斜路及びその踊場又は車いす使用者用特殊構造昇降機を設けること。
      • (ア)幅員は、120センチメートル(段を併設する場合にあっては、90センチメートル)以上とすること。
      • (イ)勾(こう)配は、8パーセント(傾斜路の高さが16センチメートル以下の場合にあっては、12.5パーセント)を超えないこと。
      • (ウ)高さが75センチメートルを超える傾斜路にあっては、高さ75センチメートル以内ごとに踏幅150センチメートル以上の踊場を設けること。
      • (エ)傾斜路のうち、勾(こう)配が8パーセントを超え、又は高さが16センチメートルを超え、かつ、勾(こう)配が5パーセントを超える傾斜がある部分には、手すりを設けること。
      • (オ)表面は、粗面とし、又は滑りにくい材料で仕上げること。
      • (カ)縁端部には、高さ5センチメートル以上の立ち上がり又は側壁を設けること。
      • (キ)傾斜路は、その踊場及び当該傾斜路に接する通路等との色の明度、色相又は彩度の差の大きい色とすること等によりこれらと識別しやすいものとすること。
6 便所
  • (1)多数の者の利用に供する便所を設ける場合においては、次に定める基準に適合するものとすること。
    • ア 床の表面は、濡れても滑りにくい材料で仕上げること。
    • イ 男子用小便器を設ける場合は、1の表の5の項の(2)に定める基準に適合する小便器を1以上設けること。
  • (2)多数の者の利用に供する便所を設ける場合においては、1以上の便所を、(1)に定める基準のほか、次に定める基準のいずれかに適合するものとすること。
    • ア 便所(男子用及び女子用の区分があるときは、それぞれの便所)内に障害者、高齢者等の円滑な利用に適した構造を有する便房が設けられていること。
    • イ 障害者、高齢者等の円滑な利用に適した構造を有する便所であること。
  • (3)(2)のアの便房が設けられた便所、(2)のイの便所及び(2)のアの便房は、次に定める基準に適合するものとすること。
    • ア 出入口は、次に定める基準に適合するものとすること。
      • (ア)有効幅は、80センチメートル以上とすること。
      • (イ)車いす使用者が通過する際に支障となる段を設けないこと。
      • (ウ)戸を設ける場合においては、当該戸は、障害者、高齢者等が容易に開閉して通過できる構造とすること。
    • イ 車いす使用者の円滑な利用に適した広さが確保されていること。
  • (4)(2)のイの便所及び(2)のアの便房は、次に定める基準に適合するものとすること。
    • ア 腰掛便座及び手すりが設けられていること。
    • イ 1の表の5の項の(1)のカに定める基準に適合する水洗器具が設けられていること。
  • (5)(2)のアの便所の出入口には、障害者、高齢者等の円滑な利用に適した構造を有する便房が設けられていることを表示する標識が設けられていること。
  • (6)(2)のイの便所及び(2)のアの便房の出入口には、当該便房((2)のイの便所にあっては当該便所)が障害者、高齢者等の円滑な利用に適した構造のものであることを表示する標識が設けられていること。
7 水飲場及び手洗場 多数の者の利用に供する水飲場及び手洗場を設ける場合においては、障害者、高齢者等の円滑な利用に適した構造の水飲場及び手洗場を1以上設けること。
8 掲示板及び標識
  • (1)多数の者の利用に供する掲示板は、次に定める基準に適合するものとすること。
    • ア 障害者、高齢者等の円滑な利用に適した構造のものであること。
    • イ 当該掲示板に表示された内容が容易に識別できるものであること。
  • (2)多数の者の利用に供する標識は、1の表の13の項の(3)及び(4)に定める基準に適合するものとすること。
  • (3)1の項から7の項まで並びに(1)及び(2)に定める基準に適合する施設の配置を表示した標識を設ける場合においては、1の項により設けられた園路及び広場の出入口の付近に1以上設けること。
9 改札口 改札口を設ける場合においては、次に定める基準に適合する改札口を1以上設けること。
  • (1)有効幅は、80センチメートル以上とすること。
  • (2)車いす使用者が通過する際に支障となる段を設けないこと。
  • (3)自動改札機を設ける場合においては、当該自動改札機又はその付近に、当該自動改札機への進入の可否を容易に識別できる方法で表示すること。
10 券売機 券売機を設ける場合においては、1の表の18の項に定める基準に適合する券売機を1以上設けること。

5 建築物以外の路外駐車場に関する整備基準

整備項目 整備基準
1 駐車場
  • (1)多数の者の利用に供する駐車場には、車いす使用者用駐車施設を設けること。
  • (2)車いす使用者用駐車施設は、次に定める基準に適合するものとすること。
    • ア 幅は、350センチメートル以上とすること。
    • イ 車いす使用者用駐車施設又はその付近に、車いす使用者用駐車施設の表示を立看板等の見やすい方法により表示すること。
    • ウ 2の項の(1)の経路の距離ができるだけ短くなる位置に設けること。
2 利用円滑化経路
  • (1)車いす使用者用駐車施設から道又は公園、広場その他の空地までの経路のうち1以上を、利用円滑化経路とすること。
  • (2)利用円滑化経路は、次に定める構造とすること。
    • ア 当該利用円滑化経路上に段を設けないこと。ただし、傾斜路を併設する場合は、この限りでない。
    • イ 当該利用円滑化経路を構成する出入口の有効幅は、120センチメートル以上とすること。
    • ウ 当該利用円滑化経路を構成する通路は、次に定める構造とすること。
      • (ア)1の表の15の項の(1)から(3)までに定める構造に準じたものとすること。
      • (イ)幅員は、120センチメートル以上とすること。
      • (ウ)50メートル以内ごとに車いすの転回に支障がない場所を設けること。
    • エ 高低差がある場合においては、1の表の1の項の(2)のエの(ア)から(エ)まで並びに15の項の(1)、(4)及び(5)に定める構造に準じた傾斜路を設けること。

一部改正〔平成15年規則57号・17年79号・21年57号・22年34号〕

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