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公開日:2020年12月10日

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腹腔鏡

超音波検査、血中ホルモン検査、子宮卵管造影、精液検査などの一般的な不妊検査が異常ないにもかかわらず、6ヶ月または1年間、不妊治療を実施しても妊娠が成立しない場合、外からでは伺い知れない腹腔内の癒着や子宮内膜症などが隠れていることがあります。この場合には、入院し腹腔鏡検査を実施します。

腹腔鏡検査は全身麻酔下で臍部の5mmの切開部位から炭酸ガスを入れて腹腔内を膨らませ、次に胃カメラのような細い管の腹腔鏡を挿入し、左右の側腹部からも3mmの鉗子を挿入し腹腔内を観察します。すると骨盤内の子宮、卵管、卵巣の表面が非常によく見えます。


腹腔鏡検査の図

小さな子宮筋腫が隠れているような場合それを取り除きます。これだけで妊娠した例があります。
卵管に癒着があればそれを剥離します。卵管の動きを良くして卵子の取込みがスムーズにできるようにします。
外からの診察では判らないような子宮内膜症の病変があればそこを電気メスで焼灼します。原因不明不妊の症例では小さな子宮内膜症病変があることが多くこの処置が非常に妊娠するのに効果的です。

原因不明不妊の腹腔鏡の場合はお腹の切開は非常に小さい傷ですので術後の快復も早く開腹手術より早期に退院ができる点が有利です。

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