登録型本人通知制度

登録型本人通知制度とは

この制度は、事前に登録した方に対して、その方の戸籍謄本・抄本や住民票の写しなどの証明書を本人の代理人や第三者に交付したとき、証明書を交付したという事実を本人に通知する制度です。戸籍謄本・抄本や住民票の写しなどの不正取得による個人の権利侵害の防止を図るために、県内全市町で平成24年7月から実施されています。

制度の導入の背景について

戸籍謄本・抄本や住民票の写しなどからは、現住所や家族構成、年齢や本籍地などの個人情報を知ることができ、これが悪用されれば、差別等の重大な人権侵害につながります。

実際に近年、下に記載した「プライム事件」や「栃木県行政書士による戸籍等不正取得事件」のように、調査会社の依頼を受けて戸籍や住民票の写しなどを大量に不正取得し、その情報を売買していた事件が発生しています。不正取得された個人情報は、暴力団担当警察官への脅迫、交際相手の女性や家族へのいやがらせなどにも悪用されました。
その他にも本人が知らないうちに不正取得された個人情報が、結婚や就職の際の身元調査や高齢者世帯への詐欺、ストーカー行為などに悪用されることも考えられます。

登録型本人通知制度は、戸籍謄本等の不正取得に対する罰則の強化などを内容とする戸籍法や住民基本台帳法の規制強化とあいまって、こうした不正取得を防止するため導入されたものです。

（プライム事件）
平成23年11月、東京都内のプライム総合法務事務所の経営者や司法書士ら5人が偽造有印私文書行使と戸籍法違反などの疑いで愛知県警に逮捕された。逮捕された司法書士らは、全国の探偵事務所や調査会社からの依頼を受け、偽造した職務上請求書を使い、1万件以上に及ぶ戸籍謄本などの不正取得を行っていた。裁判の中でプライム総合法務事務所の経営者は「依頼の85～90％は結婚相手と浮気の調査である」と証言している。

（栃木県行政書士による戸籍等不正取得事件）
令和3年8月、栃木県の行政書士が戸籍法違反などの疑いで兵庫県警に逮捕された。逮捕された行政書士は、探偵業者からの依頼を受け、職務上請求書に虚偽の理由を記載のうえ請求し、戸籍謄本などを不正に取得していた。
香川県内の9市町においても、当該行政書士からの請求があったことが判明している。

 

不正取得は、私たちの人権にかかわる問題

不正取得は、調査会社など不正に個人情報を取得した人だけの問題ではなく、取得を依頼する人がいるから起こるものです。
自分自身の人権を守るためにも、他人の人権を侵害しないためにも、私たち一人ひとりが人権意識を高めなければなりません。

登録型本人通知制度の利用について

不正取得は誰にでも起こる可能性があります。さまざまな差別につながる身元調査やプライバシーの侵害、個人情報の不正利用などを防がなければなりません。
この制度を利用することによって、誰かが自分の個人情報を取得したことが分かれば、不正取得の早期発見につながり、事実関係の早期究明が期待できます。不正が発覚する可能性が高まることから、不正請求を抑止する効果も期待できます。
この制度は、あらかじめ登録する必要があります。
・登録できる方　香川県内に住民登録や本籍がある方
・登録の手続き　お住まいの市町の窓口に申込(申請)書を提出（郵送によることも可）
・登録に必要なもの　申込(申請)書、本人確認書類、委任状等（代理人の場合）
・登録の有効期間　有効期間はなく、一旦登録すれば更新手続の必要はありません。
制度について詳しいことは各市町の戸籍担当課（下記参照）までお問い合わせください。
 

〇各市町戸籍担当課及び電話番号

高松市市民課　087-839-2282	土庄町住民環境課　0879-62-7003
丸亀市市民課　0877-24-8810	小豆島町住民生活課　0879-82-7004
坂出市市民課　0877-44-5005	三木町住民健康課　087-891-3303
善通寺市市民課　0877-63-6306	直島町住民福祉課　087-892-2223
観音寺市市民課　0875-23-3924	宇多津町住民生活課　0877-49-8002
さぬき市市民課　087-894-9218	綾川町住民生活課　087-876-1114
東かがわ市市民課　0879-26-1111	琴平町住民福祉課　0877-75-6704
三豊市市民課　0875-73-3005	多度津町住民環境課　0877-33-4480
	まんのう町住民生活課　0877-73-0101