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これまでの大量生産・大量消費・大量廃棄型の社会経済活動を見直し、環境への負荷が少ない循環型社会への転換が、今や大きな課題となっている。循環型社会の形成には、資源の循環的利用と廃棄物対策を積極的に推進することが重要であり、昨年5月には、国、地方公共団体、事業者及び国民の責務などの基本原則を定めた「循環型社会形成推進基本法」が制定されたところである。
本年4月からは、「特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)」が本格施行され、また、新たに自動車リサイクルシステムの構築が検討されるなど、循環型社会を形成する仕組みづくりが進められているが、これを実効あるものとするには、廃棄物の発生抑制や再利用が図られるとともに、不法投棄が防止されるシステムを構築することが必要である。
特に不法投棄された廃棄物の処理は、地方公共団体にとって大きな負担となっており、放棄自動車の問題等は、地域住民の安全な生活を維持するうえで、大きな支障となっている。
このような中、家電リサイクル制度は、再商品化等に要する料金(リサイクル料金)が後払い制であることから、負担を免れるための不法投棄が現実に起こっており、また、現在検討が進められている自動車リサイクルシステムについても、解体・処理費用の徴収方法等によっては、不法投棄等の増加が懸念されるところである。
よって、国におかれては、次の事項について格別の措置を講じられるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成13年7月11日
香川県議会
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