鍛冶[農具](1988年)香川県三豊市高瀬町
鍛冶〔農具〕の概要
所在地・伝承地香川県三豊市高瀬町(1988年調査)
製作工程(概要)1.火おこし、2.荒造り(ジガネ造り→ジガネとハガネの接合→形を整える)、3.荒仕上げ、4.焼入れ(荒仕上げの終わった製品を再度、火に入れ、温度の上がり具合を見極めて、ユブネに入れて急に冷やしハガネを固くする)、5.総仕上げ(ヤスリを使って刃先などを整え、最後に油を塗って仕上げる)の順。
製作用具瀬戸内海歴史民俗資料館に収蔵。
参考文献香川県教育委員会『香川県の諸職』1989年
写真
写真の説明
- 「火おこし」ホドとよぶ火口にコークスを置き、おがくず、紙、木切れを使い、鞴で風を送りながら火を起こす。
- 「荒造り(ジガネ造り)」ジガネをカナバシにはさんでホドに入れる。
- 「荒造り」親方とサキテが交互にジガネを叩いて形と厚さを整える。
- 「荒造り」(ジガネとハガネの接合)ジガネとジガネの間にハガネをはさんで、間に鉄ロウをふりかけカナバシではさんで固定し、鉄の温度をあげて叩く。
- 「荒造り」(全体の形を整える)鉄の温度を上げて叩く、オシキリを使って切断し、形を整える。
- 「荒造り」(全体の形を整える)鉄の温度を上げて叩く、さらにタガネを使って切断し、形を整える。
- 「荒造り」(全体の形を整える)最終段階では、ツチに水をつけて叩く。水打ちによって表面の汚れを取り除く。
- 「荒仕上げ」グラインダーで削って形を整える。
- 「荒仕上げ」ハガネに近い部分はヤスリでおろしたり、センを使って削ったりして仕上げる。