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ふつうの夫婦生活をしておれば1年でほとんどの人は妊娠が成立します。
妊娠が成立しない場合を不妊症と言います。来院されればまず外来で簡単な検査をします。女性ホルモン測定、子宮卵管造影、超音波検査、頚管粘液検査、フーナーテスト、精液検査など。これらに異常がなければ原因がはっきりしない原因不明不妊と言う診断になります。
治療としてはまず一番軽い治療である漢方薬から始めることもあります。次に、軽い排卵誘発剤で排卵をしっかりとさせ次に黄体機能を充実させます。
少し進んだ治療としては排卵誘発を注射でもっと過剰にし、人工授精を加えることもあります。
このようにいろいろな治療を6ヶ月から1年続けても妊娠が成立しない場合には入院してする検査、治療に進みます。
それは、腹腔鏡検査と体外受精です。このどちらを優先するかは迷うところです。30才前であれば腹腔鏡検査をすべきでしょう。
35才に近い年令であれば体外受精を選択することになります。それは、こちらの方が結果が早く判るからです。腹腔鏡検査では子宮内膜症が発見されることや卵管の癒着が見つかることがあります。これを治療することにより6ヶ月から1年の間妊娠しやすくなります。しかしそれ以後は再び妊娠しにくくなりますので、その後は体外受精に進むことになります。
しかし体外受精は保険が効きませんし、成功率は約3割なので絶対的な治療ではありません。
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