ホーム > 組織から探す > 小豆総合事務所 > 小豆地域の農業・畜産 > 小豆農業改良普及センター > 郷土料理 > 島の味~小豆島には懐かしい郷土料理が伝わっています~

ページID:7653

公開日:2020年12月10日

ここから本文です。

島の味~小豆島には懐かしい郷土料理が伝わっています~

四季おりおりの儀礼(さぬき・小豆島)

  • 戎まつり3月9~10日
  • ひな祭り3月3日
  • ハルイオ4月5日頃
  • (≒春忘れ、麦初穂)
  • 春市5月3日
  • 端午の節句5月5日

  • 六月一衣6月1日
  • サイケ・サノボリ
  • 半夏7月2日
  • 虫送り7月2日
  • 七夕7月7日
  • 夏祭り
  • 土用
  • お盆8月13~15日

  • 八朔8月1日
  • 社日
  • 十三夜旧9月13日
  • 秋祭り10月17~18日
  • オカイレ・ニワアゲ
  • 亥の子亥の日

  • 正月1月1日
  • 乗り初め1月2日
  • クワ初め1月4日
  • 七草1月7日
  • 初戎1月9~10日
  • とんど1月15日
  • おひまち1月下旬
  • 節分2月3日

伝承の味(行事食・日常食)

本内容については、『郷土の食べ物-島の味-』抜粋及び、小豆郡生活研究グループ、香川県むらの技能伝承士の方々にご協力いただきました。

牛畑イチゴキク

行事食

日常食

1.主食

  • 奈良茶飯
  • いもがゆ
  • 大根めし
  • 手延べそうめん
  • 手延べそうめんのこより焼き
  • こびき・ふしのしっぽく
  • 冷やし手延べそうめん
  • そうめん汁

2.副食(海産物)

2.副食(農産物・山菜・浜菜)

  • もろみ作り〔安田〕
  • 干し大根のぬすっと漬〔小江〕
  • オリーブのもろみ漬
  • シソの実の味噌漬
  • わらびの塩漬〔西村〕
  • きゃらぶき〔中山〕
  • 筍の貯蔵・花漬〔中山〕
  • つゆ竹の佃煮〔伊喜末〕
  • 浜ぼうふのシソ漬〔千軒〕
  • つる菜のおひたし〔千軒〕

わりご弁当

材料

  • ごはん
    • つき飯
    • 巻寿司
    • 稲荷寿司など
  • 煮しめ用具材
    • こんにゃく
    • れんこん
    • 蒲鉾、ちくわ
    • 人参
    • ごぼう
    • 昆布
    • 大根の割干しの煮物

わりご弁当

小豆島の農村歌舞伎に欠かせないもののひとつ、「わりご弁当」です。
今風に言えば、幕の内弁当というところでしょうか。
現在、土庄町の肥土山地区、中山地区で農村歌舞伎が行われています。
古くから伝わる郷土料理「わりご弁当」の「わりご」とは、毎年5月に八幡神社の舞台で行われる農村歌舞伎を見物する際に、家族の弁当を入れて背負っていく木箱です。昔から2個1人前とされていて、何人分も木箱に納め、持ち運べるようになっています。
近年は、個人の家ではあまり作られなくなりましたが、その年の地区当番の班が、役者やお手伝いの方にと約250食分作ります。
年に一度の島歌舞伎は、親戚や友人を招き、幕間には、色よく詰め合わされた「わりご弁当」がにぎやかに食されます。

作り方

  1. ごはんを炊き(又は巻き寿司、いなり寿司)、おかずの煮しめを作る。
  2. 煮しめの材料は、旬の野菜。卵焼きやかまぼこが加わることもある。
  3. 「わりご」に彩り良く詰めてできあがり。

昔は、つき飯(酢、塩をつける)ことが多かった。

わりご弁当を作っている様子1わりご弁当を作っている様子2

石きり寿司

材料

  • 米2升
  • 砂糖500グラム
  • 塩90グラム
  • 酢400cc
  • 上置きとして卵焼き・あなご

石きり寿司

見栄えは勿論、腹持ちの良さが特徴です。食べるときには、木枠を持ち上げて下から一段ずつ取りだし、目盛通りに切り分けていきます。昔は一度にたくさん作り、重石をそのまま置いて、下より一段ずつ取りだし何日もかけて食べていました。
石きり寿司を作っている様子1

石きり寿司を作っている様子2

作り方

  1. 米は洗って30分程おき、1割の水加減で、だしこんぶを入れて炊く。
  2. 砂糖・塩・少量の酢を合わせ、ひと沸かし後、残りの酢を入れて合せ酢を作る。
  3. 炊きあがったご飯に2.を合わせ、すし酢をよくさます。
  4. 卵は厚めに焼く。穴子は、酒・砂糖・醤油につけおいて焼く。卵・穴子ともに長さ4cm、幅1cmに切りそろえておく。
  5. すし用型木枠を用意し、その中へすし飯の1升分をしっかり詰め、穴子と卵を形よく並べる。
    ラップ(昔は日本紙)をしいて中板を置き、その上にまたすし飯を詰めて、具を並べて1段目と同じように繰り返し、最後に上ぶたをして、約30kg位の石を置いて一晩おく。

穴子の生寿司(土庄町小江)

材料

  • 小穴子(又はさわら1匹)600g
  • 米3合
  • 酢1カップ
  • 砂糖200g
  • 塩30g
  • みりん大さじ1

お好みで、錦糸卵や紅しょうが足赤えびを散らしても美味しい

穴子の生寿司

土庄町小江地区は、漁業の盛んな地域です。新鮮な穴子がとれることから、これを使った生寿司(きずし)が長年作られてきました。
お酢でしめた穴子を使う白い穴子寿司は、夏場でも傷みにくく、室温で10日ほどの保存が可能でした。上盥いっぱいに作り、上から手で押さえて固め、食べる分だけを家族によそいます。
私が幼い頃は、祖母がたくさん作ってくれていました。砂糖控えめなぶん大人向けの、子供にとっては苦手な料理という印象がありましたが、祖父や父親は、食事時の酒のアテとして、好んで食べていたようです。
この寿司は、本来、砂糖をほとんど使わないため、食べ初めは酸味としょっぱさが強く感じられますが、噛めば噛むほど、穴子(骨ぬきせずにそのまま刻んで一緒に食べます)の骨の部分から、ほんのりと甘みが感じられ、素朴なおいしさが味わえます。

作り方

  1. 小穴子を洗い、頭と内臓をとって2枚におろす。骨つきのまま0.5mmくらいに切り、多めの塩でもむ。
  2. 冷蔵庫で1時間くらい寝かせたら、酢で塩を洗い、新しい酢にひたひたに漬け込む。(約5時間)
  3. 米は1.1倍の水に酒少々、昆布を入れて炊きあげる。
  4. 寿司飯用に、調味料を混ぜ合わせ少し火にかけ、あたためておく。(昔は保存性を高めるため、砂糖はあまり入れなかった)
  5. ご飯が熱いうちに4.を入れて混ぜる。その後、ご飯を冷ましたところへ穴子を加える。
  6. 上からラップをして、箱寿司のように、手でまんべんなく押さえ、形を整えてできあがり。

かきまぜ(おまぜ)

材料

  • 米3合
  • 油揚げ4分の1枚
  • たけのこ70g
  • 鶏肉50g
  • サヤインゲン20g
  • 人参、牛蒡、干椎茸適量
  • A・・・調味料
    • 濃い口醤油20cc
    • 砂糖30g
    • 水60cc
    • 塩少々

かきまぜ(おまぜ)

各家庭で当たり前のように作られている「おまぜ」は、旬の具材を使って辛めに煮付け、汁気をとって、炊きたてご飯に和える小豆島の郷土料理です。
周囲を海で囲まれた小豆島では、山と海の食材が豊富で、春はフキやタケノコ、サツマイモの茎などを食材に使っていました。近年は鶏肉を使うことも多いのですが、昔は、肉は使わないか、代わりに、するめや穴子などを加えることも多かったようです。
おまぜは、一度具材と混ぜると日持ちしませんが、時間のあるときに、具を多めに作っておけば、具だけを冷凍保存することは可能です。親族や集落の寄り合いなどで大勢が集まることの多い農村では、裏方で働く女性たちにとって、料理の時間がないときにも、簡単に人数分の料理に対応でき、見た目にも華やかな「かきまぜ(おまぜ)」は重宝されてきました。

作り方

  1. 米は洗っておき、塩少々と昆布を入れて普通に炊き上げる。
  2. 牛蒡はささがきに。さやいんげんは塩ゆでして、斜め切りにする。他の材料も、適宜に切る。
  3. 厚手の鍋に、干し椎茸の戻し汁大さじ2を入れ、鶏肉を入れて煮る。
  4. 具材を入れ、Aの調味料を入れて中火で30分ほど煮立たせる。
  5. 4.に味が染みたら、人参・さやいんげんを入れ、火を弱火にして10分ほど煮ふくめる。
  6. 味付けご飯に具を混ぜ、器に盛り付ける。

島そうめんの千本ばし

材料

  • そうめん適量
  • 細ネギ適量
  • ショウガ適量
  • だし
    • 水10カップ
    • 大豆1カップ
    • 煮干し1掴み(40g)
    • しょうゆ適量

(※)当時、井戸は自然の冷蔵庫でした。腐りやすい麦ごはんを吊り下げたり、冷たいのがご馳走のスイカやラムネも冷やしました。

島そうめんの千本ばし

小豆島では、虫送りや法事の手伝い、気のおけない同士の集まりで内々で食べるそうめん(うどん)を「千本ばし」と呼びました。にゅう鉢や上だらいに、夏なら井戸水、冬なら湯を張って浮かせ、四方八方から、食べ手の箸が伸びるので『千本ばし』です。
互いにはさんだ麺がつながっていたりすることもあり、流行りのたらいうどんの元祖といったところ。
当時の「だし」には、大豆を使いました。たんぱく質を多く含む大豆は、旨みと甘味を存分に持っています。食べる折は、大豆も共に猪口に入れて食べます。炭水化物の麺にたんぱく質の大豆を添えるのは、今の栄養学的にも納得です。
近年は、二時間かけて大豆をゆでるようなことは少なくなりましたが、讃岐では、今でも、法事や人寄せのうどんは、四季を問わず「湯だめ」のもてなしです。ぬくめたうどん玉を浅いうどん鉢に入れて湯を張り、猪口のだしをそえていただきます。

作り方

つけだし作り
  1. 水から大豆を入れて、旨みを出すつもりでとろとろ2時間ほど煮込む。大豆が柔らかくふやけたところへ煮干を一掴みほど加える。
  2. 沸騰前にアクをひき、とろ火で煮干のだしをとる。水が3分の2ほどに減れば煮干をとり出し、醤油で好みの濃さに調味する。
そうめんを茹でる
  1. 鍋に、多めの水を沸騰させ、そうめんを茹でる。
  2. にゅう鉢とよぶ大きい鉢(又は上たらい)などに、夏なら井戸水、冬なら湯を張ってそうめんを浮かして皆で頂く。

餓鬼めし(川めし)

材料

  • 米、もち米1升
  • 乾燥ひじき1袋
  • 油揚げ2枚
  • 干し椎茸5枚
  • しらたき2個
  • 人参1本
  • 椎茸の戻し汁適量
  • 醤油、砂糖、みりん、塩適量

餓鬼めし(川めし)1

餓鬼めし(川めし)2
前日の夕方、河原を清掃し、石を集めて、直径50cm、高さ40cm程度のかまどを作ります。下ごしらえも前日に行います。
8月14日早朝、川原に作ったかまどで五目ご飯を炊き、柿の葉12枚(うるう年は13枚)に盛って無縁仏に供えてから、帰省してきた家族も混じえて食事をします。この五目飯を食べれば夏ばてしないとも言われています。

昔は、お盆が来ると先祖の霊だけではなく、成仏できない人の霊も人里に訪れると信じられていました。そうした霊を、戸外や河原で臨時のかまどを築いて、ご飯を炊いて供えもてなすための行事です。
「川めし」、「川施餓鬼(かわせがき)」、「かわらけめし」、「ぼんくど」ともいわれ、このご飯を食べると夏負けしないと言われてきました。
かつては県内各地で行われており、小豆島では最近まで盛んに行われていました。特に、現在の小豆島町の「内海町餓鬼めし」は有名で、今でも、小豆島の寒霞渓のふもとを流れる別当川の河原に、無縁仏を供養するために集まり、一家総出で精進の五目飯を食べるこの行事が続けられています。
(昭和51年3月小豆島町指定無形民俗文化財)

作り方

  1. 米をといで、一晩水につけて、ざるに打ち上げ水切りします。
  2. 具材を適当に切り、調味料を合わせておきます。
  3. 釜をセットして、米、具材、調味量を加え、強火で約40分炊き上げます。

奈良茶飯

材料

  • 米1.5カップ
  • 大豆100g
  • もち米4分の1カップ
  • 塩小さじ1
  • 番茶5g

刻んだ昆布を加えて炊くと、だしの味がお茶とよく合い、彩りも良くなります。

奈良茶飯

本来の茶飯は、古くは、奈良の東大寺や興福寺の寺領から納められる上茶を煎じて、初煎と再煎に分け、再煎の茶に塩味をつけて米を炊き、ご飯を蒸らした後に、初煎の濃い茶に浸けて食べたと伝えられています。
小豆島は、400年の伝統をもつ醤油製造の産地です。海上運輸の要所でもあり、醤油作りにかかせない良質な大豆が、船で大量に運ばれ、また、栽培も行われてきました。島で栽培される大豆は、蔓を畑に這わすのが特徴です。手間がかからず、病害虫にも強いことから、味噌作りや大豆料理が、地域で広がりました。家庭では「豆茶飯」「煎り豆の茶飯」とも呼ばれて親しまれています。
近年、お茶の生理的効用や、大豆のイソフラボンなどが注目されました。温かなごはんに、刻んだ煎茶と柔らかくゆでた大豆を混ぜるお手軽な茶飯ですが、ほうろくで薄く焦げ目がつく程度に煎った大豆と、爽やかなお茶の香りが食欲をそそってくれる料理です。

作り方

  1. 米ともち米をといで、一晩水につけて、ざるに打ち上げ水切りします。
  2. 大豆は、弱火でよく煎った後、皮をむきます。
  3. 番茶を香りよく、入れて用意します。
  4. 米、大豆を炊飯器に入れ、水加減(番茶)は米の1割増しとし、塩と、薄口醤油少々を加えて炊き上げます。
  5. 蒸らしたら、さっくりと混ぜて茶碗に盛り付けて出来上がりです。
    お好みで、刻んだ煎茶、栗、小豆などをのせても豪華です。

いぎす豆腐

材料

  • 乾燥イギス100g
  • 水1.5升
  • 米ぬか3合弱
  • だし
    • カキ、エビ、アサリなど適量
  • 具材
    • 油あげ1枚
    • 人参1本
    • ちくわ2本
    • グリーンピース1合
  • 塩、味醂、醤油 適宜

いぎす豆腐

「イギス」という暗紫色をした海藻を使った料理です。瀬戸内海の島々や海辺に住む人々の郷土食として知られ、現在も土庄町の四海地区や小豆島町の三都半島など一部の漁村で伝承されています。テングサを使うトコロテンに似ていますが、海藻を全て煮溶かすところが異なります。
イギスは、米のぬか汁や大豆のゆで汁を用いて煮溶かします。トコロテンに比べ多くの海藻が必要です。煮溶かしてそのまま冷まし固めたり、具やだし汁で味付けて固めたものを、辛子や酢味噌、酢醤油でいただきます。
古くから、小魚や海藻は手軽に食べられる大切な栄養源であったようです。
手間と経験の必要なこの料理は、大事な家族やお客への一品、仏事やちょっとした行事、来客のもてなしに欠かせない料理として伝承されてきました。
海藻であるイギスは、大潮の干潮線からそれよりやや深いところに分布し、岩に生えた他の短い海藻に付着して生長します。また、波などで岩から離れた後も、転石の間などで生長します。採取に適した時期は7~8月の夏季(お盆くらいまで)ですが、遅くなると他の動植物が多く付着し、後々の加工に手間がかかります。

作り方

  1. 米ぬかに水を加え、よくかき混ぜて濾す。濾したぬか汁の中へ乾燥したイギスを入れてぐつぐつと炊く。
  2. 人参は塩ゆでにし、グリーンピースは砂糖と塩で味をつける。
  3. アゲ、ちくわ、アク抜きしたゴボウは、塩、みりん、醤油で好みの味をつける※。
    (その時、だしを兼ねてカキ、エビ、アサリ等を入れる)
  4. 2.が煮立った時、盃一杯ほどの酢を入れると、とろとろに溶ける。
    (その時、箸でよくかき回し、混ざり物が入っていたら取り除く)
  5. 最後に3.と4.を入れて混ぜ合わせ、型に入れて冷ませば出来上がり。

(例)砂糖大さじ3、塩小さじ1、醤油大さじ3、本だし小さじ1、みりん大さじ3、油少々
採取したイギスは、夏の強い日差しですぐに乾燥させます。乾燥が不十分だと腐らせてしまいます。
さらに雑藻などを取り除きながら水洗いと天日乾燥を3~4回繰り返し、クリーム色になったものを保存します。
テングサに比べ手間がかかり、雑藻を取り除くごとに量が減っていくこと等から「貧乏草」と呼ぶ地域もあります。

貝と蕗の佃煮

材料

  • 蕗適量
  • 貝適量
  • 調味料各適量
    • かつお
    • みりん
    • 砂糖
    • 醤油

貝と蕗の佃煮

晩春から夏にかけて食卓にのぼる蕗は、湿地や水辺の木陰で育った長いものが柔らかく上質です。

周りを海に囲まれる小豆島では、山の幸(蕗)と海の幸(貝)を使った保存料理が伝えられています。ふきは、アクが少なく、また、佃煮にする時も、筋をとらない方が食感の良い佃煮になるなど、手間のいらない料理です。

繊維質が豊富でビタミンやミネラル、カロチンが含まれています。

作り方

  • 材料の前処理
    1. 貝の剥き身:海水と同じ2.3%の食塩水でサッと洗う。砂が残っていれば、水を替えて(砂が出なくなるまで)洗い直す。
      (この後、浸る程度の清酒をかけておくと味が濃くなる)
    2. 蕗は、葉を切りおとし、軸を6~7cmの長さに切り、よく水洗いする。軽く茹でたら30分ほど水切りする。
      鍋に、具と調味料を入れ、中火で沸騰させ、その後トロ火で3時間ほど煮る。煮汁がなくなる手前で火を止める

わかめの加工(灰乾ワカメ)

材料

ワカメの画像

  • ワカメ
  • 木灰

(*1)
*良い天気の日なら、2時間ほどで裏返す。
*ワカメの芯を裂いて、1枚のワカメを2枚にする。
*日が暮れてからワカメを取り込み、もう1日干す。(葉の部分は先に乾くが、芯が充分に乾いていないので)
*2日目は、芯を干すだけ。筵にワカメを集め、1日1回裏返す程度で干しあがる。

灰乾ワカメは、ワカメを灰にまぶして乾燥し、更に水洗いして灰を洗い落とし、乾燥したもの。
市場には「鳴門わかめ」の名で出ているものが多い。
*この製法でできた品は何年置いても変色せず保存できる。

作り方

  1. 原料のワカメを天気の良い朝早く又は夕方に採ってくる。充分に水切りする。(約2時間)
  2. 灰をワカメにムラ無くつける。(10kgのワカメに対し、約20Lの灰を使用する)
    *使用する灰は、レンタン灰以外とする。一番良いのはササ下刈の灰といわれている。
    ワカメを5~6株、片手に握り、もう片手で灰をかける。
  3. 灰が充分についたら、1枚1枚、浜かコンクリートの上に広げて干す。(*1)
  4. 緑素を十分に出すために10日くらい置いておく。
  5. 1回に10株くらいを、水につけて灰を落とし、直ぐに水をかえて清水で洗い上げる。
    (1分以内に素早く洗う。遅くなると製品にツヤが無くなる)
    水洗いしたワカメは、縫い糸で葉と芯の間に針を入れて芯を取り除く。
  6. 日のあたらない風通しの良い所にロープを張り、ワカメをかける。半日干して7分くらい乾いたところでロープから下ろし、折り目をつけて筵の上に並べて置く。
    夕方には充分に干しあがるので取り込む。
    (バリバリになって乾きすぎた場合は、日が暮れてから取り込む)
  7. 保存する。

現在作成中です。

 

このページに関するお問い合わせ