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希少糖の植物分野への利用については、香川大学農学部において研究が進められており、これまでの成果として、D-アルロースに植物の生育を調整する作用や病害への抵抗性を高める作用があることがわかってきています。
香川大学農学部
これまでに、イネ、シロイヌナズナ、ミヤコグサ、トマトなどの多くの植物の生長調節に対し、D-アルロースやD-アロースなどの希少糖が作用を及ぼしていることが確認されています。また、これらの作用は一過性であり、希少糖を排除すると作用が解除され、通常の生育に戻るという共通点が示されています。
右側のイネは、D-アルロースの溶液を与えたものです。D-アルロースを与えていない左側のイネと比較して、成長が抑制されている様子がわかります。このような機能性は、ゴルフ場の芝の管理(芝の長さを、適当な状態に保つ)などでの活用が期待されます。
植物が生えていない部分は、D-アルロースを投与して、成長を一時的に止めたものです。(投与をやめると、成長がはじまります。)
低濃度のD-アルロースやD-アロースを葉に散布したり、根から吸収させたりすることにより、植物の中に病害抵抗性の遺伝子が誘導されて、植物が種々の病害に強くなることがわかっています。
左から1-4枚目の葉は、無処理のイネに白葉枯病菌を接種した場合で、病気が広がって葉が枯れています。
一方、右から1-2枚目の葉は、D-アロースを吸わせて、白葉枯病菌を接種した場合で、病気の発生が抑えられている様子が分かります。
※白葉枯病とは、イネの病気であり、葉が黄白~灰白色になって枯死するものです。
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