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2015年度(平成27年度)事業概要
事業名:香川らしい国際協力プロジェクト「ラオスうちわ産業振興支援プログラム(フェーズ2)」
実施期間:平成27年度〜平成30年度
本事業は、ラオス国におけるうちわ生産技術の習得と生計向上を目的として、平成24年度から、独立行政法人国際協力機構(JICA)の草の根技術協力事業を活用し、香川県がFUNFAN実行委員会(香川県、丸亀市、(公財)かがわ産業支援財団、香川県うちわ協同組合連合会、香川県デザイン協会、(社)日本グラフィックデザイナー協会(香川地区))に委託して実施しているものです。
ラオス国ビエンチャン県周辺の住民は、農業や漁業を主な産業として生計を立てていますが、乾季の閉農期には、竹細工を作って販売し、現金収入を補っています。一方、香川県では、丸亀市を中心にうちわづくりが伝統産業として発展しており、この事業を実施するFUNFAN実行委員会は、うちわの製作技術やデザインに関する高度な知識と技術を持ち、国内外でうちわに関するイベントやワークショップなどを開催してきた実績があります。
そこで、FUNFAN実行委員会の構成メンバーが中心となり、平成24年度〜平成26年度に現地の人々へそれぞれの強みを活かしながら、うちわの製作技術を移転するプロジェクトを行い、地域住民の所得の向上を図りました。平成27年度からはフェーズ2として、対象地域を増やし、更なる技術の習得や販路の拡大等に関する支援を行っています。
派遣先 | ラオス人民民主共和国 ビエンチャン、バンビエン、ワンモン |
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派遣者5名 | プロジェクトマネージャー 出渕 光一 香川県うちわ協同組合連合会 会長 山下 清 うちわ職人 西条 久 FUNFAN実行委員会 会長 中山 貢 FUNFAN実行委員会 山本 亜紀 |
派遣期間 | 平成28年2月20日〜3月1日 |
内容 | 組うちわの製作指導 新規うちわ生産候補地視察 |
新規うちわ生産候補地ワンモンでうちわ生産に関して説明している様子。ワンモンは竹細工の村で竹細工で生計をたてている村人が多くいる村。中央に竹工芸品がある。
日本から派遣したうちわ職人が、うちわづくりの注意点を説明しているところ。
新しい種類のうちわ「一文字うちわ」を説明し、第1フェーズにうちわ製作研修を受けたメンバーが練習しているところ。
事業名:香川らしい国際協力プロジェクト「インドネシア西スマトラ州稲作技術向上事業」
実施期間:平成25年度〜平成27年度
インドネシア共和国西スマトラ州では、第一次産業の育成に力を入れており、特に農業部門は西スマトラ州のGDPにおいて23.8%を占めている最大の産業となっています。インドネシア政府もまた、西スマトラ州を国の米生産地域として成長させていき、国の経済活性化につなげていく成長戦略を描いています。
平成22年10月、西スマトラ州のイルワン・プライノ州知事が日本の農業・畜産現場の視察のため香川県を訪問し、知事と意見交換を行った際、西スマトラ州への協力事業の依頼がありました。それを受け協力可能分野の検討を行った結果、香川県の持つ稲作栽培技術を生かした技術支援を行うこととなりました。
平成27年度は、平成25年度から3ヵ年の計画で始まったプロジェクトの最終年度です。
受入機関 | 農業試験場(綾川町)、あくりらんど飯山(丸亀市)、JA香川県種子センター(綾川町) |
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受入研修員11名 | ムルニ クルニアティ(西スマトラ州政府農業局稲作振興部長) デスリアント・ボイ(西スマトラ州人材育成局スタッフ) ジャミラ(パダン市 自然資源部長) ヴィルダ ラジャーブ(タナダタール県 農業普及員) サルミアティ(パダンパリアマン県 農業普及員) ルスィ スルヤニ(リマプルコタ県 UPT BBTPスタッフ) イーリヤニ(ソロク県農業局スタッフ) スラメト・ムハルモコ(ソロク県農業局スタッフ) シャイフル・アンワル(タナ・ダタール県スタッフ) エディアマン(種子テクニカルサービスセンター所長) ラディア・エリタ(アンダラス大学、通訳) |
受入期間 | 平成27年9月1日〜9月8日 |
研修内容 | 稲作技術向上(優良種子生産)に関する講義 実習・農業関連施設等の視察 農業関係者との懇談 |
【研修員の皆さん】
農業施設見学で、豊年池ダムに立ち寄った際の写真です。
【田植え実習の様子】
インドネシアでは、家族や村人総出で田植えを行うのが日常の風景です。そのため、日本のような田植え機を使った作業は珍しいようでした。
【あぐりらんど飯山訪問】
大型トラクターに乗車し農業作業体験を行いました。インドネシアでは、まだまだ機械化が進んでいないため研修生にとっても初めての体験となりました。
派遣先 | インドネシア共和国 西スマトラ州 |
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派遣者 | 香川県農政水産部農業経営課 課長補佐 藤田 究 香川県農業試験場 主任研究員 村上優浩 香川県中讃農業改良普及センター 主任 三木 洋 香川県総務部知事公室国際課 副主幹 詫間裕一 |
派遣期間 | 平成27年12月14日〜12月19日 |
内容 | 稲作技術向上(優良種子生産)に関するセミナーの開催 現地での種苗生産状況の調査等 |
【視察先での歓迎の様子】
今回の専門家派遣では、西スマトラ州のパダン・パリアマン、リマプルコタ、タナ・タダール、ソロクの4か所の視察を行いました。これらの地域は毎年訪問をして技術指導を行っている場所です。どの視察先でも少しずつですが良い意味での変化を感じることができました。視察先では、どこも温かい歓迎をしていただきました。
【稲作指導の様子】
西スマトラ州は赤道直下に位置します。そのため、いつでも田植えが可能で、刈り取り前の田んぼもあれば、まだ田植えしたばかりの田んぼもあるといった状況です。ほとんど機械化が進んいない農村の風景は、戦後の昭和の香りが漂う、まるでタイムマシーンに乗って訪れたような雰囲気でした。これは、現地での稲作指導の様子です。
【研修会の様子】
今回の訪問では、2回の研修会を行いました。最終日には、西スマトラ州知事公邸の会議室で研修会及び意見交換会を行いました。会には州政府No2のデシィ州事務長他、多くの農業関係者、州関係者が出席し、プロジェクトの総括を行いました。今回のプロジェクトの実施に於いて多大な協力を頂いたJICAインドネシア事務所からも西川さんが出席してくださいました。西スマトラ側からは本プロジェクトに対する感謝と末永い協力関係を期待する言葉を頂きました。
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