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「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」(平成17年法律第124号)[e-Gov法令検索](外部サイトへリンク)は、平成18年4月1日に施行されました。この法律には、虐待を受けた高齢者の保護と養護者の負担の軽減を図るなどの養護者に対する支援が明記されています。
高齢者虐待とは、高齢者に対して行う次の行為とされています。
1.養護者による高齢者虐待類型(例)
| 区分 | 具体的な例 |
| A.身体的虐待 | |
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(1)暴力的行為で、痛みを与えたり、身体にあざや外傷を与える行為 |
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| (2)本人に向けられた危険な行為や身体に何らかの影響を与える行為 |
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| (3)本人の利益にならない強制による行為によって痛みを与えたり、代替方法があるにもかかわらず高齢者を乱暴に取り扱う行為 |
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| (4)本人の行動を制限したり、外部との接触を意図的、継続的に遮断する行為 |
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| B.介護・世話の放棄・放任 | |
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(1)意図的であるか、結果的であるかを問わず、介護や生活の世話を行っている者が、その提供を放棄又は放任し、高齢者の生活環境や、高齢者自身の身体・精神的状態を悪化させていること |
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| (2)専門的診断や治療、ケアが必要にもかかわらず、高齢者が必要とする医療・介護保険サービスなどを、周囲が納得できる理由なく制限したり使わせない、放置する |
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| (3)同居人等による高齢者虐待と同様の行為を放置する。 |
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| C.心理的虐待 | |
| 脅しや侮辱などの言語や威圧的な態度、無視、嫌がらせ等によって、精神的苦痛を与えること |
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| D.性的虐待 | |
| 本人への性的な行為の強要又は性的羞恥心を催すあらゆる形態の行為 |
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| E.経済的虐待(※3) | |
| 本人の合意なしに(※2)、又は、判断能力の減退に乗じ、本人の金銭や財産を本人以外のために消費すること。あるいは、本人の生活に必要な金銭の使用や本人の希望する金銭の使用を理由なく制限すること。 |
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(※1)「暴行とは人に向かって不法なる物理的勢力を発揮することで、その物理的力が人の身体に接触することは必要でない。例えば、人に向かって石を投げ又は棒を打ち下せば、仮に石や棒が相手方の身体に触れないでも暴行罪は成立する」(東京高裁判決昭和25年6月10日)。
上記判例のとおり、身体的虐待における暴力的行為とは、刑法上の「暴行」と同様、高齢者の身体に接触しなくても、高齢者に向かって危険な行為や身体になんらかの影響を与える行為があれば、身体的虐待と認定することができます。
(※2)本人の合意の有無については、認知症などで金銭管理状況や使途について理解の上で同意する能力がない場合や、養護者又は親族との関係性・従属性や従来の世帯の状況から、異議を言えず半ば強要されている場合等がありますので、慎重な判断が必要です。
(※3)経済的虐待については、養護者に該当しない親族による場合であっても「養護者による虐待」として判断し対応します。
2.養介護事業者等による高齢者虐待類型(例)
| 区分 | 具体的な例 |
| A.身体的虐待 | |
| (1)暴力的行為で、痛みを与えたり、身体にあざや外傷を与える行為(※1) |
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| (2)本人の利益にならない強制による行為、代替方法を検討せずに高齢者を乱暴に扱う行為 |
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| (3)「緊急やむを得ない」場合以外の身体的拘束等 | |
| B.介護・世話の放棄・放任 | |
| (1)必要とされる介護や世話を怠り、高齢者の生活環境・身体や精神状態を悪化させる行為 |
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| (2)高齢者の状態に応じた治療や介護を怠ったり、医学的診断を無視した行為 |
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| (3)必要な用具の使用を限定し、高齢者の要望や行動を制限させる行為 |
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| (4)高齢者の権利を無視した行為又はその行為の放置 |
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| (5)その他職務上の義務を著しく怠ること |
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| C.心理的虐待 | |
| (1)威嚇的な発言、態度 |
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| (2)侮辱的な発言、態度 |
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| (3)高齢者や家族の存在や行為を否定、無視するような発言、態度 |
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| (4)高齢者の意欲や自立心を低下させる行為 |
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| (5)心理的に高齢者を不当に孤立させる行為 |
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| (6)その他 |
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| D.性的虐待 | |
| 本人への性的な行為の強要又は性的羞恥心を催すあらゆる形態の行為 |
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| E.経済的虐待 | |
| 本人の合意なしに(※2)、又は、判断能力の減退に乗じ、本人の金銭や財産を本人以外のために消費すること。あるいは、本人の生活に必要な金銭の使用や本人の希望する金銭の使用を理由なく制限すること。 |
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(※1)身体的虐待における暴力的行為とは、刑法上の「暴行」と同様、高齢者の身体に接触しなくても、高齢者に向かって危険な行為や身体に何らかの影響を与える行為があれば、身体的虐待と判断することができます。
「暴行とは人に向かって不法なる物理的勢力を発揮することで、その物理的力が人の身体に接触することは必要でない。例えば、人に向かって石を投げ又は棒を打ち下せば、仮に石や棒が相手方の身体に触れないでも暴行罪は成立する」(東京高裁判決昭和25年6月10日)。
(※2)本人の合意の有無については、認知症などで金銭管理状況や使途について理解の上で同意する能力がない場合や、養護者又は親族との関係性・従属性や従来の世帯の状況から、異議を言えず半ば強要されている場合等がありますので、慎重な判断が必要です。
<引用>
厚生労働省老健局 令和7年3月
「市町村・都道府県における高齢者虐待への対応と養護者支援について」、p8~12
虐待は、虐待をする側も受ける側も虐待を自覚していないことがあります。虐待を受けたと疑われる高齢者を発見した場合は、お近くの相談窓口に御連絡をお願いします。
高齢者虐待防止法により、高齢者虐待の防止、高齢者虐待を受けた高齢者の迅速かつ適切な保護及び適切な養護者に対する支援を行うことが、国及び地方公共団体の責務として定められました。県では、市町や介護サービス従事者などを対象に、虐待の予防を図り、また、虐待が起きてしまった場合でも迅速かつ適切に対応できるよう、平成17年に「香川県高齢者虐待防止・対応マニュアル」を作成しました。
この度、国の各自治体に向けた高齢者虐待防止マニュアルである「市町村・都道府県における高齢者虐待への対応と養護者支援について」(以下「厚生労働省マニュアル」という。)が令和7年に改訂されたことに伴い、厚生労働省マニュアル及び公益社団法人日本社会福祉士会作成の「市町村・地域包括支援センター・都道府県のための養護者による高齢者虐待対応の手引き」を参考に、令和8年3月に、改訂しました。
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