ここから本文です。
7月20日(土)、津田公民館北山分館、その周辺海岸にて「海の生き物観察力向上講座」を開催し、21名が受講しました。本講座は、四国水族館より西家氏をお招きし、磯の生き物の生態についての知識の引き出しを増やすことを目的として開催されました。
〈座学〉棘皮(きょくひ)動物の共通点
講師より、今回の観察テーマである棘皮動物についてお話がありました。「ヒトデ・クモヒトデ・ナマコ・ウニ・ウミユリ」はどは棘皮動物の仲間で、棘皮動物の共通の特徴として“五放射相称”という同じ形が中心から放射状に5つに伸びている形をしているそうです。受講者はウニの殻を覗き込んで五放射相称の模様を観察しました。また、筋肉の内側には硬さを変えることのできる“キャッチ結合組織”があり、筋肉の力を使うことなく一定の姿勢を取り続けることができる他、外界からの刺激に反応して硬くなったり柔らかくなったりもできるそうです。その後、磯観察のテーマを聞き、海岸へ移動しました。
〈フィールドワーク〉棘皮動物をつかまえて生態を調査しました
今回の磯観察でのテーマは3つ①多くの生き物を見つけること②キャッチ結合のすごさを体感すること③五放射相称であることの利点を考えることが挙げられ、磯観察を開始しました。ムラサキウニ、バフンウニ、ヤツデヒトデ、イトマキヒトデ、クモヒトデ、マナマコなどの棘皮動物やエビ、タコ、アメフラシ、トコブシなどたくさんの生き物を観察することができました。受講者たちはウニの口の中の五放射相称を確認したり、イトマキヒトデをひっくり返して管足の使い方を観察しました。観察後、つかまえた生き物は元の場所に返しました。
〈振り返り〉棘皮動物が”五放射相称”であることの利点
公民館に戻り、振り返りを行いました。五放射相称の利点として「向きを変えず様々な方向へ移動できる」「強度が強い」「摂食効率が良い」など様々な利点があるそうです。受講者からは「ナマコの五放射相称について」「イトマキヒトデの雌雄の見分け方」「クモヒトデの習性について」などたくさんの専門的な質問があり、西家氏から分かりやすく答えていただきました。
講座終了後のアンケートでは、「棘皮生物にしぼっての説明・体験であったので知らなかったことを知ることができた」「専門的な知識を知れてよかった」という感想がありました。
このページに関するお問い合わせ
kankyokanri@pref.kagawa.lg.jp