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平成17年6月21日から「種苗法」が改正されました。(平成29年3月22日種苗法施行規則改正)
農業生産者等が、種苗業者から購入した種苗をもとに食用農作物等を生産する場合は、その種苗が販売されるまでに農薬が何回使用されたかを確かめる必要があります。 このような農薬使用者に対する情報伝達を確実にするため、種苗業者に種苗段階で使用した農薬の有効成分の種類及び種類ごとの使用回数の表示が義務づけられました。 また、農薬使用者は、有効成分ごとに総使用回数を守ることが義務づけられました。 |
これまでは、苗を購入した場合、どのような農薬を何回使っていたかわかりませんでしたが、これからは、指定種苗については、購入した苗の農薬使用履歴を確認できるようになりました。
総使用回数が5回の農薬成分が、育苗期間中に1回使われている場合は、定植後にその成分は4回しか使えないことになります。
1. 農薬使用回数の表示義務
指定種苗を販売する場合、種苗段階で使用した農薬に含まれる有効成分の種類とその使用回数を表示することになりました。
2. 対象種苗の拡大
指定種苗が拡大され、すべての食用農作物の種苗が対象となりました。
(1)穀類 (2)豆類 (3)いも類 (4)工芸農作物 (5)野菜 (6)飼料作物 (7)果樹、花き及び芝草
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成分Aを含む農薬を使用できる回数 : 5回 - 1回 = 4回
1. 水稲の苗
農協の水稲育苗センターで生産された苗は、表示が必要になります。
2. トマトやナスなどの野菜の苗
農家が苗を生産し、販売する場合も表示が必要となります。スーパーやホームセンター等の小売店で販売する苗も同様です。
3. イチゴ苗はランナーを切り離してから、サツマイモ苗は茎を切ってから、使用した農薬が表示の対象となります。
4. 有効成分名は、農薬のラベルを読むなどして確認する必要があります。複数の有効成分が含まれた商品もありますので注意して下さい。
1. 種苗販売者
農薬使用回数をカウントする期間には、準備作業も含まれます。苗床消毒や植え付けのための除草剤の使用も含まれます。農薬を店頭で使用した場合も忘れずに記録しましょう。また、種苗を販売する時は、店頭や種苗の納品書等に防除履歴を記載しましょう。
2. 農家等
種苗を購入する時は、種子消毒の有無や育苗中の農薬使用状況を確認しましょう。
種苗に農薬を使用した旨を示す記載がある場合は、それらの記載回数を含めて、有効成分ごとの総使用回数を守りましょう。
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