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公開日:2020年12月10日

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かがわ食育アクションプラン(概要版)~さぬきの食で育む人づくり~

目次

1.計画の策定趣旨

私たちの食生活を取り巻く環境は大きく変化しており、栄養のかたよりや不規則な食事を原因とする生活習慣病が増加傾向にあります。
また、生産者と消費者の距離が拡大する中、県民の食の安全・安心に対する関心は一層高まっております。このため、県民一人ひとりが食に関する正しい知識や望ましい食習慣を身につけるとともに、香川県の地場産物や食文化についても理解を深め、健全な食生活を実践できるよう、食育の推進が重要な課題となっております。
県では、食育を通じて「心身ともに健康で豊かな県民生活の実現」を目指す「かがわ食育アクションプラン」を策定しました。

2.香川の現状

食品・栄養素の摂取状況

野菜の摂取不足

平成16年県民健康・栄養調査によると平成11年と比較して、特に野菜の摂取量はすべての年齢層で減少。

【野菜の摂取不足】

平成16年県民健康・栄養調査(香川)

食習慣

朝食の欠食、孤食の増加

  • 20歳代の男女で、朝食を欠食する割合が高い
  • ほとんど朝食を食べない小・中学生が増加
  • 幼児期から朝食の欠食、栄養バランスの偏り、孤食

【朝食の欠食】

平成16年県民健康・栄養調査(香川)

健康

子ども、成人とも肥満が増加

  • 男性では、約3割が肥満(BMI25以上)で増加傾向
  • メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)が強く疑われる者と予備群と考えられる者を併せた割合は、男女とも40歳以上で高く、40-74歳でみると、男性の10人に6人、女性の5人に1人が該当。

【メタボリックシンドロームの状況】

平成16年県民健康・栄養調査(香川)、国民健康・栄養調査(厚生労働省)

さぬきの食文化の特徴等

郷土色豊かな食文化の希薄化

ばら寿司、うどんなど特色ある郷土料理が数多く生み出され、祭りや年中行事などとともに受け継がれ、さぬきの食文化を形成。
しかし、社会情勢の変化や食生活の多様化、外部化により、季節感あふれる郷土色豊かな食文化が薄れつつある。

3.計画の基本目標

心身ともに健康で豊かな県民生活の実現

4.計画の基本方針

1.心身ともに健康で豊かな人づくり

生涯にわたって健全な心身を培い、豊かな人間性を育むために、健康に配慮した食生活が実践できるよう、家庭、地域、学校・保育所等と連携して食育を推進し、心身ともに健康で豊かな人づくりを目指します。

2.さぬきの食文化の継承・発展と体験や交流の促進による地域づくり

ボランティアや生産者、学校、関係団体等と連携し、郷土料理の伝承や地産地消と体験活動を通じた食への理解を促進するなど、さぬきの食文化の継承・発展と体験や交流の促進による地域づくりを推進します。

3.行政と関係団体等との連携・協働による環境づくり

県民一人ひとりが自らの「食」について考え、判断できる習慣を身に付け、生涯を通じて心身ともに健康で豊かな生活が実現できるよう、行政や関係団体等が連携・協働して、食に関する的確な情報の収集・提供や適切な食育の実践活動の推進など、環境づくりを推進します。


【計画の推進イメージ】

5.香川らしい食育の重点推進プログラム

1.望ましい食習慣や知識の習得を通じた人づくり

子育て家庭に対する食育支援

在宅の子育て家庭に対する食育支援

  • 保育所、地域子育て支援センター、NPO、食生活改善推進協議会の関係団体等の連携・協働による食育活動


【乳幼児の食育】

子どもの肥満予防

  • 食生活と運動の両面から肥満予防対策を促進
  • 保健医療機関等の関係機関との連携促進
  • 幼児肥満のスクリーニング及び栄養・運動指導等のハイリスクアプローチの必要性の啓発


【子ども肥満予防教室等】

学校・保育所等における食育の推進

家庭に向けた啓発活動と連携の促進

  • 給食参観や給食だよりを通じて家庭に向けた啓発活動
  • 給食試食会や親子料理教室等を開催等
  • 家庭との連携の促進


【学校の体験活動】

地域と連携した体験活動の充実

  • 地域と連携した農業や漁業などの体験活動や調理実習等
  • 農業・漁業・農水産物等に関する情報提供など

「生きた教材」としての学校給食の充実・活用

  • 学校給食と教科等を関連付けた食に関する指導
  • 学校給食に郷土料理の積極的な取り入れ
  • 地場産物の活用の推進


【栄養教諭による食に関する指導】

「食育の計画」に基づく保育所等における食育の推進

  • 園生活全体を通し、総合的・計画的に子どもの発育・発達段階に応じた食育を推進


【盛り付けを工夫した保育所の給食】

2.さぬきの恵みと食文化を生かした地域づくり

さぬきの食文化の継承

「さぬきうどん」等を生かした地域づくり

  • 「さぬきうどん」を生かし、健康づくり協力店として連携
  • うどんを生かした食育メニューや食育情報の発信の促進
  • 地域の食品事業者等と連携による食育の日の普及啓発


【健康づくり協力店での健康情報提供事例】

さぬきの食文化の啓発・継承

  • 「さぬきの食文化講座」等を実施
  • 体験活動や生産者との交流、郷土料理の伝承
  • 「むらの技能伝承士」等の活用によるさぬきの食文化の継承


【郷土料理教室】

香川型食生活の提唱等

  • 讃岐米や瀬戸の魚、県産の野菜や果実等を活用した香川らしい日本型食生活の提唱
  • 新たな郷土料理の研究開発による「新香川の味」の普及定着


【押しぬき寿司(新かがわの味)】

地産地消を通じた食の理解の促進

  • ホームページ「讃岐の食」などで食育に関する情報の提供
  • 「かがわ地産地消推進員」等のボランティアとの連携
  • 「かがわ地産地消協力店」の推進
  • 生産者と消費者の交流等を通じた食育の推進
  • 旬の県産農水産物の機能性やその加工食品、郷土料理の料理法などの情報提供による地産地消を通じた望ましい食生活の推進
  • 学校給食等への県産農水産物の利用の促進
  • 地産地消月間の普及啓発


【地産地消協力店】


【フードフェスタかがわ】

3.食育推進運動の展開

連携・協働による食育の推進

地域におけるネットワークの構築

  • 保健所や市町が中心となったネットワークづくり
  • ネットワークによる情報交換・調査研究、講演会等による食育の推進


【ネットワーク会議】

「かがわ食育応援団」による食育支援

  • 関係団体、企業等による「かがわ食育応援団」の構築
  • ホームページ「かがわの食育」による情報提供

県民皆ヘルスサポーター運動や3・3・30運動の推進

  • ヘルスサポーター講習会の充実
  • 香川県独自の取組みである3・3・30運動を推進し、運動のさらなる展開への取組み


【食生活改善推進員による料理教室】

社会全体で食育推進の機運の醸成

「朝ごはん大好き、野菜大好き、讃岐っ子」運動の推進

  • ネットワークや各種広報媒体等を通じて普及啓発
  • 社会全体で朝食の欠食や野菜の摂取不足等を解消する取組み


【HAYAOKIサンバ】

「かがわ食育の日」と「おいしいねかがわ」等の提唱

  • 毎月19日を「かがわ食育の日」、毎年6月を「かがわ食育月間」とし、普及啓発
  • 「おいしいねかがわ(かがわまんでがん食生活指針)」の普及啓発


【かがわまんでがん食生活指針】

食育シンポジウムの開催等

  • さぬきの食文化等に関わるシンポジウム等の開催
  • 企画提案型公募による食育推進プログラムの開発実証


【ネットワーク会議】

6.計画の指標

 

項目 現状 目標
(22年度)
1.望ましい食習慣や知識の習得を通じた人づくり
1 児童生徒の肥満傾向の割合 小学校(5年生) H18 10.5% 減少
中学校(2年生) 12.1%

減少

2

児童生徒の朝食の欠食率 小学校(5年生) H16 2.6% 0%
中学校(2年生)

3.3%

0%

3

幼稚園における食育教室の実施園数(累計)

  H18

30

150

4

栄養教諭・学校栄養職員による食に関する指導を行っている学校の割合

小学校 H17

90.2%

100%

中学校

80.0%

100%

5

食に関する年間指導計画を作成している学校の割合

小学校 H17

63.4%

100%

中学校

50.0%

100%

6

地域と連携した体験活動を行っている小学校の割合(再掲)

  H17

83.1%

100%

7

学校給食における地場産物を活用する割合(食材数ベース)(再掲)

  H17

26.5%

30%以上

8

保育計画と連動した「食育の計画」を策定している保育所の割合

  H16

60.7%

100%

2.さぬきの恵みと食文化を生かした地域づくり

9

健康づくり協力店の数(再掲)

  H18

251

300

10

香川県むらの技能伝承士登録者数(食生活分野)

  H18

41

50

11

かがわ地産地消協力店数

  H18

141

150

12

地域資源を活用した女性起業数

  H18

80

90

3.生産者と消費者との交流を通じた食育の推進

13

グリーン・ツーリズム関連施設数

  H18

91

98

14

地域と連携した体験活動を行っている小学校の割合(再掲)

  H17

83.1%

100%

15

学校給食における地場産物を活用する割合(食材数ベース)(再掲)

  H17

26.9%

30%以上

16

喫食者への食育を実施する給食施設の割合(再掲)

  H18

61.0%

100%

4.推進体制づくりと普及・啓発

17

食育推進計画策定済市町数

  H18

2

全市町

18

食の安全普及啓発事業における講習会受講者数(年間)

  H17

898

1,000

19

三者座談会(消費者、食品事業者、行政の意見交換)等の参加者数(年間)

  H18

45

70

20

食品表示ウオッチャーによる生鮮食品の表示が不適正であった店舗の割合

  H17

14%

0%

21

男性の朝食の欠食率

20歳代 H16

23.3%

15%以下

30歳代

9.5%

現状値以下

22

20歳代女性のやせの者の割合(BMI18.5未満の者)

 

20.7%

15%以下

23

肥満者の割合

20~60歳代男性

32.0%

15%以下

40~60歳代女性

26.4%

20%以下

24

内臓脂肪型肥満の割合

20歳以上男性

60.5%

減少

20歳以上女性

22.9%

減少

25

健康づくり協力店の数(再掲)

  H18

251

300

26

喫食者への食育を実施する給食施設の割合(再掲)

  H18

61.0%

100%

5.食育推進運動の展開

27

食育ネットワークの設置数

保健所 H18

3

4

市町 H18

1

全市町

28

食生活改善推進員(ヘルスメイト)の数

  H18

4,380

4,500

29

ヘルスサポーターの数

  H17

8,530

15,000

30

3・3・30運動を知っている人の割合

  H16

33%

50%以上

31

栄養バランスのとれたお弁当や惣菜が揃うことを望む人の割合

 

58%

70%以上

32

主食、主菜、副菜を揃えて食べるようにする人の割合

男性

62.5%

80%以上

女性

69.5%

80%以上

33

うどんを食べるときに副食を添える人の割合

 

51.9%

70%以上

34

健康や食生活をよりよくすることを普段から意識している人の割合

男性

66.6%

80%以上

女性

80.9%

現状値以上

35

1日に1回以上、家族といっしょに食事をする人の割合

 

平均80.2%

すべての年代で80%以上

36

食育推進プログラムの開発実証数(累計)

  H18

13

30

7.ライフステージごとの食生活指針

全世代

課題みんなで取り組もうおいしいねかがわ

  1. おいしく楽しく健康的に
  2. 「いただきます」「ごちそうさま」と感謝して
  3. しっかり食べよう「朝ごはん」いつも添えよう「野菜のおかず」
  4. いいとこいっぱいさぬきうどん
  5. 願いは元気な讃岐っ子
  6. 家庭の味・ふるさとの味、伝えたいねさぬきの食文化
  7. 学校・地域・家庭話と輪で広がる食育活動
  8. 私たちで実現しよう食から始まる健康長寿

育つ世代(0~5歳)

課題正しい生活習慣を家庭から

  1. 親とこの心を結ぶ乳幼児期の栄養
  2. 子どもの食事に気配りを
  3. おやつも大切、4番目の食事
  4. おいしく、楽しく食べて、心もからだも元気な子ども

学ぶ世代(6~14歳)

課題自分で身につけよう、正しい生活習慣

  1. 生活のリズムを大切にしよう
  2. 食べて学ぼう健康づくり
  3. 毎日の食事内容に気をつけよう
  4. 楽しい食事と感謝の気持ちを大切に

巣立つ世代(15~24歳)

課題自らの健康に関心と責任を

  1. 一日の活力源朝ごはんをしっかり食べよう
  2. 野菜たっぷり、バランスのとれた食事で美と健康づくり
  3. 無理なダイエットは黄信号
  4. 大切にしよう食の輪

働き盛りの世代(25~44歳)

課題家族みんなで健康づくり

  1. バランスのとれた食事をこころがけよう
  2. 野菜と乳製品は努めて食べよう
  3. メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に気をつけよう
  4. 次世代を担う子どもに食育を

熟す世代(45~64歳)

課題ライフスタイルを見直し、自ら健康管理を

  1. 食事で心も体もバランスを
  2. メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に気をつけよう
  3. 骨粗鬆症を予防しよう
  4. あたたかさあふれる食事は次世代へのつなぎ役

稔る世代(65歳以上)

課題生きがいもって楽しい毎日を

  1. 多様な食品で、健康なからだづくり
  2. かしこく食べて、元気なくらし
  3. 自然に親しみ、無理ない程度の運動を
  4. ゆとりある食生活で、心豊かな人生を

かがわ食育アクションプラン(香川県食育推進計画)詳細はこちら

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