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ミスをしたことが分かったら、とにかくすぐに報告です。
患者さんの安全を第一に考えて行動することがとても大切。
でもきっと、気持ちが混乱しているから、先輩の指示を受けて行動しましょう。
ミスは何よりも「二度と繰り返さない」ことが重要です。
落ち着いたら、必ず「なぜミスが起こったか」を考え、防止策を立てましょう。
看護学生の実習と現場の一番大きな違いは、複数の患者さんを受け持って同時にケアをしなければならないこと。
特に夜勤のときは受け持つ患者さんの数が日勤の倍以上になるので大変ですね。まず、受け持っている患者さんの状態をよく頭に入れておくこと。
必ずしなければならない処置は何か、観察しなければならないことは何かをおさらいしておくといいでしょう。例えば「痰の多い患者さん」は、できるだけ早めに訪室し、吸痰しておくと状態も良く分かり安心です。検温に行くときは、有熱者が何人いたか考え氷枕をあらかじめ用意する、点滴の交換が必要かどうかを考え点滴を準備していく、などナースステーションに戻らなくてもケアできるよう準備を整えて行きましょう。
これだけでも、ずいぶん気持ちと時間に余裕ができますよ。
また、研修では、いくつも重なった課題を解決しなければならない夜勤の場面を設定したシミュレーションでのトレーニングも計画しています。
職場に慣れるまでには時間がかかります。
特に最初の3日間はクタクタでしょう。
最初の3日間は部署の雰囲気や大まかな一日の流れを感じるくらいで十分です。
看護師や医師、もちろん患者さまの名前と顔を一人ずつ覚えていきましょう。ひとつずつ覚えることに集中しましょう。ひとつずつでいいんですよ。
次に3か月かけて、日々の業務の流れを体得しましょう。「基本的なことができる」ことが目標ですが、まだまだ先輩の指導が必要ですね。
次の目標は3年です。3か月までは身体も気持ちも余裕がないかもしれませんが、3か月過ぎればだいぶ楽になるはず。
ここから3年目を迎えるまでが、あなたの看護師としてのキャリアの一番の成長期です。貪欲に学習してください!
就職してしばらくは緊張が続き、体調をくずしやすくなります。
プロの医療職者としては自分の体調管理も腕の見せどころ…なのですが、
実際はそううまくはいかないこともあります。体調が悪く、仕事ができそうにないときは、とにかく早く職場に連絡しましょう。
特に夜勤のときには代行者の手配が必要になるので早めの連絡が必須です。
受診して早めに体調を戻すようにしましょう。
仕事中に体調が悪くなったときは、我慢せずに師長や先輩に相談しましょう。
決して格好悪いことではありませんよ。
出席者 先輩看護師 N子
新人看護師 A子・B子・C子
A子 「先輩、今日はいろいろ教えてください。
早速ですが、仕事をしていて、辛かったことって何ですか?」
N子 「う~ん。やっぱりミスしたときは辛かったな。
あと患者さんに怒られたとき(シュン…)
リーダーさんがフォローしてくれたけど。
ミスはないにこしたことはないけど、みんなやってるみたい(苦笑)
二度と起こさないようにすることが大事だって言われた。
怖がりすぎないことも大事かな。」
B子 「そういう辛かったときって、どうやって立ち直るんですか?」
N子 「患者さんに対しては、誠意をもって謝って、お話させていただいた。
かえって私のことを分かってくれて、前よりも話しやすくなったり。
先輩たちが、心配して声をかけてくれて、うれしかったし。
何より、何が悪かったかをしっかり振り返ることかな。」
(A・B・C子 頷きながらメモ)
C子 「仕事はどのくらいで慣れますか?すごく心配なんだけど…」
N子 「半年くらいかかった…。でも、1年たった今は楽しいよ。自分でもびっくりだけど。」
B子 「お休みは?希望できるのかなぁ。」
N子 「休みの希望は、前の月の中ごろまでに用紙に書くの。日数の制限はあるけど、その範囲ならたいてい聞いてもらえる。
6月からは夏休みも取れるし。就職して最初は夜勤もないし、土日も休みだと思う。」
B子 「白衣は3着くれたけど、汚れて足りない、なんてことはないですか?」
N子 「足りないこともあるけど、退職した人の白衣とかもらえるので、師長さんに相談するといいよ。」
C子 「仕事が終わったら、先に帰っても大丈夫ですか?後から叱られない?(笑)」
N子 「仕事の終わる時刻は病棟によってもマチマチ。早ければ18時、遅いと22時になることもあるの。
自分の仕事が終われば帰ってOKだけど、私は『何かすることはないですか?』って聞いてから帰るようにしてる。我ながら優等生の答えだ~(笑)」
A子 「最後に、かわいい後輩の私たちにアドバイスをください!」
N子 「プライベートはエンジョイして。ゴールデンウィークを過ぎると同期の人たちとも休みが合わなくなるから今のうち。同期の人たちとのつながりは、けっこう大切だと思う。辛いときに励ましあったり、悩みを聞いてもらったり…。
それから他の人が注意を受けているときは、自分のことと思って一緒に聞くといい。けっこう冷静に聞けるので勉強になるの。でも、まずは職場の雰囲気に慣れることからかな。
最初は名前を覚えるだけで精一杯だった。患者さんや看護師、ドクターまで覚えないといけないから。いつの間にか覚えてたけどね(笑)
何もすることがないときは、「することありませんか?」って聞くといい。ボーっとしてたら何も覚えられないし。年の近い先輩は聞きやすいから、ついつい頼ってしまいがち。今度は私が先輩になるので、まだ頼りないけど、何でも聞いてね。」
A・B・C子 「はいっ!よろしくお願いします。今日はありがとうございました。」
香川県病院局県立病院課
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