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体外受精は1978年にイギリスで初めて成功し、日本では1983年に妊娠が報告されました。それ以来年々体外受精を含む新しい治療は普及し今や不妊治療の有力な手段となっております。
long法
月経開始1週間前からスプレキュア(点鼻薬)を1日片方に4回噴霧します。終了は卵胞が発育するまでです。
月経が始まると3~5日目から毎日排卵誘発剤(HMG,ヒュメゴン、フェルチノーム)を7~8日間連続して注射し卵胞を過剰に刺激します。超音波で第二卵胞が18mmに達すると最後の注射であるHCGを注射し点鼻薬を終了します。
HCG注射36時間後に採卵のため2時間程入院します。
採卵は経膣超音波で卵胞を穿刺すると卵子が採取されます。卵子は直ちに培養液の中で培養が開始されます。
麻酔は静脈麻酔薬を使い痛みがなく採卵を終了します。
採卵後2時間で精液の処理を開始します。1時間かけ元気な精子だけを選別し培養液中の卵子にかけます。
翌日には授精が確認され日を追うごとに分裂し胚細胞となっていきます。
4~5日後に8細胞期胚、桑実胚、初期胚盤胞細胞の胚を原則として1個移植します。移植は細いチュ-ブに少量の培養液とともに胚を吸引し子宮の中にそっと戻します。その後、子宮内膜の中に胚が潜り込み(着床)そこで成長すれば妊娠が成立します。
妊娠は1回の体外受精で成立する場合も4~5回でやっと妊娠が成立する場合もありますが平均3回すれば1回の妊娠が成立する割合です。
妊娠が成立しても子宮外妊娠、流産が起こる場合もあり、先天異常が起こるかも知れません。しかし、これは自然妊娠と同じ比率で発生し、体外受精だから多いと言うことはありません。
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