令和7年度受賞作品「災害から命を守る税金の力」

「災害から命を守る税金の力」

三豊市立詫間中学校2年女子

 

日本は地震や台風、大雨など、自然災害が多い国です。最近では、能登半島地震や九州地方の集中豪雨など、大きな被害が出る災害がたびたび起きています。私たちはいつ、どこで災害に巻き込まれるか分かりません。そんな不安の中で、私たちの命や暮らしを守るために大きな役割を果たしているのが「税金」です。

 

私は以前、社会科の授業で「税金は防災や災害支援にも使われている」と教わりました。初めはあまり実感がわきませんでしたが、調べてみると、税金がさまざまな形で私たちの安全を守っていることに気づきました。

 

たとえば、町の中にある消防署や救急車の整備、消防士や救急隊員の活動費用は、すべて税金でまかなわれています。災害が起きたときにすぐに現場にかけつけてくれている人たちは、税金によって支えられているのです。また、大雨が降る前に避難情報を出したり、土のうを用意したりするのも、自治体が税金を使って準備しているからです。避難所の備えや非常食、毛布なども、税金がなければ用意することができません。

 

能登半島地震の時も、ニュースで「仮設住宅が建てられた」「自衛隊が炊き出しをしている」「避難所に医師が来ている」といった様子を見ました。こうした支援活動の多くに税金が使われていることを知り、税金が命を守る力になっていることを改めて感じました。

 

また、災害が起きた後も、税金の力は続きます。壊れた道路や建物の復旧作業、被災した人々への生活支援、仮設住宅の建設など、生活を立て直すためにも税金は使われています。私たちがふだん安心して暮らせているのも、災害に備え、復旧できる仕組みがあるからこそです。

 

私はまだ中学生で、税金を納める立場ではありません。でも、大人になったらきちんと納税をして、困っている人を支える力になりたいと思います。そして、税金が正しく使われているかを知ることも大切だと思います。限られた税金が無駄なく使われ、必要な人のもとに届くように、私たち一人ひとりが関心を持ち続けるべきです。

 

税金は、ただ取られるお金ではなく、災害から人命や生活を守る「支えあいの仕組み」です。税金のおかげで、たとえ災害が起きても安心して助けを求めることができます。私はこれからも税金の大切さを忘れずに、「もしもの時」に備えられる社会を守っていきたいと思います。

 

さらに、災害が起きるたびに多くの人が協力し合っていることを思うと、税金はそのつながりを形にする手段だと感じます。災害は避けられないこともありますが、私たちの意識と行動によって変えられると思います。その土台となるのが税金であり、それを支える国民一人ひとりの理解と協力なのです。