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暮らし
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活気、魅力にあふれる田園都市を目指して
県は、2021年度からの新たな香川づくりの指針として「みんなでつくるせとうち田園都市・香川」実現計画を策定しました。11年度からの「せとうち田園都市香川創造プラン」、16年度からの「新・せとうち田園都市創造計画」で取り組んだ成果が少しずつ出てきた一方で、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大は、県民の生活や社会経済活動に大きな影響を与えてきました。また、自然災害や人口減少への対応、デジタル化の推進など多くの課題に直面しています。本計画は、今までの成果を踏まえ、さまざまな課題を乗り越えていくために、新たに「安全と安心を築く香川」、「新しい流れをつくる香川」、「誰もが輝く香川」の三つの基本方針を掲げ、22の重点施策と83の施策、136の指標を設定しました。将来にわたり持続可能な香川をつくり、次代を担う子どもたちに引き継いでいくためにこれらを実行し、せとうち田園都市・香川の創造に向けた歩みを確かなものにしていきます。
南海トラフ地震や大規模な風水害から県民を守るため、ハードとソフトの両面で防災・減災対策を計画的に進めていきます。ハード面では、被害を最小限に抑えるために、海岸・河川堤防や砂防施設の整備、ため池の耐震化などに取り組みます。
ソフト面では、防災関係機関と連携した防災訓練の実施、自主防災組織や消防団など地域の危機管理体制を強化するとともに、防災情報システムの充実やハザードマップの作成支援、防災アプリ「香川県防災ナビ」の普及に努めます。地域の災害リスクと適切な避難行動について県民の理解を深めてもらうために、普及啓発や防災教育を積極的に行い、市町と連携して民間住宅や緊急輸送道路沿道にある一定規模以上の建築物の耐震診断・改修を支援します。
少子化の流れを止め、人口増へ転換するためには、結婚から妊娠・出産、子育てまで切れ目なく支援し、若者が将来に夢や希望を持てる社会をつくることが重要です。結婚を希望する男女の出会いの機会を創出、結婚のサポートから、不妊・不育症の相談や支援、就労形態の多様化に応じた教育・保育の充実を図り、各市町が地域ごとに創意工夫を凝らした事業を計画的に実施できるように支援します。
働きながら子育てしやすい雇用環境の整備を促進するとともに、幼児教育・保育の無償化や県単独の奨学金制度など、子育て家庭の経済的負担を軽減します。
悲惨な交通事故から尊い命を守るため、高齢者や自転車利用者を中心とした交通安全対策や飲酒運転など交通事故につながる危険・悪質な違反の取り締まりを強化するとともに、事故から身を守る行動の大切さを伝える広報啓発活動や交通安全教育を県民総ぐるみで展開します。
社会の不安要因となっているストーカー、DV、児童虐待、特殊詐欺などの犯罪から子どもや女性、高齢者を守るため、関係機関・団体などと連携して迅速で的確に対処し、犯罪防止に向けた取り組みを強化します。
「交通事故死ゼロを目指す日」街頭キャンペーン
香川の移住に関する相談件数は、2014年度から増加傾向にあり、関心が高まっています。就職・移住支援センター(ワークサポートかがわ)や東京・大阪事務所などにコーディネーターを配置し、移住希望者のニーズに応じた情報の提供・相談対応などを行うとともに、情報誌、SNS、インターネット広告などさまざまな媒体を活用し、香川の魅力を広く発信します。
若者が県内に就職し、地元に定着するために、県内企業とのマッチング支援を行うとともに、合同就職面接会や大都市圏でのUJIターン就職・転職セミナーや相談会の開催、ウェブを活用した就職支援を行います。また、若者にとって魅力的で、将来の成長が見込まれる情報通信関連産業の育成・誘致に取り組み、若者の働く場を創出します。
新型コロナウイルス感染症拡大で落ち込んだ観光需要を回復させるため、感染症防止対策を徹底した上で、瀬戸内海やアート、食、歴史など多様な観光資源を活用した戦略的な誘客活動を実施します。関係団体と連携して全県的な「観光香川おもてなし運動」を実施し、観光客の満足度と利便性の向上、受け入れ環境の整備を行います。
海外に向けても戦略的な情報発信と誘客活動を実施し、近隣県との広域的なプロモーション活動に取り組みます。今後、新県立体育館を整備し、大規模なスポーツ大会やコンサート、MICE(会議や展示会)など、多くの集客が見込まれるイベントの利用を進めていきます。
AIやビッグデータの活用、スマートフォンの普及など、生活や産業、行政のあらゆる分野でデジタル化が進んでいます。デジタル社会に向けた情報通信関連産業の育成や誘致を図るため、Setouchi‐i‐Baseを拠点に、地域や企業のデジタル化を支え、イノベーションを創出する人材を育成します。
デジタル社会の基盤となるマイナンバーカードの普及拡大に向けた周知活動を行うとともに、行政のデジタル化に向けて手続きのオンライン化を進めます。県内市町との電子申請・届出システムなどの共同利用を拡大し、行政サービスの向上につなげます。
オープンイノベーションの拠点「Setouchi-i-Base」
子どもたちが未来を生きていくために、基礎的な知識や技能に加え、思考力、判断力、表現力などを育み、充実感や達成感を味わえる魅力的な授業を行います。「少人数学級」と小学校の「専科指導の拡充」を柱とする指導体制を構築するとともに、児童生徒の多様な実態に応じたきめ細かな指導を行い、子どもたちが安心して学べる学習環境をつくります。
グローバルな視点を育成するために、異なる価値観に接する機会や多様なコミュニケーションの機会を確保し、オンラインを活用した交流を行うと同時に、香川の歴史や伝統文化、産業などへの理解を深め、未来の香川を支える人材を育てます。
タブレットを活用した学びのスタイル
男女が共に個性や能力を発揮できる社会を実現するため、男女共同参画に向けた効果的な広報・啓発を進めるとともに、社会のあらゆる分野における女性の活躍を推進するため、リーダーとなり得る人材の養成に努めます。
働く女性の活躍推進に向け、経営者などの意識改革を図り、企業に対して、ワーク・ライフ・バランスを広くPRし、多様な働き方への取り組みを支援します。また、子育てしながら働くことを希望する人が、安心して仕事を継続できるよう諸制度を周知・啓発するとともに、職業訓練の充実などにより女性の再就職支援を行います。
県内出身者の大学進学者のうち8割以上が県外に進学し、20歳代の人口割合が全国平均を大きく下回っています。若者の県外流出に歯止めをかけるため、大学や私立専修学校も含む、さまざまな高等教育機関を取り巻く環境の変化や地域のニーズを的確に捉え、県内大学などの強みを生かした魅力づくりや、高校生への認知度向上のための取り組みを支援します。
県内大学などと連携し、県内企業の経営者などを講師とした講義や企業の見学会などを通じて、県内就職に向けた取り組みを進めるとともに、リカレント教育を推進し香川を担う実践的な専門人材を確保し、育成していきます。
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