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香川県がさぬきうどん用に開発した小麦のオリジナル品種「さぬきの夢2009」の後継品種として「香育33号」を有望系統として選定しました。
今後、「さぬきの夢」のブランド力をさらに高め、生産者や関係団体と一体となって、今まで以上に実需者に利用される小麦に育てていきます。
県農業試験場は、「さぬきの夢2009」の製麺性を改善するため、従来の育種方法に加え、製麺性に大きく影響するとされるタンパク質「グルテニン」に着目し、DNAマーカー技術※により、有望系統を選抜しました。
※ DNAの違いを目印として、目的の遺伝子を持つ系統を選抜する方法。子実を得る前に、葉の一部などから遺伝子を取り出し検査確認することで、その系統が目的の遺伝子をもっているか予め把握することが可能となる技術。
「さぬきの夢2009」と比較して、収量性は同等からやや少ないものの、製麺性に大きく影響するタンパク質含有率が高く、容積重(原麦の粒張り)が重いのが特徴です。
うどんへの製麺性や食味について、県内外の実需者を対象に評価していただいたところ、コシが強く食味や外観も良好で、「さぬきの夢2009」以上に、実需者や消費者の期待に応えられる品質との評価をいただいています。
令和5年産(令和4年秋播き)は、現地において大規模な試作を行い、収穫した麦により実需者の評価を重ねるとともに、令和5年度に品種登録の出願や県内で生産を勧める品種として位置付ける「奨励品種」に採用することとしており、令和7年産以降での県域における栽培を目指します。
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