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知事:皆さんおはようございます。今日は夏休みの大切な1日、時間を割いていただいて、この企画に参加をいただきましてありがとうございます。私がこういったことを一度やってみようと言い出して、今日やっと実現できたということなのですけれども、なぜこういったことをぜひやってみようと思ったか、多分県庁ができてから初めてではないかと思います。動機は皆さんが今も、そして社会人になってもずっと香川県のことに関心を持っていただいて、いろいろな立場やこれからいろいろな人生あると思いますけれども、その中で香川のことを思い続けて、それぞれの立場で香川の発展に皆さんが少しずつ、少しずつでなくて大きくてもいいのですけれども、いろいろな形で参加をしていただけたらいいなという思いで企画をしました。関心を持って参加をするということであれば、やはりまず、どういうところでどんなことが行われているかというのは、目で見て、耳で聞いて、まずは感じてもらわないとなかなか関心も湧かないと思いましたので、こういう企画を考えました。ここの場所は毎週月曜日の(午後)1時から、30分から1時間ぐらいの間、皆さんの席に今日も周りにおいでですけれども、新聞、テレビのマスコミの方がそこに座っていただいて、毎週私に温かさの中でですけれども厳しい質問をしていただけるという、そういう場面そのままで、ほとんど同じセッティングになっています。ということですので、私はいつもここに立つときは1週間の中で一番緊張する時間ですけれども、今日は初めての、同じ場所でありますけれども、ご質問してもらえる人が皆さんだということで、また新しい別の緊張感を持って、部屋から出てきて、今ここに立っています。皆さんも慣れない場所に来て、そういう思いも少なからずあるかと思いますけれども、ぜひ今日は1日記者になったつもりでという人もいると思いますし、市民の代表としてという立場の方もかまいませんが、ぜひ日頃疑問に思っていることを率直にぶつけていただいたらいいかと思います。ぜひ皆さんにとって大変有意義な思い出になる時間になるようにできればと思いますので、ご協力よろしくお願いいたします。
【三木高等学校】
1.人口100万人計画に向けた取組みについて
2.子育ての推進と女性が活躍する社会づくりについて
3.観光客の誘致とオーバーツーリズム対策について
【高松東高等学校】
4.ICTの効果的な活用について
5.「ChatGPT」の導入状況等について
6.「かがわ総文祭2025」の開催について
【高松西高等学校】
7.教員の育児休業について
8.少子化対策について
9.県内の公共交通機関の取組みについて
【丸亀高等学校】
10.県立アリーナの活用法について
11.「子育て県かがわ」の実現に向けた取組みについて
12.県立高校魅力化の推進について
【観音寺第一高等学校】
13.「かがわ総文祭2025」の開催について
14.外国人観光客への取組みについて
15.交通事故防止のための取組みについて
三木高校:今から少し私たちの新聞部の活動について紹介させていただきます。まず本校新聞部は、2年生5名、1年生1名、そして顧問の先生のご指導のもと、日々活動を行っています。私たちは主に2種類の記事を発行していて、1つは文化祭号と卒業号の正式な本誌、もう1つは体育祭号やクリスマス号などの旬な話題を取り上げた速報版を発行しています。私たちの部活動で特に心がけていることは、生徒に焦点をあてた記事を発行することです。生徒の日々の頑張りが伝わるような記事を作れるように私たちも注意して記事作りに取り組んでいます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
まず1問目は、人口100万人計画に向けた取組みについてです。私たち新聞部は、本校生の進路選択の傾向を探る中で、香川県では20から24歳の層が最も多く県外に転出しているということを知りました。そこで、若者の定着に向けて具体的にどのような取組みを考えているのか教えてください。
続いて2問目は、子育ての推進と女性が活躍する社会づくりについてです。女性が活躍する社会づくりの推進には、子供を産み、育てやすい環境の整備が欠かせません。そこで、女性の活躍と子育てを両立させるために進めている取組みについて、その成果も含めて教えてください。
最後の3問目は、観光客の誘致とオーバーツーリズム対策についてです。香川の魅力を国内外の多くの方に知っていただき「選ばれる香川」となるために最も力を入れていることはどのようなことですか。また同時に、オーバーツーリズムを想定した対策については、どのようなことを考えていらっしゃるか教えてください。
知事:
【1.人口100万人計画に向けた取組みについて】
まず1点目ですけれども、若者の定着に向けて具体的にどう取り組んでいるかということだったと思います。香川県だけではないのですけれども、今、こういった、いわゆる地方と言われている地域・県の若い人が東京に、また京阪神に、高校を卒業して出て行って、もう戻ってこないということが非常に地方の活力を今後考える上でも問題になっているということは、皆さんがご質問をしていただいたことと問題意識は同じです。なぜそうなるかということなのですけれども、皆さんにまた何で戻って来る人が少ないかということについては指摘していただいたらと思いますが、今言われているのは、魅力的な働き場所が限られているということが1つ言われています。やはり高校を卒業して大学は京阪神、首都圏に行っても魅力的な働き場所があれば卒業して戻ってくるのだけれども、やはり東京とか大阪の方がいろいろな魅力的な働き場所があるから戻ってこないという話がよく聞かれますし、実際そういうところがあると思います。私も実は高校を出て東京へ行って40年ぐらいこちらには戻ってこなかったですけれども、自分のことを振り返ってみると、高校までの間で魅力的な働き場所がないと思い込んでいました。だから40年ぶりにこちらに戻ってきて、今の仕事をして、いろいろなところを見たり話を聞いたりすると、香川県には素晴らしい企業がたくさんあって、成長している企業があって、働きがいがありそうだな、もし生まれ変わったらこういう道もあったな、というようなことがたくさんあり、知りました。そういうことを自分の経験も考えてみても、それからいろいろな方も同じようなアドバイスをされますけれど、やはり高校を卒業するまでの間に県内の魅力的な企業などを知る機会をたくさん作らないといけないのかなと思います。それを今いろいろな大学の方や企業の方と協力して、まだ皆さんの方へお声がかかっていなければまた指摘していただければと思いますが、ぜひ高校時代の、あるいは中学の時でもいいと思うのですけれども、いろいろな香川県内の企業の方を知る機会を増やしていこうという、そういう取組みを進めたいと思っています。併せて皆さんのお父さんやお母さんの世代にも、やはりまだまだ香川の魅力ある企業を知ってもらっていない部分もあるのではないかなということで、そういう方々にもきちんとそういうような状況をわかってもらう。やはり皆さんも保護者の方から就職についてのいろいろなお話、アドバイスなどもあろうかと思いますので、そういった方々の理解も必要だということで、そういった点に力を入れたいと思います。
【2.子育ての推進と女性が活躍する社会づくりについて】
それから2つ目の女性の方が活躍しつつ子育てもできるということなのですけども、これもこれからはやはり共稼ぎがベースになってくると思いますが、共稼ぎというのはなかなか難しい、今までの現状だと。やはり子どもを育てるというのは、かなり時間を取られますから、そこで仕事と両立してやっていくのは現状の中では難しい、でもしょうがないとすればもう共稼ぎだと子どもを作らないということで少子化になるということですので、働きながらでも子どもが育てられるのだという社会にしないといけないと考えております。そういう意味では、1つは女性だけが子育てをするというようなこれまでの全体的な常識、これを変えていかなければいけない。男性と女性ができるだけ平等に子育てに参画する、もちろん、いろいろな違いがありますから女性と男性では、分担とか、いろいろな問題がありますけれども、今以上に男性がきちんと育児に参加をすることで共稼ぎしながら子育てができる、こういったことになると考えております。そういう意味で男性の育休をこれまで以上に1ヶ月、2ヶ月取っていけるような社会にするために県庁がまず率先して、そういうことを進めておりまして、今1ヶ月ぐらいの育休取得者がもう5割を超えてきました。少し前は1割程度だったのですけども、その5割を超えてきたということであります。企業にもご協力のお願いを断続的にして、企業にもそのような制度を導入してもらうように今お願いをしております。この育児休暇だけではありませんけれども、そういう働きながら子育てができる社会にすることが方針であります。
【3.観光客の誘致とオーバーツーリズム対策について】
3点目の観光客の誘致とオーバーツーリズム対策ですけれども、やはり香川の魅力、これはここ数年国内外から急速に注目をされてきています。これは1つは瀬戸内の魅力、それとアートの魅力、これが一番全国そして世界の方から聞く魅力になっております。非常に素晴らしいことなのですが、一方で知っている人は素晴らしいと思っているのだけど、香川のそういう魅力を知っている人のすそ野が狭い、例えば、九州だとか北海道だとかに比べて香川にそういう瀬戸内のアートの魅力があるのだということを知らないというのが課題だと考えております。それをいかに特に遠いところ、大阪ぐらいまではまだ知られているのですけれども、東京になると香川のまず位置が特定できない人が半分以上いると思います。そのぐらい知られていないということを前提に、いろいろな政策を考えないといけないというのが大きい方針であります。それからオーバーツーリズム対策については、まだまだそのオーバーツーリズムを大々的に心配するような状況ではないと、もっともっと来てもらえればいいと思っておりますけれども、そういう中でも一時的に瀬戸内国際芸術祭の際の船の積み残し問題ですとか、いろいろなことが局部的には起こってきております。これはやはり地道に混雑情報をいろいろな形で今スマホなども使えますので、リアルタイムの混雑状況をできるだけみんなが見られるようにすることで分散してもらう、こういったことを地道に取り組んでいく、こういうことを今考えております。
高松東高校:本校新聞部では新聞を年に4回と号外を発行しています。本校が心がけていることは、読者が読みやすいような身近な話題を出すことを心がけています。そして毎日の行動などがネタになるように心がけていつも活動しています。
質問は3点あります。
まず1問目は、ICTの効果的な活用についてです。「『人生100年時代のフロンティア県・香川』実現計画」の重点政策2では「教育の充実」を掲げ、ICTの効果的な活用を推進されようとしています。私たち高校生もICTを活用した教育に魅力を感じており、高校でも更なる活用ができることを期待しています。また、ChatGPTなど、新しい学校教育にどのように活用されるのかを興味を持っています。このような高校生を取り巻く環境について、どのような支援・取組みを考えていらっしゃいますか。
続いて、2問目は「ChatGPT」の導入状況等についての問題です。本校新聞研究部では、次号の特集にChatGPTをテーマに考えています。香川県では、上記の重点政策14に「デジタル社会の形成」を掲げています。また、ニュースなどで、行政サービスの様々な場面でChatGPT、生成AIを取り入れる動きを目にします。香川県での導入状況やメリットなどをお伺いしたいと思います。
最後の3問目は、「かがわ総文祭2025」の開催についてです。来年、本県で開催される第49回全国高等学校総合文化祭「かがわ総文祭2025」に向けて、香川県の高校生に熱いメッセージをお願いします。
知事:
【4.ICTの効果的な活用について】
まずICTの効果的活用、特に高校生の環境においてどういう取組みかというご質問がありました。やはりICTを活用するには、そのICTが使える環境がいります。そういう意味で電子黒板の整備ですとか、ICTを使えるハードの環境整備を着実に進めていきたいと思います。もう1つは、生成AIについて今後どう向き合っていくかということが、これは高校教育だけではなく社会全体の課題になっていますけれども、やはり教育においてもこのAIというのは使い方を間違えるといろいろな弊害がありそうですけれども、間違って使わなければ、どんどん効果があるものだと思います。今はやはり社会全体もそうですけれども、どういう使い方をすると弊害があるのかということもはっきりまだわかってきていないので、今、三木高校で、まず生成AIの活用をモデル的に進めて、その中でこういうことは気をつけながらということをまとめながら横展開、他の高校にも展開をしていきたいと考えております。三木高校の方から今こんなふうになっているという話は、ぜひご遠慮なくご指摘いただければと思います。
【5.「ChatGPT」の導入状況等について】
それから、今の関連ですけれども高校教育以外でどうかということですが、2番目のご質問だったかと思います。まずは県庁内のことですけれども、県庁の中でも、よく職場で人事異動があって新しい担当になったときに仕事のやり方などが最初わかりにくい、わからない、こういうときに今まででしたら前任の方に聞くとか、それの詳しい方に聞くことがありますけれども、それをAIに聞けないかということを考えていました。それで昨年より、一般的によく使われている業務の方法などを県庁内で特別の生成AIを作って、そのAIに尋ねればAIが指導してくれるということを始めました。それから県庁の場合だといろいろな伝えるための文書を作ったりします。これもAIは雛形という文書の大きな枠組みを作るのは非常に得意な機能ではないかと考えております。そういう意味で雛形づくりは取り込んでいったらいいのではないかと。ただ、その雛形の中に盛り込む、いわゆるコンテンツ、具体的な内容については、やはり全部AIに頼っていれば、AIというのは過去の実績を集めてそこから答えを出すので、いわゆる前例主義の典型になる部分もありますので、そういうものにやはり注意が要ると思いますが、雛形作り、こういったものにも使えるかなということで、県庁内でもまずいわゆる弊害がない部分から取り入れて進めております。
【6.「かがわ総文祭2025」の開催について】
それから、総文祭2025を私も1000日前イベント、そして500日前、1年前ということで今までも3回ほどイベントにも参加をし、あるいは実行委員会にも参加をし、皆さん方の代表者が準備をしている状況を知りました。そして皆さんの意欲も感じました。そういう中でぜひ総文祭2025は来年全国からたくさんの方に来てもらい、皆さん方にこの準備の成果を遺憾なく発揮していただいて、全国の高校生が香川のいい印象を思い出にそれぞれのところにまた帰ってもらえる、そういう大会にしてもらいたい、そう考えております。そのために県庁の方でもしっかりと必要なサポートをしていきたいと思います。そして今言いました、全国の高校生が来て、いい思い出を作って帰るということで言うと、来たときにいろいろなものを見てもらうのももちろん大切ですけれども、皆さんとのお話をしたり一緒に何かイベントをやったりという交流の中で、できるだけたくさんのご縁を作ってもらって、そのご縁がさらに将来もできるだけ残るご縁が1つでも多くできれば、この(かがわ総文祭)2025の開催は意義が大きかったということになるのではないかと思いますので、そういうところも留意しながら、ぜひ取り組んでいただければと思います。
【5.「ChatGPT」の導入状況等について】
高松東高校:生成AIについての質問です。やっぱり生成AIは危ない面もあると先ほどおっしゃっていたのですが、これから普及していくにつれ、そういう取り締まりや何か使い方を間違えたときの罰などを追加していく予定はあるのでしょうか。
知事:罰とか取り締まりということは今具体的には考えていません。やってはいけないことというのは、やはりお示しをしないといけないと思いますけれども、そこはもう使う方の責任の中でそれを守っていただくということかなと考えています。
高松西高校:
【4.ICTの効果的な活用について】
高松東高校の1つ目の質問のICTの活用等についての関連した質問なのですけれども、自分らの代は学校で学習用のタブレット、ICT機器を県から貸し出してくれるみたいな感じだったと思うのですけれども、昨日親が言っていて話を聞いたのが、来年度の代あたりからタブレットが県の支援がなくなって学校指定のもので生徒が買うみたいな話になっているというのは親から前に聞いたのですけれども、もしそういった形になるのだったら中高生あたりでICT機器を活用するにあたって、県からの支援がなくなったらICTの活用について子どもたちがあまりできないのかなと思うかもしれないのですけど、お考えを伺いたいです。
知事:タブレットについて、そのようなお話があるということは私も認識をしております。そして、もともとの考え方は皆さんも教科書にしても制服にしても購入していただいて学校生活を送っていただいていると思います。その中の1つとしてタブレットがあると考えるべきではないかなという考え方になっています。ちょうどタブレット、そういう形で購入して持ってきてもらおうというときにコロナの問題が起こり、コロナになったときにこのまま学校に来られなくてリモート授業みたいなことも考えられるという中で緊急的な対応として国費でタブレットを購入して生徒に貸与するということが必要でないかということで、国費での購入、そして貸与ということが行われてきました。今コロナのことが一定の段階を経て基本線に戻るべきではないかということで、今回そういうお話をさせていただきました。一方で、今ご質問あったとおり、導入してしばらくの間、国費で対応されていたものがいきなり私費負担になるということに対しての負担感が極めて大きいこと、そしてやはり生徒の中には、家庭の経済状況も大きく濃淡がありますので、その上で今の段階で、どういうことが一番適切なのか、もう一度検討をして改めて来年の4月に向けての方針を固めていきたいと考えております。
高松西高校:高松西高校の生徒会活動について少し紹介をさせていただきます。高松西高校は令和8年に創立50周年を迎えます。そこで先輩方が繋いでこられた伝統を大切にしながら、新しい風を吹かせていこうと生徒会を中心に活動しています。ここ数年の生徒会の活動について3つ紹介させていただきます。まず1つめは、制服についてです。令和5年度からジェンダーレスを取り入れた新制服になりました。その着こなしルールを生徒会が中心になって考えました。2つめは、校則の改定です。今年度、先生方に何度も交渉し実現できたのは、校内行事において写真撮影をするためにスマホのカメラ機能を使用してもよいということです。3つめは、新キャラクターの誕生です。50周年に向けて在校生はもちろん卒業生や地域の方々に愛されるキャラクターを考えました。これからも生徒の意見を取り入れ、よりよい学校生活を送れるよう活動していきたいと思っています。
では、質問の方に移ります。質問は3点あります。まず1問目は、教員の育児休業についてです。高校で育児休業を取ろうとしても、代わりに授業を行う先生がおらず、育児休業が取れない、もしくは短期間しか取ることができないという話を男性の先生から聞きました。この問題に対して、どのような対策を考えていらっしゃるのかお伺いします。
続いて2問目は、少子化対策についてです。知事は「子育て県かがわ」の実現に向けて取り組まれていますが、香川県の人口や出生率が減少し続けており、今年は出生率が過去最低になりました。これを受けて、これからの少子化対策をどのように進めるのかお伺いします。
最後に3問目です。県内の公共交通機関の取組みについてです。登下校などの移動の際に、バスや電車といった公共交通機関の数が減り、不便なことがあります。空港や高速道路、新幹線についての政策だけでなく、こういった公共交通機関についてもどういった取組みを考えていらっしゃるのかお伺いします。
知事:
【7.教員の育児休業について】
まず3つありましたが、教員の育児休業であります。三木高校のご質問の時に答えましたけれども、男女が共稼ぎで子育てをするということが大半になってきている中で、男性の育児休業、女性の育児休業ともにこれまで以上に重要なことになってきておりますので、教員という職業に就いている方についても、方向としてはそういう方向で考えないといけないと思っております。一方で、県庁の職員もそうですけれども、会社員と比べて、教員の方の場合は育児休業するとそこを誰が教えるのだという問題が出てまいりますけれども、そこの補完が会社員よりもハードルがやっぱり高い、これは事実であります。だけれども、そのことを乗り越えていかなければいけないと考えております。乗り越えるためには、やはり教員の数を増やし何かのときにリリーフに行ける状況を作っていかなければならないと考えておりますので、そういったことを進めたいと思います。ただ、これはなかなか急に進められることではないと考えておりますが、少しでも前へ行くように進めていきたいと考えております。
【8.少子化対策について】
それから2つ目の少子化対策については私も知事就任のときから3本柱、まず、子育て世代の経済的支援の拡充、それから安心して子育てができるサポート体制をつくる、それから今の企業に働き方の改革、見直しをしてもらって共稼ぎができるようにしてもらう、この大きく3つで進めないといけないと思っています。1番目の経済的支援、お手元にも、また後で見てほしいのですけれども、今これだけの経済的な支援が国の方も舵を切って進んできております。皆さんのお父さんお母さんから皆さんが生まれるときに比べるとかなり充実をしてきております。まだまだ足らないと思っていますので、これはやはり出産されて子育てされる場合には、国で一律国民であれば同等の経済的支援が受けられるようにということで今、国にも全知事が集まる場、全国知事会というのもありますけれども、そこで結束して国の方に働きかけ、1つずつ充実する方向で進めたいと思っております。2つ目の安心してというのは、今だんだん相談できる人が周りにいなくなってくるというのが今の社会の状況で、人口減少もありますし、昔と比べるとマンション暮らしとかいろいろなことで何か困ったときにちょっと見ていてくださいといっても見てくれ(る人がい)ないとか、不安なことがあるのだけど相談に乗れるような日常的な関係が薄くなってきている。これはこれで回復する必要があるのですけれども、なかなかそうもいかないということで、子育てをする世代の方が身の回りで歩いて行ける距離で何かあったら駆け込める、相談に行ける、そういう場所の登録を今200箇所、これまでもやってもらっていましたけれども、そういう場所を作ってもらっていましたがなかなかそれが知れ渡っていないので、できるだけそういうのがスマホでも自分の場所から一番近い場所はどこですかというのが出てくるように、今210箇所ぐらいで300箇所ぐらいを目標に広げたいと思っております。それから企業の働き方の育児休暇の問題、こういった問題は企業にぜひ一歩一歩進めてもらうように粘り強く働きかける、この3本柱で進めております。
【9.県内の公共交通機関の取組みについて】
3つ目の公共交通機関の問題ですけれども、おっしゃる通りでありまして、これは公共交通機関というのは民間事業なのですけれども民間事業だけではビジネスにならない、赤字になればやめる、そうすると乗っていた人はどうするのだということになりますから、この民間事業ではあるのだけれども、民間事業に任せきりにせずに取り組んでいます。例えば、ことでんのいろいろな安全設備の更新、それから複線化、車両の更新、こういったものについても県や国の助成を思い切って入れて、ことでんがしっかりと皆さんの足になるようにこれからも進めます。それから、これからの問題は赤字になる、ならないの他に、運転士がいない問題が出てきています。できるだけそういう運転士を確保するために、運転士になるには、バスの場合でしたら、(普通)免許とは違う大型二種免許がいるのですけれども、大型二種免許を取得する費用を助成する、こういったことなどを地道に進めて、そういった運転士の確保にも、努める必要があると考えております。
丸亀高校:丸亀高校の生徒会について少し紹介します。丸亀高校の生徒会は演説を行い全校生徒の選挙によって選ばれる本部生徒会と希望者が部活動として参加する自由生徒会の二種類から構成されています。本部生徒会は、丸亀市議会との意見交換会だったり丸亀支援学校との交流会に参加したり、また校内では生徒総会や部活動の大会の壮行会を実施したりしています。斯文祭という名前で行う文化祭や運動会、年に2回のクラスマッチといった学校行事は自由生徒会が運営しております。
質問は3点あります。まず1問目は、県立アリーナの活用法についてです。来春、県立アリーナがオープンするということですが、具体的にどのようなイベント、事業を行う予定であるのか気になっています。また、全国から人が集まるイベントを開催した際、香川県の魅力をどのようにアピールするのか、どのような経済効果を見込んでいるのか、県立アリーナの活用の計画をお伺いします。
続いて2問目は「子育て県かがわ」の実現に向けた取組みについてです。子育て支援・少子化対策には、各家庭の経済的負担の軽減が必要不可欠であると考えます。そこで、今後、子育てによる経済的負担を軽減するために、どういった支援、取組みを実施しようと考えていらっしゃるのかお伺いします。
最後の3問目は、県立高校魅力化の推進についてです。2020年度より、私立高校の授業料が実質無償になったと聞きました。県立高校は、授業料の引き下げや体育館にエアコンを設置するなどといった改善が求められるのではないかと考えます。今後の県立高校のあり方について、どのように考えていらっしゃるのかお伺いします。
知事:
【10.県立アリーナの活用法について】
まず県立アリーナですけれども、来年2月24日オープンに決まりました。そして引き続いて、3月15、16日の土日、ここに県民参加型イベントとして、ファッションデザイナーのコシノジュンコ氏にイベントのプロデュースをお願いして、できるだけ多くの県民の人がコシノ氏のユニークなイベントを楽しんでいただけるように、それで県立アリーナにできるだけ来てもらえるようなイベントを考えております。それから4月29日の祝日には、スポーツのレクリエーション、皆さんがアリーナの中でいろいろなスポーツの体験ができるようなことを考えております。それから1万人収容できるメインアリーナがあります。この1万人というのは中四国で最大ですので、開館を記念するような有名な興行、イベントということで、まずは3月30日に総合格闘技の「RIZIN」のナンバーシリーズという今まで首都圏でしかほぼやっていなかったものをぜひ香川に、ということで開催をしてもらうことが、先日決まりました。それから日にちはまだ決まっていませんけれども、東京ガールズコレクション、こちらも来年のどこかで開催する、これも先方とは開催については合意をいたしましたので日程をこれから詰めて、また決まり次第ご連絡させていただきます。そして音楽いわゆるコンサート、こういったものも非常に期待の声があります。まだ決まっていませんけれども、できれば早く決めてお知らせをしたいと思います。そしてこのアリーナの魅力をどうアピールするかということなのですけれども、先ほど言いましたイベントや興行がすばらしいものが引っ張ってこられれば、それで効果が上がってくるわけですけれども、それと併せて、あのアリーナは皆さんも見ていただいたこともあろうかと思いますが、かなりユニークな大きな建築物でありまして、その外観についてはいろいろな方から世界にも発信して目印になるようなシドニーのオペラハウスにも匹敵するというか、それを超えるようなものになるのではないかという評価を得ております。ぜひこれを世界に発信してアリーナの写真を撮って帰ろうというものになるようにしたいと、そのためには「ここで見て写真を撮るといい」というのはしっかりさせないといけないと思いますし、海からの眺望が非常に素晴らしいアリーナなのですけれども、海から写真を撮るというのもなかなか普通はできないので、そういうものが撮れる遊覧船のようなものを企画して、そちらから撮ってもらえる、そういうようなものを今準備しております。まだ具体化まではいっていませんけれども、ぜひ実現したいと思っております。そして、そういったことを通じてアリーナの周辺、今のサンポートエリアが徐々に人が集まるエリアになってきていますけれども、このアリーナの建設を契機にもっと日常的に人が集まるエリアにして、それに伴ってその周辺にもレストランとかショップが海辺に立ち並ぶようなエリアにできれば、人がそこに集まる、人が集まると経済効果が出る、これが実証されてきていることですので、人が集まるエリアにしたいと考えております。
【11.「子育て県かがわ」の実現に向けた取組みについて】
次に子育てについての経済的負担軽減でありますけれども、先ほども紹介しましたが、この紙にありますように特に赤いところが充実してきたところでございます。出産費用についての原則50万、これも、もともともっと少なくて、出産するとお金がかなり手出しがあるという大きい声がありましたけれども、50万あるとほぼいけるかなということだと思いますが、こういったこと、それから子育てギフト10万円、これは子育てに必要なミルクだとか紙おむつだとかこういったものに対して年間10万円のポイントで贈られる、それからやっぱり医療の問題が一番心配な問題の1つですけれども、高校生までは子どもの医療は無償というようなことも決まってきました。こういったことで先ほど言いましたように皆さん方の生まれる頃よりは充実はしていますけれども、やはりこれで十分とは私も思いません。これをもっともっと拡充する必要があると思います。特に今、大きい声が聞こえているのは、高校もそうですけど、より大学のときの学費負担の重さ。これを考えるとやはり2人目3人目は逡巡してしまうという声もありますので、こういったところの拡充というのは大事であると思っております。いずれにしても経済的負担というのは香川で住めばすごく経済的負担の支援がもらえるけれど徳島ではもらえない、だから香川で、という気持ちはないことはないですけれども、そういうことをやって取り合いをしていても全体のためにはなりませんので、これは国として一律制度を作っていってもらうことが大事かなと考えて、今、知事会で結束して動いているところでございます。
【12.県立高校魅力化の推進について】
それから3つ目の高校のあり方でありますけれども、まず当面の今の季節になると、もう切実ですが暑い、エアコンの設置について、教室は何とか実現しましたけれども、まだ体育館は駄目だということで、たくさんの声を聞いております。これも待ったなしなので、まずは当面冷風機などをということで手を打ちたいと思いますけれども、早晩これはまた空調ということになってくると思います。できるだけ早く整っていけるように進めてまいりたいと思います。それからやはり高校のあり方というのは、これから非常に子ども、皆さんの後に続く今の小学生、もっと生まれてくる子どもの数を考えても今後どうやったらいいかというのは緊急課題になっていますので、今どういう高校を県内にそろえていくかというのは大切な時期になっております。
今ちょっと具体にこういう方向でというところまでは、まとまってきていませんが、皆さんの方からもぜひ意見をいただいて、良い香川の高校にしたいと思います。
【10.県立アリーナの活用法について】
丸亀高校:最初の質問の県立アリーナの活用法についてです。オープンした後の具体的なイベントについて今話があって、私もすごく楽しみになりました。このようないわゆる大きなイベントとはまた別に継続的に毎週こういうイベントをしますとかスポーツクラブがこのようにここで活動しますといったものは、今のところ決まっているでしょうか。こういう大きな、例えばコシノジュンコ氏のイベントだったり東京ガールズコレクションだったり以外で、継続して行っていこうというものがあったら教えていただきたいです。
知事:県立アリーナですから、皆さん方も含めて日常的には皆さんの県の大会とかそういったもので利用していただくというのがベースにあると思います。それと周辺についても、何か大きいときだけ何かやるということではなくて、できれば毎週何かあの辺でイベントをやっているみたいなことができるように、そうすると土日はちょっとあそこ行ってみようかというようなことに繋がってくるのではないかなと思いますので、今おっしゃっていただいたような日常的な利用が一番重要だと思います。これからその辺に重点を置きながらまた考えてまいります。
観音寺第一高校:本校の放送部について少し紹介させていただきます。本校の放送部は、NHK全国放送コンテストに参加したり、お昼休みの放送で生徒からのリクエスト曲や放送コンテストで実際に読む原稿を読んでみたり、ほかにも体育祭などの行事で司会を務めさせていただいています。
質問は3点あります。まず1問目は、「かがわ総文祭2025」の開催についてです。来年、本県で開催される第49回全国高等学校総合文化祭「かがわ総文祭2025」に向けた知事の意気込みをお伺いします。
続いて2問目は外国人観光客への取組みについてです。香川県を訪れる海外観光客にはどのような国籍の人が来ているのでしょうか。また、「人生100年時代のフロンティア県・香川実現計画(概要版)」の15ページに「多言語対応など受入環境の充実等」とありますが、具体的にどのような対応を行うのか教えていただきたいです。
最後の3問目は、交通事故防止のための取組みについてです。香川県で生活していて、よく交通事故のニュースを目にするのですが、交通事故を減らすための具体的な対策や、また、私たち高校生が取り組むべきことを教えてください。
知事:
【13.「かがわ総文祭2025」の開催について】
まず、かがわ総文祭2025ですけれども、これは高校生だけで2万人近くの方がおいでになる、そして関係者も合わせると10万人にも届くような方がおいでになるという大きなイベントですので、ぜひこの香川を知ってもらう意味でも大事だし、高校生の人たちが香川の高校生と一緒に思い出になるものにする、この両面からしっかりと県としてサポートをしていきたいと思います。そして1つきっとすごい注目があると思うのが、もちろんそれぞれの競技が最大のものですけれども、アリーナで開会式を行いますので、先ほど言いましたように香川のこれから目印になるようなアリーナを見ていただけること、それから水城通りという名前がついているのですけれども、玉藻公園の海側の通りがありますけれども、北側の通り、そこで47都道府県から来ますけれども、都道府県ごとにマーチングバンドとか隊を作ってもらって、国内でも最大級のパレードになると思いますが、この総文祭を記念した大パレードを開会式の後、1時間以上かけて、あそこでパレードを行う予定にしております。これは見ごたえのあるものになると思いますし、ぜひそういうパレードに皆さんと一緒にしていきたいと思います。
【14.外国人観光客への取組みについて】
それから外国人観光客のことで、どのような方が来ているのかということなのですけれども、まず多いのは台湾、次が韓国、そして香港、中国、そしてアメリカ、オーストラリア、フランス、ドイツという順番になっております。やはり高松空港に直行便が、今、週に28便来ていますけれども、そこが多いところが中心になっています。そういう意味ではこれまで、今言いましたように台湾が一番多かったのですけれども、今韓国は一日2便ずつになっているので韓国もこれから台湾に匹敵するか、それを超えるようなことにも、もしかしたらなるかもわかりませんが、韓国も増えております。それから、まだまだ数としてはアジアに続いてですけれども、ここのところはアメリカの方のご来県が増えてきているというのが特徴かと思います。そしてこの受入環境ですけれども、すぐ思いつく、また以前から言われている言葉の問題。これについては、今皆さんはもう縦横無尽に使うのでしょうけれども、このスマホのアプリでかなり対応できるようになってきているので、以前よりも言葉の問題はハードルが下がってきております。それと併せて県内の主要な旅館とか観光案内の場所だとか交通拠点に外国の方はいろいろな言葉がありますから、いろいろな種類の言葉でわからないときは、もう電話をすれば対応して代わってくれるというような、そういう仕組みを取り入れております。現在でも30数箇所の機関でそういうシステムを取り入れて対応していただいているということがあります。今後なのですけれども、言葉の問題というのはある程度は先ほど言ったように解決してきていますけれども、やはり課題になってきているのは、なかなか公共交通機関に乗りにくい、これはもう日本人でもそうなのですけれども、なかなかバスの路線がわからないとか、そういうのがあります。少なくとも栗林公園に行くバスぐらいはわかるようにしてもらえないかという声も出てきていますので、路線バスの問題は外国人に限らない問題ではありますけれども、少しずつ栗林公園だけでもわかるようにできるとか、そういったことを考えていくことで、もっともっと継続的にリピーターも含めて外国人の来客に繋がるのではないかなと思います。それから同様にキャッシュレスの問題、特に中国の方とかは現金を使わないのでキャッシュレスの対応でないとお店も買ってくれないというようなことが出てきていますし、公共交通機関の支払いの問題もあります。キャッシュレス化というのも急ぐかなということで、そういった点について今後は重点的に考えたいと思います。
【15.交通事故防止のための取組みについて】
それから交通事故の防止ですけれども、今進めているのは、事故に遭わない方がいいのですけれども、車に乗ったり移動している限りはリスクがゼロにはならない、もらい事故もある、だから事故に遭っても命を落とさないということを一番重点に置いております。そういう意味では車に乗ったときのシートベルト、これはドライバーの方はもうかなりの率、100に近い率ですけれども、助手席の方もだいぶそれに近づいてきていますけれども、問題は後部座席です。後部座席の方はまだ大半がというところまではいっていないという状況です。後部座席は危ないのです。ぶつかると飛び出したりするともう命に関わるので、後部座席のシートベルトの徹底、それと負担はかかるのですけれどもチャイルドシートの徹底、こういったところがポイントになってきていると思います。そしてこの機会にぜひ、これはお願いですけれども、自転車のヘルメット、高校生の方はやはり自転車通学が多いので、このヘルメットをぜひお願いしたいと思います。今年から5,000円の補助が出ますので、5,000円だとほぼ自己負担はないと思いますので、ぜひ学校に戻ったら知事からの強い要請があったという話はしていただければと思います。そのようなことで命を落とさない取組みを進めたいと思います。
知事:私から、今日は皆さんから具体的なご提案なり質問をいただきました。本当にありがとうございます。ぜひ今日の雰囲気とかやりとりを新聞部の方は新聞をまた作っていただきたいと思いますし、生徒会でもお知らせしていただきたいと思いますし、何より皆さんの一人一人の周りの友達とか、ご家族の方に、今日こうだったよという、こんなこと言っていたという話をぜひしていただきたいと思います。私もどこかに行って人と話をしたりして、それを誰かに伝えるということをすると、また残りやすい、知事と会ったけど忘れたな、みたいなことも仕方がない部分もあるのですけれども、1つでも覚えてもらう意味でも、ぜひどなたかでもお話をしていただけたらありがたいと思いますのでよろしくお願いをいたします。ぜひこれからも県で起こっていることに、これまで以上に関心持って、ぜひ社会人になっても香川にまた思いを寄せて貢献をしていただけたら嬉しいです。今日はありがとうございました。
以上
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