香川県内企業の事業承継に関する実態調査結果概要について
1 調査内容
- 調査目的:
地域経済を支える県内中小企業の課題を解決していくため、事業承継における実態把握と支援施策を検討するために実施したもの
- 調査対象:
年商2,000万円以上50億円以下の香川県内企業 10,850社
- 調査実施期間:
平成31年1月18日から同年2月8日、令和元年7月1日から同年8月9日
- 調査回収件数:
3,323件(回収率:30.6%)
- 有効回答件数:
3,175件
2 調査結果の要旨
(1)事業承継の見通しと後継者等について(3,175社)
- 事業承継の見通しについては、全体では、「事業を身内・従業員・第三者に引き継ぎたい」が60%、「自分の代で廃業することもやむをえない」が15%となっている。経営者が60歳以上では、「事業を身内・従業員・第三者に引き継ぎたい」が70%、「自分の代で廃業することもやむをえない」が14%となっている。
- 後継者又は候補者の有無については、全体では、「後継者は決まっている(本人承諾あり)」が30%、「決まっていないが候補者はいる(本人承諾なし)」が33%となっている。経営者が60歳以上では、「後継者は決まっている(本人承諾あり)」が45%、「決まっていないが候補者はいる(本人承諾なし)」が30%となっている。
(2)経営者が60歳以上の企業の後継者について(1,651社)
- 地域別に見ると、「後継者は決まっている(本人承諾あり)」は、「西讃」が54%と高くなっている一方、「小豆」が34%と低くなっている。「候補者はいない」は、「小豆」が35%、「東讃」が32%と高くなっている。
- 経営規模別に見ると、「候補者はいない」は、年商別の「2千万円〜1億円未満」では35%、従業員数別の「0〜20人」では27%と経営規模の小さい企業において高くなっている。
(3)経営者が60歳以上の「事業を身内・従業員・第三者に引き継ぎたい」と回答した企業について(1,155社)
- 経営者が60歳以上の企業(1,651社)のうち、「事業を身内・従業員・第三者に引き継ぎたい」と回答した企業(1,155社)に限定して、後継者又は候補者の有無について見ると、「後継者は決まっている(本人承諾あり)」が62%(717社)、「決まっていないが候補者はいる(本人承諾なし)」が32%(368社)となっている。
- 「後継者は決まっている(本人承諾あり)」の企業(717社)では、「十分にしている」9%、「ある程度している」46%、「準備に着手したところである」29%をあわせると8割を超えているのに対し、「決まっていないが候補者はいる(本人承諾なし)」の企業(368社)では、「十分にしている」2%、「ある程度している」30%、「準備に着手したところである」27%をあわせても6割に満たず、事業承継の準備状況に差が出ている。
- 経営者が認識している課題については、「後継者への事業・技術・ノウハウの引き継ぎ」「後継者の育成」などの後継者に関する事項が多くなっている。
(4)経営者が60歳以上の「自分の代で廃業することもやむをえない」と回答した企業について(236社)
- 廃業を検討する理由については、「事業承継の問題(後継者がいない等)」「経営者の高齢化・健康問題」との回答が多くなっている。
詳しくは、「香川県内企業の事業承継に関する実態調査結果概要(令和2年1月 香川県・公益財団法人かがわ産業支援財団)」をご覧ください。
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