骨髄移植とは
骨髄等移植(造血幹細胞移植)について
血液の病気のため造血幹細胞が働かず健康な血液を造れなくなると、貧血になったり感染症から身を守れなくなったりします。「造血幹細胞移植」は、白血病などの血液難病になってしまった患者さんの病気の造血幹細胞を健康な人(ドナー)のものに置き換える治療法です。
造血幹細胞をどこから採取して移植するかによって「骨髄移植」、「末梢血幹細胞移植」、「さい帯血移植」があります。骨髄又は末梢血幹細胞を提供してくださる方をドナーと呼び、ドナーになることを希望される方は、公益財団法人日本骨髄バンクに登録していただいています。
骨髄とは
骨髄は骨の内部に存在するスポンジ状の組織で、その中に多くの造血幹細胞(白血球・赤血球・血小板のもとになる細胞)が含まれています。
骨髄移植とは
骨髄移植は、ドナーの腸骨という大きな骨に針を刺し、骨髄から造血幹細胞が含まれた骨髄液を採取して、患者さんに移植する治療法です。通常は、全身麻酔下で行われます。
※骨髄と脊髄(脳から延びて背骨(脊椎管)の中を通っている中枢神経)は違うものです。脊髄や背骨に針を刺すことはありません。
末梢血管細胞移植とは
末梢血(全身を流れる血液)には通常は造血幹細胞はほとんど存在しませんが、白血球を増やす薬(G-CSF)を注射すると、骨髄中の造血幹細胞が増え、全身を流れる血液(末梢血)にも流れ出します。これを血液成分を分離する機器を使って採取し、患者さんに移植するのが末梢血幹細胞移植です。
ドナー登録について
ドナー登録できる方
- 骨髄・末梢血幹細胞の提供の内容を十分に理解している方
- 年齢が18歳以上、54歳以下で健康な方
- 体重が男性45kg以上/女性40kg以上の方
※提供できる年齢は20歳以上、55歳以下です。
※提供にあたっては家族の同意が必要です。
ドナー登録のながれ
- 説明・登録
ドナー登録のしおり「チャンス」をよく読み、内容を十分にご理解いただいてから「骨髄バンクドナー登録申込書」に必要事項をご記入のうえ、ご署名をお願いします。下記登録受付窓口か献血バスなどの献血会場で並行して行われているドナー登録会に「登録申込書」を提出してください。ドナー登録は無料です。
※登録申込書は日本骨髄バンクのホームページからもダウンロードできます。また、登録受付窓口にも用意してあります。
- 採血
登録受付窓口で、腕の静脈から約2mlを採血し、HLA型(白血球の型)を調べます。検査に費用はかかりません。(登録に要する時間は約15分です。)
- 登録確認書の送付
後日、日本赤十字社から「登録確認書」をお送りします。ドナー登録された方のHLA型は、患者さんのHLA型と定期的に適合検索されます。
香川県内のドナー登録受付窓口
献血ルームオリーブ
住所:高松市丸亀町13-3 高松丸亀町参番街東館3階
電話:0120-34-2307
県保健所
県保健所でのドナー登録は、事前予約が必要です。各保健所まで直接お問い合わせください。
- 小豆保健所
住所:小豆郡土庄町渕崎甲2079-5
電話:0879-62-1373
- 東讃保健所
住所:さぬき市津田町津田930-2大川合同庁舎内
電話:0879-29-8261
- 中讃保健所
住所:丸亀市土器町東8-526
電話:0877-24-9962
- 西讃保健所
住所:観音寺市坂本町7-3-18
電話:0875-25-2052
献血バス
献血バスによる県内の献血会場(外部サイトへリンク)
献血会場の受付スタッフにお声掛けください。
献血バスでは、骨髄バンクのドナー登録のみの実施も受け付けております。(献血とセットでの登録も可能です)
登録受付窓口で、腕の静脈から約2mlを採血し、HLA型(白血球の型)を調べます。検査に費用はかかりません。(登録に要する時間は約15分です。)
造血幹細胞提供までの流れ(骨髄移植の一例)
- ドナー候補者になったら
患者さんと適合すると、ドナー候補者として選ばれたことが日本骨髄バンクからお知らせされます。提供の意思や御家族の意向、健康状態や日程などについてのアンケートに回答します。
- コーディネートと確認検査
ドナー候補者との連絡調整を行うコーディネーターが一連の手続きを進めてくれます。確認検査では、コーディネーターが面談して造血幹細胞提供に関しての詳しい説明を行い、医師が医学的な説明と問診をします。また、健康状態などを確認するための採血をします。
- 最終同意
ドナーに選ばれると、コーディネーターと医師が、立会人同席のもとドナー候補者と御家族の最終的な提供意思を確認します。最終同意の後は、患者さんの命にかかわるため提供意思の撤回はできません。
- 健康診断と自己血採血
病院で医師による詳しい健康診断が行われ、安全な造血幹細胞の採取に備えます。(採取約1ヶ月前)
採取後の貧血を軽減するため、自分に輸血する血液を事前に採血しておきます。(採取1~3週間前)※自己血採血の回数は、採取予定量により異なります。(0回~2回)
- 骨髄採取
通常3泊4日の入院をすることになります。採取の1~2日前に入院し、健康チェックと説明を受けます。採取された造血幹細胞は、患者さんの待つ病院に運ばれて移植されます。
- 採取後
数日内で退院し、日常生活に戻ることができます。退院後は、定期的にコーディネーターが健康状態を確認し、また1~4週間後に健康診断を行うなど、ドナーの健康状態はフォローアップされます。
※一連の過程では、医療機関への外来受診・入院のために、合計10日間程度を要します。
※原則、ドナーの方に負担していただく費用はありません。
※造血幹細胞の提供では、ドナーの安全が最優先されます。
骨髄バンク事業の現状について
ドナー登録者数(都道府県別)(外部サイトへリンク)
移植希望者数(都道府県別)(外部サイトへリンク)
骨髄等の移植患者・提供者数(都道府県別)(外部サイトへリンク)
ドナー助成事業
県内では、ドナー等への助成事業を実施している市町があります。
※事業内容は市町により異なり、企業への助成を行うところもあります。詳細は各市町へお問い合わせください。
※香川県では、市町の取組みを支援しており、経費の約半分を負担しています。
ドナー休暇制度導入支援事業
香川県では、ドナー休暇制度を設けている企業等を県ホームページ及び県広報媒体等を活用して、広く周知を図っています。
詳しくはこちらをご覧ください。
リンク集
日本骨髄バンク(外部サイトへリンク)(https://www.jmdp.or.jp/)