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公開日:2017年3月9日

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香川らしい国際協力プロジェクト 2016年度(平成28年度)

2016年度(平成28年度)事業概要

保健医療分野における支援(ベトナム)

事業名:香川らしい国際協力プロジェクト「ハイフォン市における生活習慣病対策のモデル事業構築プログラム」
実施期間:平成27年度〜平成30年度

ベトナム社会主義共和国ハイフォン市は、ハノイ市やホーチミン市などと並ぶ中央直轄市で、ベトナム北部最大の港湾都市です。香川県とハイフォン市とは平成17年度から訪問団の相互往来などの交流を図ってきており、JICA草の根技術協力事業として、平成19〜21年度に行政改革、平成23〜25年度に感染症対策をテーマに協力事業を実施してきました。
現在、ハイフォン市では、急速な経済成長や都市化によるライフスタイルの変化に伴い、糖尿病や高血圧など生活習慣病が急増していますが、一方で、地域住民の生活習慣病に対する理解や予防意識は低く、保健指導者やノウハウが不足している状況です。そこで、香川県ならではの取組みである「子どもの生活習慣病予防に着目した取組み」を活かしながら、ハイフォン市の生活習慣病対策の推進を目指すため、平成27年度から新しく「ハイフォン市における生活習慣病対策のモデル事業構築プログラム」を実施しています。

専門家の派遣

派遣先 ベトナム社会主義共和国 ハイフォン市
派遣者 (1)第1期(6名)
プロジェクトマネージャー(香川県国際課 課長補佐) 菊地 達治
サブプロジェクトマネージャー(保健師) 佐野 昌美
香川大学医学部 小児科・公衆衛生学 特命助教 鈴木 裕美
香川短期大学 生活文化学科 食物栄養専攻 教授 次田 一代
管理栄養士 村井 栄子
調整員(香川県国際課 主任) 久米 純子
(2)第2期(5名)
サブプロジェクトマネージャー(保健師) 佐野 昌美
元栄養教諭、管理栄養士 村井 栄子
香川県教育委員会保健体育課 主任指導主事 宮崎 彰
香川県健康福祉総務課 主任 青野 美保
調整員(香川県国際課 主任) 久米 純子
派遣期間 (1)平成28年6月5日〜6月10日
(2)平成28年11月24日〜11月30日
内容 (1)生活習慣病対策に関するセミナーの開催、モデル校でのヒアリング調査
(2)モデル校での健康診断の結果確認、保護者や児童向け集団指導への指導助言

【第1期:モデル校の様子】
今回のハイフォン市における生活習慣病対策では、市内中心部にある「ディン・ティエン・ホアン小学校」をモデル校とし、保健指導者を育成し、生活習慣病の予防啓発や健康教育の実践モデルをつくっていきます。ハイフォンの小学校では、校庭に土のグラウンドもなく、授業では簡単な体操を行う程度ですが、子供たちは休み時間に校庭を元気に駆け回っています。

【第1期:セミナー】
ハイフォン市の保健医療センターや教育局、モデル学校の教師など、多くの関係者がセミナーに参加し、子どもの生活習慣病予防への香川県での取組みや、子どもの成長と発達などについての講義を熱心に聞いてくれました。

【第1期:体験型研修】
保護者や児童向けの模擬出前講座では、教材・スライドでの紹介を見るとともに、ポテトチップス1枚のカロリーを消化するためには、どれくらいの時間走らないといけないのかなど、実際に体験しながら、楽しく、分かりやすく教える方法を学びました。

【第2期:モデル校での健康診断】
モデル校の4年生を対象に「生活習慣病予防のための健康診断」を実施しました。健診内容は、香川県での取組みを参考に、血液検査、生活習慣のアンケート調査、体力測定です。驚くことに、対象児童の約45%が肥満や過体重であることが分かりました。

【第2期:運動指導の様子】
現地からの要望により、急遽、保健体育の専門家が、親子で楽しめる簡単な運動遊びの指導を行いました。じゃんけんに負けると大きく股を開く遊びや手押しずもう、子どもの手を持ってジャンプする遊びなどを紹介し、代表として3組の親子に体験していただきました。

【第2期:活動の発表会】
集団指導の前に、子どもたちが取り組んでいる活動の発表会が行われました。子どもたちが自主的に参加して取り組んでいる活動のため、参加している子どもはまだまだ少ないとのことでしたが、民族舞踊やテコンドーなど、子どもたちが元気いっぱい活動する様子を発表してくれました。

研修員の受入

受入機関 丸亀市立岡田小学校、丸亀市学校給食センター、香川短期大学(宇多津町)、綾上診療所いきいきセンター(綾川町)、香川県立保健医療大学(高松市)、さぬき市立志度小学校
受入研修員9名 ハイフォン市予防医療センター 副所長 ドン・チュン・キェン
ハイフォン市予防医療センター 環境保健・学校保健部 部長 フォン・ティ・ツォン・ビー
ハイフォン市予防医療センター 非感染症・栄養部 部長 ブイ・ティ・トゥ・フォン
ハイフォン市ホンバン地区ヘルスセンター 所長 グエン・ティ・ビック・リェン
ハイフォン市教育局学生活動部 部長 ブー・スァン・キエム
ディン・ティエン・ホアン小学校 校長 グェン・ティ・ヴァン・アィン
ハイフォン市ホンバン地区教育局 部長 グェン・ティ・ニャット
ハイフォン市外務局国際協力部 部長 ブー・ホァン・クォン
同行通訳 ダン・ティ・フォン・トゥイ
受入期間 平成28年7月18日〜7月31日
研修内容 香川県の取組みの視察、講義
モデル校向けアクションプランの作成

【学校訪問(丸亀市立岡田小学校)】
香川の子供たちの学校の様子を見学するため、丸亀市立岡田小学校を訪問しました。給食時間には、子供たちが配膳や片付けをしたり、みんな揃ってあいさつの後一斉に食べる様子や、県内産の食品を取り入れ、栄養のバランスを考えた献立にびっくりしていました。また、子供たちに交じって給食を食べながら交流ができ、とても喜んでいました。

【綾上診療所いきいきセンター視察】
地域医療と教育の連携モデルとして、綾上診療所が実施している学校での講和や運動指導の取組みについて学ぶとともに、音楽に合わせての運動指導について体験しました。

【親子の料理教室視察】
さぬき市食生活改善推進協議会が実施している「親子の料理教室」を視察しました。親子が楽しく一緒に料理しながら栄養のバランスの取れた食事について考える取り組みを、興味深く視察していました。

産業分野における支援(ラオス)

事業名:香川らしい国際協力プロジェクト「ラオスうちわ産業振興支援プログラム(フェーズ2)」
実施期間:平成27年度〜平成30年度

本事業は、ラオス国におけるうちわ生産技術の習得と生計向上を目的として、平成24年度から、独立行政法人国際協力機構(JICA)の草の根技術協力事業を活用し、香川県がFUNFAN実行委員会(香川県、丸亀市、(公財)かがわ産業支援財団、香川県うちわ協同組合連合会、香川県デザイン協会、(社)日本グラフィックデザイナー協会(香川地区))に委託して実施しているものです。
ラオス国ビエンチャン県周辺の住民は、農業や漁業を主な産業として生計を立てていますが、乾季の閉農期には、竹細工を作って販売し、現金収入を補っています。一方、香川県では、丸亀市を中心にうちわづくりが伝統産業として発展しており、この事業を実施するFUNFAN実行委員会は、うちわの製作技術やデザインに関する高度な知識と技術を持ち、国内外でうちわに関するイベントやワークショップなどを開催してきた実績があります。
そこで、FUNFAN実行委員会の構成メンバーが中心となり、平成24年度〜平成26年度に現地の人々へそれぞれの強みを活かしながら、うちわの製作技術を移転するプロジェクトを行い、地域住民の所得の向上を図りました。平成27年度からはフェーズ2として、対象地域を増やし、更なる技術の習得や販路の拡大等に関する支援を行っています。

専門家の派遣

派遣先 ラオス人民民主共和国 ビエンチャン、バンビエン、ワンモン
派遣者 (1)第1期(3名)
プロジェクトマネージャー 出渕 光一
香川県うちわ協同組合連合会 会長 山下 清
うちわ製作技術指導 西条 久
(2)第2期(8名)
プロジェクトマネージャー 出渕 光一
香川県うちわ協同組合連合会 会長 山下 清
うちわ製作技術指導 西条 久
デザイン専門家 池田 清史
染色専門家 藤村 初代
うちわ製作技術指導 村上 英子
うちわ製作技術指導 朝日奈 晴美
FUNFAN実行委員会 事務局 古川 敦二
(3)第3期(3名)
プロジェクトマネージャー 出渕 光一
香川県うちわ協同組合連合会 会長 山下 清
うちわ製作技術指導 西条 久
(4)第4期(2名)
プロジェクトマネージャー 出渕 光一
香川県うちわ協同組合連合会 会長 山下 清
(5)第5期(7名)
プロジェクトマネージャー 出渕 光一
香川県うちわ協同組合連合会 会長 山下 清
うちわ製作技術指導 西条 久
デザイン専門家 池田 清史
うちわ製作技術指導 西村 孝夫
デザイン専門家 土田 裕也
FUNFAN実行委員会 事務局 冨野 博厚
派遣期間 (1)平成28年4月28日〜5月7日
(2)平成28年8月15日〜8月28日
(3)平成28年10月20日〜10月31日
(4)平成29年1月11日〜1月15日
(5)平成29年2月15日〜2月26日
内容 (1)うちわ検収、組うちわ・タキ染めの研修、現地体制等に関する協議
(2)うちわ製作研修、うちわ貼り指導、絞り染め用和紙調査、絞り染め指導、漆調査・指導
(3)イベント出展
(4)日本からのうちわ発注に関する協議
(5)日本からのうちわ発注に関する協議、うちわ製作研修等

【第1期】
組うちわの骨の形を矯正しながら保管する保管枠の使用について、説明を行っているところ。組うちわは、細く割った竹を縦横に組んだ骨に紙を貼ったうちわで、第2フェーズより新たに製作技術の移転を行っている。

【第2期】
日本の伝統的な「絞り染め」を施した紙を貼ったうちわを製作するために、絞り染めの専門家が研修を行っているところ。

【第2期】
組うちわのたたき鎌を使用して、型抜き工程の指導を行っているところ。

【第3期】
10月26日から11月1日の間、首都ビエンチャンで開催された「ラオス・ハンディクラフト・フェスティバル」に出展し、プロジェクトのPRを行った。

【第4期】
日本からうちわの発注が予定されており、その生産管理についてラオス住民と協議を行っているところ。ラオス住民にとって、日本との取引は、プロジェクト終了後も継続的にうちわを生産し、安定した収入を確保するために重要なものである。

【第5期】
新たに大うちわの製作研修を実施した。

研修員の受入

受入機関 香川県うちわ協同組合連合会、坂出第一高等学校等?
受入研修員(4名) プロジェクト実施対象地域住民 メークサワン・ワリントー
プロジェクト実施対象地域住民 ソン・サイヤボン
プロジェクト実施対象地域住民 ナン・ケォボンサ
プロジェクト実施対象地域住民 アムパイ・フォンタヴィサイ
受入期間 平成28年9月18日〜10月3日
研修内容 うちわの製作技術、デザイン技術

うちわ職人から「付(つけ)」作業(糸で編まれたうちわの骨の形を整える工程)について指導を受けているところ。

今回の研修では京都も訪問し、うちわの製造・販売を行っている企業の視察等を行った。

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総務部知事公室国際課

電話:087-832-3027

FAX:087-837-4289