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高松港は香川県の東部に位置し、風光明媚な瀬戸内海国立公園の一環であり、四国と本州を結ぶ海陸交通の要衝として重要な位置を占めています。
高松港朝日地区では、昭和27年から現在まで約170haの土地を造成し、水深-10m岸壁を始めとする港湾施設、民間企業の倉庫、物流センター等の物流機能が集積し、流通拠点である高松港における貨物取扱いの中心的役割を果たしています。今後、県内企業のアジア諸国への進出等により外国貿易貨物の取扱量がますます増えることが予想される中、次のような課題があります。
高松港には大型岸壁がないことから、原木船など近年の船舶の大型化に対応した貨物輸送が困難となるなど、物流の効率化に限界が生じています。このため、大型船は他の港で積荷を一部降ろすなどして船を軽くすることにより、喫水(※1)を浅くしてから高松港に入港しなければなりません。
また、高松港のコンテナ貨物は、平成9年6月の韓国釜山港との国際コンテナ定期航路の開設以来、上海便、青島便も順次開設し、近年の地域経済とアジア等との結びつきの強まりも受け、月平均取扱量は開設時の約13倍と急増しています。しかしながら、コンテナヤードが狭隘であるため、コンテナ船の沖待ち(※2)が発生しています。
さらに、南海地震発生が危惧される中で、高松港には震災発生後に支援物資や復興資材等を輸送するための耐震強化岸壁がありません。
※1)喫水=船体の水中に没している部分の深さ。
※2)沖待ち=船舶が入港できずに、沖合で待機すること。
施設名 | 諸元 | |
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国事業 | 岸壁 | 水深:-12m、延長:240m、対象船舶:3万DWT |
航路 | 水深:-12m、幅員:280m | |
泊地 | 水深:-12m、面積:1ha | |
県事業 | ふ頭用地 | 面積:6.7ha |
港湾関連用地 | 面積:7.9ha | |
臨港道路 | 延長:870m | |
緑地 | 面積:1.9ha |
大型船が入港できる国際物流ターミナルの整備と機能配置の再編を行います。
大型船が寄港する北米産等の原木・木製品の取扱いを水深-12m岸壁にシフトさせます。また、増加するコンテナ貨物に対応し、コンテナヤードを拡張します。
水深-12m岸壁は、大規模な地震発生の直後からでも利用できる『耐震強化岸壁』となっています。
災害時には香川の復旧拠点として、海上からの緊急物資輸送の拠点となるとともに、臨時のヘリポートとして活用されます。
整備については、国にあっては平成20年度から、県にあっては平成21年度から着手しました。平成23年度末には、外周護岸等が既成し、水深-12m岸壁(-10mで暫定供用)と埠頭用地の一部を供用開始しました。
また、平成24年5月13日には、水深-12m岸壁供用後、初めてとなる荷役活動が行われました。
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