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豊島美術館の目の前に広がる絶景。高台から海の方を見渡すと、素晴らしい眺望が広がっています。一番美しく見える時期は、水田に水をはった6月頃と、稲穂が頭をたれる11月頃。水田に反射した夕陽や月明かり、それに黄金色に輝く棚田は神々しいほどです。
豊島美術館
写真:鈴木研一
美しい瀬戸内海を望む唐櫃(からと)の小高い丘。そこに建設されている豊島美術館は、アーティスト・内藤礼と、「建築のノーベル賞」といわれるプリツカー賞を受賞した西沢立衛による美術館です。広大な敷地の一角に、水滴のような形をした建物、内部は柱ひとつない広く真っ白なスペース、そこに一日を通して「泉」が誕生します。風、音、光を取り込み、自然と建物が呼応する有機的な空間。季節の移り変わりや時間の流れとともに、無限の表情を伝えます。
アクセス:唐櫃港より バス約3分、自転車約5分、徒歩約15分
豊島横尾館
写真:山本糾
アーティスト・横尾忠則と、建築家・永山祐子による「豊島横尾館」は、豊島の玄関口となる港に面した家浦地区の、集落にある古い民家を改修してつくられました。展示空間は、既存の建物の配置を生かして「母屋」「倉」「納屋」で構成され、平面作品11点を展示しています。また、石庭と池、円筒状の塔にはインスタレーションが展開され、作品空間は敷地全域にシンボリックな拡がりをみせます。
アクセス:家浦港より 徒歩約5分
クリスチャン・ボルタンスキー「心臓音のアーカイブ」
写真:久家靖秀
クリスチャン・ボルタンスキーは人々が生きた証として、心臓音を収集するプロジェクトを2008年から展開しています。「心臓音のアーカイブ」は、これまで同氏が集めた世界中の人々の心臓音が、恒久的に保存されており、それらの心臓音を聞くことができます。また、希望者は、自分の心臓音を採録し、メッセージとともにアーカイブ化して、作品の一部にすることができます。
アクセス:唐櫃港より 自転車約5分、徒歩約15分
一軒の空き家が、瀬戸内国際芸術祭2010で建築家 安部良さんの手によって“島キッチン”に生まれ変わりました。『食とアート』でたくさんの人々をつなぐ出会いの場。
東京丸ノ内 ホテルのシェフのアドバイスのもと、豊島のお母さん達が豊島の豊かな食材をつかい、独創的なメニューで来客をもてなします。
外のオープンテラスでは、ゴールデンウィークや夏休みなどを中心に、ワークショップやイベントが行われます。
お客さん同士、また豊島のお母さんたちとの分け隔てない会話と食事を楽しめて、歌って踊って交流できる、豊島のプラットフォームのような場所です。
アクセス:家浦港発 唐櫃港行きバス・唐櫃港発 家浦港行きバスともに清水前下車 徒歩約3分/唐櫃岡集会所下車 徒歩約3分
※屋内は食事利用者のみ
土日月祝10時30分-16時00分(LO 14時00分) 木金11時00分-14時30分(LO14時00分)
(火・水 定休日)
“こえび隊”は、瀬戸内国際芸術祭のボランティアサポーターの名前です。全国・世界から老若男女、仲間が集まり、島やアートに関わる活動をしています。3年に1度の瀬戸内国際芸術祭を支えるための作品の制作の手伝い・芸術祭のPR活動・芸術祭期間中の運営のほか、通年の活動として島行事のお手伝いや作品メンテナンス・広報活動・こえび新聞発行、ガイドなど活動内容も多彩。誰でも1日から参加することができます。活動の詳しい内容は、”こえび隊”のホームページまで。
2012年の春から始まった、地元の人の家に宿泊し人々と触れ合いながら島暮らしをまるごと体験できる、豊島の新しい宿泊スタイルです。一日限りで離れるには非常に惜しい島。1日目はアート巡り、2日目は自然を満喫する日、その間に民泊で、豊島ならではの様々な体験(郷土料理・釣り・野菜の収穫等)をしてみたり。もっともっと島の生活を知ることができます。現在9軒のお宅に宿泊できます。(2014年4月調べ)
お問合せは、≪豊島観光協会のウェブサイト≫へ
山根さん宅は築50年の住宅です。「私のところのお楽しみは、野菜の収穫、そして産みたてたまごの収穫です。食事は、朝食のみ提供可(共同調理)で、自炊もできますし、夕食は一緒に作ることもできます。
民泊をしている9軒それぞれが、食事や体験などの、島でのアクティビティを用意しています。自分に合う体験ができる宿を探すのも、豊島旅行の楽しみの一つです。ぜひ、豊島の自然の中で遊び、美味しいものを食べて、もっと身近に豊島を感じてもらいたいと思います。」
「一度利用したお客さんのリピートが多いです。皆さん、それぞれの宿に置いているアンケートやノートに、たくさん感想を書いてくれます。毎年同じ時期に、『ただいまー』と、まるで自分のおばあちゃんの家に帰ってくる感覚で利用してくれる人もいるし、思い出の写真を送ってくれる人もいます。また、豊島で採れた野菜や、近海で採れた旬の魚は格別!と言ってもらえます。」
「旅行客でも移住者でも、もちろん仕事での訪問でも、私たちは分け隔てなく接しますし、何より豊島に来てくださる方は、皆さん大歓迎です。豊島の人の温かさは、本当に自慢ですね。もっと多くの人に豊島を知ってもらいたい。そして豊島に来てもらいたいです。」
もう数十年以上前に閉めてしまった、お年寄りの憩いの場、亀田商店。
若い人が減り、一人暮らしのお年寄りが増え、活気が無くなりつつある豊島に、また活気を取り戻したい。豊島に移住した森島さんと生粋の豊島人のおばちゃんたちの思いは、2011年実を結び、“かめだや”と名前を変えて、地域の人々が集う場に生まれ変わりました。
“かめだや”は、豊島で採れたものを中心に、豊島のおばちゃんたちが丹精込めて作ったものを、月1回の販売会で皆様にお届けしていき、豊島の豊かさの一部でも感じてもらえればという思いで続けているそうです。
家浦の集落で、「誰に会いに行くの?」と聞かれ答えると、皆さん声を合わせて「あ~森島くんね」と返ってきます。
その森島さんは、岐阜県生まれ。大学時代に環境問題を学び、豊島に繰り返し来るうちに、自分の居場所を豊島に見つけました。
「常に強くありたい、前向きでいたい、そんな熱い心を持ち、色々な思いを抱きながら始めた島生活は、決して最初から順調だったわけではありません。それに今のようにアートというきっかけのない時代です。若い世代の人間を呼び寄せるものはなかなかありませんでした。しかし、島のコミュニティに溶け込んでいく中で、住んでいる人々の“心の温かさ”や大事にしている“人とのつながり”そして“縁”は何物にも代えがたいすばらしい島の財産だと感じました。」
「何とかお年寄りたちが元気になり、今まで以上に笑顔が増え、地域に活気が戻らないか。
そこに生きる人たちに“生きがい・やりがい”をいつまでも持ってもらいたい。そこで生きている人たちが元気になることが、地域に活気を戻す一番大切なこと、と考えました。」
「“誰かが始めて先導していく”やり方では地域に根差さない、“自分がやっているんだという意識をそれぞれに持ってもらう”、これが森島流の“かめだやプロジェクト”です。」
海苔の作業場であった空間を改装。
島の日常で使われていた道具やアーティストの作品が、違和感なく自然と溶け込んでいます。
ここはカフェでもなければ社交場でもなく、そしてギャラリーでもない。でも時としてどれにでもなり得る、不思議な空間。
アクセス:家浦港から徒歩5分
日本各地で創作活動をしてきたアーティストの彼女は、父親の実家である“ここ”に戻ってきました。
「ずっと消費するばかりの生活をしてきました。気付いている人は少ないけど、それはとっても疲れること。できるなら、私は生産性を持った生活をしたい。」
また、島で生活をする大変さも語っていただきました。
「島の生活は、決してスローライフではないですよ。野菜を作るにしたって、とても忙しい。それに、豊島の人々は、いろいろな“意思”を持って生活をしています。その意思を汲み取った時、また“伝える”ではなく“伝わった”時、それはとてもいい意味でバランスの取れた瞬間。至ってシンプルな経済ですよ。」と安岐さんはニッコリ。隣人との協力関係、ほどよい距離感、相手を喜ばせたいと思う心。日常生活を送る中で、うっかり忘れてしまいそうなことを、豊島のコミュニティの中に感じることができます。
「ものにはそれぞれ理由があり、意味をもって存在しています。それらの中に身を置くことによって、何を感じ取れるか。また、そうでなくても、それはそれでいい。ソファーに座り、入り口のガラス越しに行き交う人々を観察する、“てしまのまど”はそんな時間を過ごせる“場所”なんです。」
安岐さんの“やってみたいこと=部活”はいっぱいあるそうです。
“てしまのまど”という場所を道具として利用した、様々な“部活”の中で、カフェと認識する場は、“喫茶部”という部活でした。ほかにも色々な活動をしています。詳しくはホームページをご覧ください。
いちごの生産で有名な豊島。
そこでいちご農家を経営する多田さんのお店“いちご家”は、スイーツのお店です。クレープやソフトクリームには、新鮮なイチゴがふんだんに使われています。夏はスムージーやかき氷もお薦め。なんと、いちごカレーなんてものもあります。(数量限定・売り切れゴメンです。)
自家製いちごがごろごろ入っている無添加のジャムや、料理やお酒に合わせると美味しいいちごソース、それにロールケーキなどもあります。その場で味わうもよし、家に帰って思い出しながら堪能するもよし。
いちご以外のカフェメニューも充実しています。
“矢羽根(やばね)積み”という石の積み方をご存知でしょうか?
豊島では唐櫃岡でしか見ることができません。
矢に取り付ける鳥の羽根に似ていることから呼ばれる矢羽根積み。
とっても規則正しく、斜めに積み上げる石積みを、
ぜひ探してみてください!
一年中、清らかな水が絶えることなく湧き出ていて、島のお母さんたちのコミュニティの拠点、いわゆる井戸端会議の場でした。
その昔、弘法大師がのどの渇きを潤すために地面を掘ったところ、水が湧き出したのが始まりという言い伝えもあります。
アクセス:清水前バス停下車すぐ
島で一番高い場所にある、住民の手で立てられた展望台です。
東京タワーと同じくらいの、標高340mの地点からは、360度見渡せ、瀬戸内の島々や、高松側の山々が一望できます。
アクセス:清水霊泉より徒歩約40分(自動車では家浦港より約30分です。通行には十分ご注意ください)
壇山展望台の南側には断崖絶壁の上にきれいに整備された公園があります。
展望台は、六角堂になっており、島の前を行き交う船や、男木島・女木島そして屋島や高松までも見渡すことができます。
アクセス:壇山展望台より徒歩約10分
スダジイとは、いわゆる椎(しい)の木。ブナ科の常緑広葉樹です。樹齢250年と推定される大木も立っており、原生林のように自生している場所です。
「トトロの森」の愛称で親しまれ、本当に妖精が出てきても不思議ではない雰囲気を醸し出しています。森の中に一歩足を踏み入れると、高木の間から木漏れ日がキラキラと降り注ぎます。
アクセス:清水霊泉から壇山展望台へ向かう途中
室町時代に建造された、香川県内で最古の石鳥居がある神社。
豊島で採掘された豊島石の大鳥居は、香川県指定建造物にも指定されています。
毎年10月に行われる秋祭りでは、勇壮な太鼓台が登場し、集落を練り歩きます。
アクセス:豊島交流センターより徒歩約15分
本堂脇に立つ祠の中には、沢山のお地蔵様の首が積まれています。
この首に願いをかけて持ち帰ると、首から上の病気にご利益があるいわれています。
願いがかなえば、お礼参りの時に新しい首を持参しなければならないとされています。
アクセス:甲生集会所前バス停下車徒歩約3分
「讃岐史宮脇長翁明治24年著」の中で、南北朝時代から豊島は小豆島に属していたという記述もあり、両島は古くから往来がありました。その後、1890年(明治23年)に豊島村となり、1955年(昭和30年)に土庄町や渕崎村等と合併し、現在の土庄町へと至っています。
古くから稲作が盛んで、米が豊かなことから豊島と名付けられたと言われています。また、福祉の草分け的存在である賀川豊彦氏の理念を受け継ぐ施設として、乳児院、特別養護老人ホーム、障害者施設がつくられ、「福祉の島」と呼ばれる由縁となっています。
以前の豊島は「ミルクの島」と呼ばれるほど酪農が盛んで、ミルクに困ることがなかったので乳児院がつくられたというお話もありますが、時代の流れとともに酪農を続ける農家は減ってしまいました。2015年の春には、乳児院が坂出市内に移転することになりました。
2010年(平成22年)には第1回瀬戸内国際芸術祭が開催され、豊島美術館の建設や多くの芸術作品の展示により、多くの観光客が訪れました。さらに、2013年(平成25年)の第2回開催においても、豊島横尾館や民泊施設、飲食店等が新しく開業し、豊島の新しい魅力を発信しています。
行き方は主に2パターンです。
高松港~土庄港(小豆島)乗換~唐櫃港(豊島)~家浦港(豊島)
高松港~(直島経由の便もあります)家浦港(豊島)
2014年(平成26年)4月1日現在の運賃です◆
※時刻表・運賃について、詳しくは各ホームページにてご確認ください。
家浦港には、フェリー乗り場とインフォメーション、そしてお土産の買えるコーナーのある“豊島交流センター”があり、地図の入手、移動手段の相談ができます。
集落内は徒歩で十分ですが、集落間はバスまたは、家浦港・唐櫃港で借りることのできるレンタサイクル(できれば電動アシスト付)をオススメします。
豊島シャトルバス(1回乗車ごとに、大人200円/小人100円)・レンタサイクル・レンタカーについては、豊島観光協会 のウェブサイトをご覧ください。
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